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記事No 227
タイトル KN企画のAF28ZX用純正コピー品クランクシャフト
投稿日 : 2011/10/16(Sun) 07:26:51
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
皆様毎度でございます〜
今月末の地元SSに向けて作業中の管理人でっす。

とはいえ、現状維持と言うか復活が出来ないのが何よりの問題なので
実際にレースで運用しつつのトラブルシュートももう何回目になるやら(汗


…で、以前ココにも書いたと思うんですが、我がSSマシンの腰下に関しては
SS用途では脆弱と言わざるを得ないコンロッドの問題、これをクリアする為に
純正コンロッドを台湾クランクにぶち込むという計画をちょっとずつ進めて
来ていたんですが。

とはいえ、せっかくこれを考えるならばロングコンロッド化も考えていまして、
なんとかいけそうなコンロッドは見つけているんですが、実際に各部の辻褄を
あわせるにはもっと時間が要るな、という感じでして。


で、ここでAF18系マニアの皆さんであればすでにご存知かと思いますが、
KN企画より、「AF28ZX・ノーマルタイプ純正タイプクランクシャフト」という、
かなり興味深い物が復刻販売されました(笑

これはかなり昔にはあったのに、不人気の為かわずかの期間のみの販売で
なくなった物だと記憶していまして…早速ひとつ都合して分析したのですが、
これがまた、確かにノーマルの精巧なコピーとも言える品でしたよ。
組み込み等に関する各部寸法は同じと考えて良いでしょう。

ウェブ裏側のカウンターウェイト部分、これは純正と違い50:50になって
いましたが、どうせコピーするならここも真似てくれれば良かったのにと
思うのは秘密です(汗


コンロッドも通称「赤クランク」の様な弱そうな物ではなく、ちゃんとノーマル風な
リブありI断面ですし、この点に関しては強度UPで間違いないでしょう。

なお純正GAHよりもコンロッド小端幅が広く、小端ベアリングがちょっと位ズレても
余裕があるという素敵設計になってます。
初期型Dioとかは確か小端幅はGAHとかより広かったのですが、何故かAF18系は
新しくなるとココが狭くなっているという意味不明な経歴もある部分ですが(笑

赤クランクとか台湾系クランクだと、ホンダ用だと何故か小端幅が狭い方の設計が
ほとんどなので、ここだけは純正GAH以上の良さがありそうですよ。
ちなみにキタコピストンを入れてみると、組んだ状態では片側0.7oしか横ズレがなく
「上」がしっかりすると「下」への影響も小さくなるので、大端のガタの出やすいホンダ系
エンジンにはこの小端幅の改善はかなり良い方向性ですね。


後、これはさすがに社外品と言える部分として、コンロッドの大端部って基本的に
ホンダ系だとスリットも穴も開いておらず、潤滑がかなり悪いのでコンロッドの
大端が壊れやすいというのは大いにあったりするんですね。

小端部にはヤマハと違ってオイル穴はあるのに、大端部は逆にヤマハはあるのに
ホンダは無い、というのが面白い所ですよ(笑

本当は大端部はスリットが入ってるのが良いんですが、そんなのは自分で
コンロッドを分解してこしらえない限り、マロッシとかステージ6とかの高級品でしか
加工されていませんしね。


…ヤマハなんて50ccベースだとピストンピンが10φなので、パワーを上げると
劣化もトラブルも酷いというのは定番ですが、逆にホンダは大端の方が
逝きやすい、というのはちぐはぐなオイル穴の設計の違いを如実に表していると
私は分析しています。

あ、昔のホンダ系スクーターだとピストンピン10φなんですが、これはパワーの
無い時代だったから持っていただけなのでしょうね。
新し目の車両だとジャイロとか10φですがこれはパワー上げると結構耐久性的に
不味いんじゃないか?とも昔から思っては思いますが、私ジャイロ系にはそんなに
詳しく無いので実際の所の長期運用面での良否は分かりませんが…


そういえばこれで思い出しましたが、私自身も大端部トラブルってのは経験が
あるんですが、生まれて始めて遭遇したエンジントラブルってのがこのコンロッド
大端部の焼き付きという(爆

ピストンやシリンダーが焼き付くより先にコンロッドぶっ壊したというのもかなり
稀有な例かと思いますが、当時少年の私にはかなりショックな出来事でしたよ。

ホンダ系のクランクシャフトだと、それなりに高回転を常用する場合はオイルが
悪いと大端部も小端部も真っ青に焼けてきたりもしますしね。
クランクベアリングが逝くより先に絶対的に潤滑の悪い大端部が逝くというのは
たまにありうるので…


とまあ、これが製品として出たおかげで、と言いますかこれがあるとコンロッドだけ
純正品で強化する、という目論見は行わなくても良いという結論になり、かねてから
やりたかった一次圧縮の低下も同時に行えるというオチになります(笑
ロングコンロッド仕様は時間も手間もかかりますから、とりあえずこれを試してから
次の話にしてしまうという事で…

特にコンロッド小端部分に関してはむしろGAHの純正より幅広なので、これは
メリットになると思いますし、このクランクの耐久性等が分かれば人様にお奨め
するのも赤埋めの物ではなくてこっち優先に変更しようと思っていますね。

後、早速いつもの秘密切削加工も施してみましたが、素材自体の硬さというか
粘りはやはり固め、赤クランク的で純正よりは硬くてしなりは無い、といった
感じでしたよ。


が、値段的にちょっとだけ赤いのより高いだけで良い事ずくめにも見えるこの
KN製の純正コピークランクですが…

とりあえず箱から出して検芯すると



右 4/100


左 7/100



…レーシング用途としては捨てようかと思うLVのブレがあったという罠_| ̄|○
新品でも平気で3/100以上とかブレてるホンダ純正品以上に酷いLVでしたね。
まあまだ「最初の1本」なのでたまたまかもしれませんが。
少なくとも、検芯するつもりがない人は買わない方が良いかも、といった
イメージが私の中に出来てしまったのは事実です。

しかもこれ、検芯すると分かるのですが大端ピンに対しての単純なブレではなく、
ゲージ数値がクランク一回転の内、40°も50°もずっと高い位置を指し示すという
ぶれ方で、こういう場合だとかなり組み立て時にマズっている証拠であり、後で
いくら叩いても直しづらい、反対側に突き抜けるといった症状が起こりやすい
「ハズレ」品なんですよね。


とはいえ、そこは私も伊達に過去何十本も芯出ししてきた訳では無いので、
小一時間かけて優しく叩きまくり、両側共に1/100までは修正出来ましたよ・・・
とはいえ、こういうタイプだとあまり長くは芯が持たないのは明確なので、ある程度
使ったらまた検芯してみないといけませんけれどね。
少なくとも、台湾系赤クランクだと車種問わずこういったパターンは今まで一度も
見てはいないんですが…

後、赤クランクとかだと組み立て後に銅ハンマーでシバいた跡、銅のカスとかが
ウェブにめり込んでたりして、一応芯出しはやった形跡ってのが残ってたりしますが、
この品にはそれは全く見当たらず、手動で芯出しをした形跡は無かったと言う事も
補足しておきます。
もしも関係者の方がここ見てたりしたら是非改善をお願いしたい所ですよね…

後、クランクピン穴周辺のみに焼きが入ってるんですが、何故にここだけ?と
いうのも疑問の一つでしたね。


という訳で…
個人的にナイスな品だと思ったKN企画製のAF28ZX純正レプリカクランクシャフトの
分析を行ったので適当に記してみました。
すでに分析されている方もおられるかと思いますが、何かの役に立てれば幸いです。
管理人でした〜


P・S
今月のモトチャンプの全国大会記事、安田教官のFP-Dioのライトマスクはちっこくしか
映ってなくてちょっと悲しいです(笑
しかしFN-Dioが日本一に輝くという快挙はナマで見たかったですね_| ̄|○

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