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記事No 4
タイトル shiraさんへのレス
投稿日 : 2010/12/02(Thu) 00:40:40
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
>shiraさん

おっとお久しぶりでございます〜
現在はスカイウェイブ250にお乗りみたいですが、この車種って確か今回の話題の
CVTの設定を変更出来るシステムがあったのでは、と記憶していたり。


さてさて、早速ですがトルクとパワーについてのコンテンツをお読み頂けた様で嬉しいですよ。
どうもありがとうございます〜

これは、おっしゃる通り「力」という意味合いのトルクと「仕事量」である出力って結構
掴みづらい面があるのでそれの補足説明といった感じにしてみたのですが、実際には
力「だけ」があっても速くは無いぞ、という事に他ならないんですよね。

ざっと考えても、自転車のペダルやクランク、ギヤ比を見れば仮に60kgの人間の全体重を
「ピストンを叩く力」に換算すれば、ママチャリでもとんでもない「クランク軸トルク」を
発生しているという(笑
…でもそれが100rpmとかだと多大な加速力にはならない、ってだけの話ですよね。

これ、例えとしては本当に秀逸だと思いますよ。例えを船のエンジンでとかって考えてた私より
はるかに上手い事おっしゃってるな〜と感服しました。


で、車の電磁制御CVTを出されていますが、結局の所の「変速」の究極点ってこれにあると
私も考えています。

最初からベルト側圧をあらかじめ狙ってコントロール出来る上、場合に寄ってはシフトボタンと
いう装置で変速比自体も決め打ちが出来るとなれば、何も言う事が無いんですよね。
なおかつアクセルOFF時にもベルト側圧が抜けない(抜けさせない)のである程度の
エンブレもあるというのはスクーターには無いシステムですし。

そもそも。、いくらトランスミッションがクロスだとしてギヤが30段位あったとしても、シフトアップ時の
回転の落ち込みが少しはあるはずですし、そもそも「何の為に」トランスミッションを
クロスに振っていくのがピーキーなエンジンで有用なのか、を考えれば簡単なんですが…

特に、特性がピーキーで平均的出力を出せる「幅」が狭い2stエンジンだとこれらは余計に
顕著になってきますし、1段ギヤをシフトアップして2000rpmとか落ちてくるのが何でいけないのか、
そしてそれを極力防ぐ為に、普通のMT車では「どうやって」シフトアップ操作をしているのか、等を
見直していけば、無段変速の素晴らしさがやっと分かるんですよね。

仮に8000rpmでシフトアップして6000rpmまで落ちる、といったトランスミッションの場合であれば
エンジンのピークパワー自体は7000rpmにあるはずなんですよ。
と言いますか、最大の加速効率を得ようとすれば人間が無意識にそういったポイントを
把握してシフトアップしてしまうモンですからねえ…

そういったエンジンで速く加速しよう、と考えれば間違っても7000rpmでシフトアップして
回転をわざわざ5000rpmまで落とす人はいないでしょ、と(笑
「シフトアップした時に、極力ピークパワーに近い回転数に入れる為」の動作を大抵の人は
「慣れ」という動作で無意識に行っているはずです。

コンテンツ内でも書きましたが、「最大トルク」を低回転気味で発生する特性のエンジンの
車両に乗るとしても、それで最大加速率を得ようとすれば最大トルク発生回転数の
近辺でシフトアップ操作を行うんですか?と(笑


こういった事は、確かに「体感」だと通常のMT車だとバイクに限らず、「シフトアップするまでは
ギヤ比固定でエンジン回転数の上昇での速度UP」ですが、無段変速の場合はその概念を
頭から取り去ってモノを考えないといつまで経っても理解出来ませんしね。

そして、それを理解した上でなおかつトルクとパワーの関係性も正しく把握していなければ
「駆動系」を上手くいじくっていくのはまず不可能だと断言出来ますし。

…これはコンテンツの各所に書いていますが、スクーターの駆動系を理解しようとするので
あれば、他のバイクや車の経験がいくらあってもほとんど役に立たない、というのはこの辺に
最大の要因があると私は考えていたりするんですよ。
逆にそれをムリヤリ当てはめようとした方が混乱してしまうと言い切っても良いです。

そもそもCVTだと回転上昇と共に車速が乗る、といった事自体がありえてはいけないんですが。
それをする事により、一定回転+ピークパワー維持での変速というメリットが全て無くなって
しまいますから全く無意味ですね。


これまた仮に、無段変速車で「6000rpmから変速開始して変速終了が8000rpm」でもある程度
走るのであれば、別に最初から8000rpmを維持して最後までそれで変速させられれば、どう
考えてもそっちの方が加速力は速いですから(笑
8000rpmが一番美味しいピークパワーで無いのであれば、自身のエンジンの何回転部分が
一番フルパワーが出ているのか、を把握しないといけませんが。

「パワーの一番おいしい所を長い間使って加速し続けられる」事こそが、無段変速CVTの最大の
メリットであり、コレを忘れては正直何も出来ませんしね…



そして最後に。
これは今後の展望と言いますか、駆動系や無段変速の理解についてですが…

現在ではスクーターもほぼ4st化してきていますが、基本的に4stだと2st程ピーキーではなく
「ピストンを叩く力」ってのはどの回転域でも極端には変化しない、というのがあります。

で、当然のごとくそのピストンを叩く力を同一時間内にたくさん発生すればする程に
仕事量ってのは上がりますから、ピーキーにはなりづらいというメリットが大きいですね。

が、こうなると…正直アクセルOFFシフトアップが大きく起こって回転数が低下しても、2st程は
明確にパワーバンドを外さない、と言いますか低回転域でもある程度「パワー」があるので
アクセルOFFシフトアップが大きいとか、それによって立ち上がりが極端に鈍くなるとかは
あまり考えずともそれなりに走ってしまう、という面も出てきます。


なので、個人的には今後はそういった「扱いやすい」メリットのある4stエンジンスクーターが
普及してくれば来る程、駆動系のシステムの理解という物は深く行わなくとも実用における
デメリットが出づらいので、現状より大きく深く追求される事も無くなっていくのは間違いない、と
私は確信しています…

だって、実際に駆動系構成が悪くてもそれなりにエンジン特性で走ってしまうのであれば、
そこまで駆動系がどうこう、なんて考える必要がありませんから(笑
私の少ない4stスクーターの経験上でも、正直いじくるのに魅力が沸かなかったというのは
その辺りに大きな要因があったりもしますね。

エンジンパワーが全て、とは言いませんが、4stエンジンである限りそれが大きくメリットとして
出てくるので、駆動系のシビアな点を考えてもさほど意味がなく劇的変化を起こせない、と
いうのが個人的に面白く無いんですよね。

しかもエンジンもチューンしづらいとなれば少なくとも私にとっては面白味が全くと言って
良い程見い出せないという_| ̄|○
…別に4stスクーターをけなす訳ではありませんが、いじくる楽しみとしてはやはり2stには
勝てないかなと思ってたりします。

もちろん、通常の使い勝手や回転落ち等に対するメリットは多大であり、車両としては
素晴らしく完成度の高いものが多いといった点は非常に素敵だと思っていますが、それと
これとは話が別なんですよね。


と、トルクとパワーの話からちょっと飛びましたが(汗
またご意見等頂けますと幸いです。
管理人でした〜

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