そして3YKレストアの続きになりますが… ブレーキに関しては今回はAJ香川の「GP7」仕様としているのでホースの 交換が認められておらず、劣化しまくりのノーマルホースで行くという 点だけはどうにも納得行きませんが、マスター&キャリパーのリフレッシュで 握りしろはかなり大きいものの、エア抜きしまくってなんとかブレーキらしい フィーリングを与える事は出来たのでまあ良いかな、と(笑
他の部分はあれやこれやと細かなトラブルの連続ですが、交換が前提の フロントフォーク&ステム等をパーツ単位で探すのにはなかなか骨が 折れてしまい、JOG-Zとそれ以降のモデルのショートパーツの互換性も 思い出しながらなんとかかんとか組み上げました。(写真左上)
フォークに関しては自身で昔使っていたものがあったのでそれをバラして みたところ、見事にインナーチューブがわずかに曲がっているというオチで、 そうなるとステムも怪しいので…なんとか倉庫の片隅から別のステムを 探し出し、フォークは昔知人が新品で買って数度の走行でインナーを くの字にひん曲げてしまった物を取っておいたモノがあり、それの アウター側だけをまた別のインナーチューブと組み合わせてなんとか1セット フロント周りをこしらえましたよ(爆
結局、メタルスライド等は極上の物を使えたのですがこれだけの為に Z&ZRフォークを3セット位バラしたという手間の酷さでしたが_| ̄|○ ホントひっさびさに3YKフォークなんぞをバラしましたが、これって本当に 変わっているというか独特のシステムになってますよねえ〜 …グリスの入れ方ももはや記憶から飛んでいて調整に苦労したのは(以下略
なお、アクスルシャフトがJOG-Zのでは短かったりメーターギヤは固定部が 異なっていたりするので加工等で何とかしましたが、こうして見ると同じ 3YK型でも結構違いがあるのを思い出してなかなか面白かったですよ。
なおエンジン腰下は数千km走っているにも関わらず、クランクシャフトを 手で掴んでゆすっても全くガタのガの字もなく、こりゃ不味そうだなと 思いつつも、コストダウンの為に腰下はそのまま使おうとして色々と メンテだけしていたのですが…
作業を進めていてもその腰下のシャフトガタ無し状態がどうしても気に入らず、 一度ばらして組んだら多少はまともになるんじゃないか、と無意味な 希望を抱いてしまいまして…有無を言わさず腰下を割ってしまったという(泣
とはいってもクランクシャフトは外から計測しても許容範囲のブレだった為、 大端部がイカれていない限りは大抵は芯を出し直せるのがJOG系クランク シャフトの良い所なので、早速クランクシャフトを摘出して計測してみた所 意外と「振って」まして…6/100もやらかしていたのでああこれはやっぱし 割って正解だったな、と自分を慰めた次第ですよ。
で、Dio系クランクシャフトに比べればはるかに簡単なJOG系クランクシャフトを さくっと1/100まで芯出しして腰下に組み直したのですが… 組んだ後のシャフトのガタはやっぱり出ませんでした_| ̄|○ …なのでこの腰下はイマイチであろう、というのがすでに確定していますね。
とはいっても…元々この車体に乗っていた別の腰下をもう一度やり直すのは やる気が出ませんし、これでダメならまたコスト面もふまえて考える、と いう事で(泣 あ、それとこのクランクシャフトちょっとスプラインナメてるんでそれも ネックの一つでしたが(爆
リングなんかも合口隙間0.25o程度まで減っているものを使っていきますが 0.4o以内であればまあ個人的にギリギリ許容範囲なので、耐久レースで 終わってしまう事は間違いありませんがそれはそれで仕方ないという…
そいでもってエンジンはあれこれと組み立てて事なきを得たのですが、 最後に残った駆動系はさすがにZRではなくJOG-Zの良構成をそのまま生かして 行く為に、3YJ品番のプーリーとベルトは新品で発注しました。
私は3XGプーリーと3WFベルト、3AAトルクカムって前時代的な組み合わせって あまり好きじゃないので3YJ構成を好むのですが、今ではもう新品では 出ない3FCトルクカムは元々の車体に劣化無しでくっついていたのでまだ マシだったかもしれませんね。 シール類だけ交換すれば真っ当に動作しているみたいなので。 (※私は横型JOGの場合3YJプーリー&3KJベルト&3FCトルクカムが好きです)
で…ここで写真左下、3KJ品番の純正装着ベルトなんですが。 これ、写真で分かるかと思いますが一箇所だけなんかもっこりと膨れ上がって いるんですよね(汗 私、これまでにかなりの数の純正新品ベルトを見てはきましたがこんなに なっているのは初めてでして…不良品じゃないのかと思わざるを得なかったと いうオチが付きましたよ。
なお、寸法も外周長が新品状態で798oと、もはや3WFと変わらない長さになって いるので、780o台の短さが本来の寸法なのにコレでは3KJ品番の意味が無いという ダブルパンチにもなりましたけれどね_| ̄|○
…せっかく短い3KJベルトを買ったのにこれじゃあ元入っていたものの方が まだマシなので、そっちを使ってセットしてみようかと思っていたりしますよ。 これも品番だけ存続していて中身は他のパーツと共用になっているという オチなのだとは思いますが、それならベルトに3KJって印刷するなよと(以下略
とまあそんなこんなで紆余曲折ありまして… 先日やっと車体そのものが組み上がったのですが、ガワに関しては全然全く これっぽっちもいじくってないので汚かったのを綺麗にしただけのノーマルに しか見えません(笑
レーシングライトマスクだけは1個この為にこしらえまして、レーシングスタンド ステーも私の手持ちの物をとりあえずくっつけたのでサーキット風味には なりましたが、やはり色が黒だと地味すぎますね…
あ、リヤサスはとりあえずその辺にあったオクムラなんですが、これって私が 作業や加工の段取りをする為に分解して使っていた物を組み立てただけなので 劣化云々を言っては話にならないというレベルです(笑 んが、一応減衰力はあったのでこれを8oほどプリロードを抜いて加工した上で くっつけてみたらギリギリいけそうだったのでとりあえずこれで、という事で。
なおGP7カテゴリーだとお高いリヤサスは入れてはダメなのでオクムラでも まあまあの物になる、というのはまだ救いですね〜
で、ここまで完成させて結局私がレンタルしたパーツは…フロント周り、 キャリパー、リヤホイール、4本ネジタイプのキャブ、リヤサス、シート& 皮、そしてセッティングパーツ等ショートパーツの類、色々ありました(笑
オーナーが別にフロントホイールやエンジン腰下は持っていたのでそのあたりも 含めると、元々の車体のパーツって本当にガワとフレームと電装&ワイヤー系、 ハンドルやシリンダー、トルクカムとプーリーボス位しか残っていないという。
あ、CDIはこれまた自分の持ち物の純正リミッター無しモノを繋いでみたのですが なんとぶっ壊れていてまともに火を打たないというオチでして、結局これも 元々の車体にくっついていたPOSHになった、という(笑
…ホントにツメが甘いですがFN車両でもないのでまあまあ手が掛けられたと 思いますんで後はテスト走行と耐久の6時間を持てば御の字、という事で。
で、レースそのものは8月なのですがそれまでには少しは走らせて多少の セッティングは行っておかないといけませんが、エンジン自体はノーマルなので FNマシンちっくなセットでいけると思いますんでそのあたりは問題無いですね〜
とまあ、ここ3週間ばかり久々にJOG-ZRではなくJOG-Zなんかをいじくってたり してみましたが、やはり3YKは名車だなあ、と思わざるを得なかったですよ。 今でも人気があるのが頷けますし、私にしても1台は所有している意味合いは 充分すぎる程あるのかなあ、と思った日々でしたね。
しかしまあ、純正部品の値上がりと車体年式によるメンテ箇所の多さには 閉口しましたが…25年前の車両ならそれで当然だとも思えますし、それも 含めてもやっぱし面白いなあと思いましたという事で。
ではでは、珍しく3YKのJOG話になってしまいましたが今回はこの辺りで 失礼しますね。 管理人でした〜
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