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記事No 1095
タイトル 近況整備ネタとか その1
投稿日 : 2017/06/15(Thu) 07:04:17
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
皆様毎度でございます〜
雨が降らないのでイマイチ梅雨らしさを感じない管理人です(汗
さてさて今日も今日とてネタと近況を書き殴っていきますね。

では下部の写真を参考に…と言いますかこの掲示板もブログ形式の様に
文中に画像挿入できたらさらに便利なのですけれどねえ。
そこまで改良するスキルが私には無いので_| ̄|○
どなたかお力をお貸し(以下略


と、それはさておきまずは写真左上、なんかカラーの類です(爆
えーっとこれはですね、ヤマハ純正クランクインストーラーに対応する
Dio系ホンダスクーター用のカラーになります。

皆さんご存知のごとく、ヤマハのインストーラー単体ではクランク
ベアリングに対しての「内輪引き」が出来ませんから、こういった物を
こしらえてきちんとベアリングの内輪にインストーラーを当ててやり
「ケース引き」にならない様に作業しますね。

依頼品でこしらえたのですが、私も同じ様な物を使っていますよ。
ちなみに左側の金属の物が右側ケース用、真ん中のは右側ケース用の
予備&ドリブンギヤのシャフト引き用で、一番右が左側ケース用途に
なっています。

左側ケース用は何故ジュラコンなんだ?と思われるかもしれませんが
心理的にクランクオイルシール穴を傷付けたくないのと、右側ケースの
様には寸法的にぺらぺらになる事は無いので樹脂製で作ってますよ。

…ちなみにヤマハのインストーラーって、引きネジのピッチが1.25なので
微細なコントロールが出来るから、といった理由で私はこれを好みます。
これ前にも書いた様な気が(以下略



次に写真右上、これは知人の車両のAF18系クランクケースなのですが。
残念な事に全開走行中、いきなりすぱんとエンストしてしまって腰上を
はぐったら、見事にピストンあなぼこーん状態だった、という悲しい
事例になります_| ̄|○

で、本人さんはアルミの粉が入り込んだ腰下は洗うだけでなんとかして
運用しようとしていたのですが、数度の洗浄後にクランクを回したら何か
引っ掛かりを感じた、という事なので不安になりバラしてくれ、という
顛末でして。

腰下を割ってみると案の定、砕けたピストンのアルミ破片がクランク
ベアリングの「向こう側」にかなり残っており、このままエンジンを
かけるとちと不味い状態になってましたよ。

これ、単なるシリンダーとピストンの焼き付きだけならこういったアルミの
破片ってほぼ出ませんし、出ても細かいので腰下洗浄のみで無視しても
良いのですが。

明らかに破片が目で見て分かるレベルで存在している場合、いくら腰下を
エアで吹き飛ばしたり混合ガソリンでじゃばじゃば何度も洗っても、
コンロッド側からは見る事の出来ない「クランクベアリングの向こう側の
空間」に、こういったアルミの破片がかなり溜まってしまうんですよ…

なので、あまりにも酷い腰上トラブルがあった場合には面倒ですが一度は
腰下を割って洗浄しないと後々不味い事になる可能性が高く、こういった
写真で見る事ってあまり無いと思われますがじゃっぶじゃぶ洗浄しても
意味が無い位に破片は残る、という事例となりますね。



次に写真左下、なんじゃコレと思う方が大半だと思われますがこれは
ウッドラフキー…だったモノです(爆

これは元はちゃんとしたウッドラフキーだったのですが、組み込み時に
下手をこいたワケではなく、フライホイール側のキー溝がおかしいというか
明らかに寸法が異なる具合になってまして…
それを知らずに組んで走っていたらウッドラフキーがクランクシャフトへ
めり込んでしまい、取れなくなったという事例です_| ̄|○

多少のウッドラフキーのクランクシャフト溝へのめり込みならば、普通に
先の尖ったモノでこじってやり後で溝を修正すれば問題無いのですが、
このブツはかなりクランクシャフト側の溝へめり込んでおり、全くびくとも
しなかったのであの手この手を駆使して最終的にこうなりました、と(汗

真ん中に切断しようとした溝が切られかけなのがお分かりかと思いますが、
タガネの先がなんとかはまるレベルまで超硬バーの先端を用いて真っ直ぐ
かつ深めに溝を切る作業を行い、最後は気合一発でタガネをこつんと
当てるとなんとかウッドラフキーが動いてくれた、といった感じでした。

…最後はこれ全部を切断して取り出す覚悟もしてはいたのですが、さすがに
時間が掛かりすぎるのでこれで済んで良かったですよ(笑
しかしまあ改めてみるとすごい集中力だったなと(以下略



そして写真右下、これはかなり珍しい、と言いますか久々なのですが
3YK-JOG用のFN仕様レーシングハーネスですね。
以前作ったのはいつだったのか忘れる位久々にこしらえたのですが、
AC点火のままではありますがもはやレギュレーションのあれこれもあり
充電&発電コイルは存在するものの、そこからの配線をカット出来るので
レクチファイア系統は一切ありません。

これだけでもかなり簡素化出来ますが…わざわざピックアップコイルと
CDI用チャージコイルの配線まで引きなおしているのがミソですね。

なおレクチファイアが存在する仕様の場合は、コンデンサである
リーダーいなずまというブツを用いて発電抵抗を減少させる事も
研究していましたが、レクチ無いならもはや意味無し、という(笑

今時は普通の3YK-JOGのFN仕様に携わる事もほぼ無くなってしまいましたが、
地元草レース等ではまたそれらに関わっている感じなので、こういうのも
なかなか懐かしさを感じる作業で楽しかったですね。
…とはいってもこれ作るちょっと前には別の人の特殊JOGハーネスも作成して
いるので連続で来る時は来るもんだな、と(爆


ではでは、とりあえずいったん切りますがネタを連続させるので以下続く(笑


記事No 1096
タイトル 近況整備ネタとか その2
投稿日 : 2017/06/15(Thu) 07:05:44
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
そして次のネタですが、これまた一番下の写真をどーぞ↓

まず左上、これは私のですが自分のオクムラ改をまたバラしてます(笑
前回オイル交換だけは行ったのですが、フラッシングの意味もあったのと
今回は手に入るだけのオイルシール類を交換してみました。

この状態だとタンクが外れているだけですが、ちゃんと本体のショックの
底をバラし、シールヘッド(フタ用途)とロッドとピストン類も抜いて
点検&メンテを行っていますよ。



で、写真右上のがオイルシール類が手に入る希少な部分、シールヘッドを
バラした写真になります。

これ、ショックのフタをこねって取り外すとロッドごとこういったフタで
サークリップ固定されており、オクムラだとここが分解出来るので
あれこれ融通が利かせられるワケですね。

写真ではロッドもすでに抜いており、リバウンドラバーも取って中身の
ロッドの末端部をシールするワッシャーやらシール類を並べています。
並んでいるブツの一番右と右から4番目はただのワッシャーなのですが、
右から2番目が事実上のオイルシールで、3番目が樹脂製のロッドに対して
傾きを制限するスライダーの様なパーツになってます。

この2種類と、一番左のシールヘッドの下にあるダストシールは実は
ホンダ純正部品でこのショックに適合する品がありまして。
それを利用して可能な所だけリフレッシュした、という感じですね。

実質、ロッド末端部のオイルシールとダストシールを交換出来ますが、
このシールヘッド外周の溝に入るOリングはすでにメーカー廃盤なのと
ロッド部分をスライドさせるメタルカラー(ブッシュ)も出ません。

シールヘッド部の中央に見えている筒状のパーツがそのブッシュに
なるのですが…これは外国製品ならば単品であるみたいなのですが
信頼性に欠けそうな上にかなりの暴利なのでちょっと遠慮しました(汗

これらを交換するだけでも、漏れはありませんでしたがロッド部分からの
オイル漏れやにじみはカバー出来るでしょうし、そもそも社外品である
オクムラショックに対して適合出来るパーツがあるだけマシという…

ちなみにコレ、私もかなり調べてたどり着いたのですが実はこのショックの
中身の一部、シールヘッド部分は間違いなくホンダCR80Rの80〜90年代の
形式の純正品と全く同一になっています。

基本、同一ショックメーカーだとロッド径やピストン径が同じであるならば
シールヘッドやピストンやシムの類が共用部品である事は結構知られて
いますが、こういった流用品番ってのはサス屋さんの企業秘密になって
いるのでなかなか分かるものではありませんしね_| ̄|○
(…おられないとは思いますが品番知りたい方はご一報をば)


とまあ、そんな感じで内部をある程度リフレッシュしたのですが、
分解組み立てやエア抜きはやっぱりそれなりに手間なので、こういった
ショックのO/Hなんてのはサス屋さんでもある程度のコストがかかって
当然だなあ、と私自身も強く思ったりしますし(泣

写真左下がショック側のエアを抜いている風景ですが、スクーター用の
ショックなのでロッドがかなり短く、別体タンク式なので油面は全く
考えなくとも良いのですがそれでもエア抜きはかなりちびちびとやって
いかなければならず、面倒極まりないです…

ある程度ココからエアを抜いても、組み立てる時にタンク側のゴム風船、
ブラダって言うんでしょうか?あれの組み方等の融通を利かせたりしないと
ダメですし完璧に近いエア抜きをするのはなかなか至難のワザですよ。

ただ、それでもガスは後から注入出来るのでオイルにだけ集中出来るのが
これの良い所なんですが…改造してあるショックなのであれこれと手間が
かかるのは今更言ってはいけませんしね(笑

ちなみに内部のシム等は一番最初にコレ作った時からセッティングを
全く変更していませんが、そこまで不満は無いので現状維持ですね。

で、結局ちょっとだけですがシール類交換してみると何故かピストンや
シムには手を触れていないにも関わらず、伸び側減衰力が結構きつくなって
きたという意味不明な状況になりまして(汗
…ひょっとしてオイルは漏れていなくてもエア吸い込んでいたのか?と
思った次第ですね。


で、写真右下はこれも私のですが、何年いや何十年使い倒したか分からない
FNライブDio-ZXのレーシングハーネスですね。

なんとなくですが作業中、これがあまりにもみすぼらしく見えたので…
人様のハーネス作った余りの材料があるから自分のもリフレッシュするか、と
思い立ち、写真にはあるレクチとかヒューズとか色々不要なモノを全て
取っ払って簡素化したモノをこしらえてしまいました(笑

…今はもうフルバッテリー点火から戻す事は無いと思いますし、気持ちの
問題ではありますがヒューズも要らないぞ、という事で。
ただし、これでも個人的こだわりにてメーターの照明と燃料計はきちんと
動作する仕組みでこしらえましたね。
かつ、燃料計の配線が一部おかしくなりかけており不安定になっていたのも
発見出来たので結果的には僥倖だった、という(爆


んが、当然ですがハーネスを交換してサーキット走ってみても全然全く
これっぽっちも何も変わらなかった、というのは(以下略


で、まだネタが続くのでさらに↓へどーぞ(汗


記事No 1097
タイトル 近況整備ネタとか その3
投稿日 : 2017/06/15(Thu) 07:07:04
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
最後のネタ3発目、まず写真左上ですが預かりモノのこれまたオクムラ
SHOWAのリヤショックです。
…と言いますか最近自分のを何度もバラしている上にちょっと前にも
他人様のオクムラ改良してますんでホント来る時は連続しまくりで(汗


で、これは今の時代もはや仕方無いのですが…中古のオクムラショックと
なれば写真の様に、内部ではないシェルケースの内側に水が入り込んで
サビで固着している物が大半ですね。

このショックもかなり固着が酷く、一番下のステー部分すら全く動かず、
シェルケースをズラす事も出来ないのでなんとかかんとかこねくり回して
分解しましたが、この内部サビではそれもうなずけますよ。

当然、この特殊ナットもガチガチで回らず、かなり強引になんとか回して
事なきを得ましたが、もはや昔の様には簡単にはバラせないのがこの手の
ショック、という事ですね。

ただし、一度バラしてしまえばシェルケースカットやバンプラバー調整等、
プリロードを抜く加工修正が出来るのでこっちの物ですよ。
前述の様なオイルシール交換ともなれば、ノーマル状態だと油面やガスの
関係で難しいのですが、ガスニップルを後付けすればそれも可能でしょう。
が、そこまでコストと手間をオクムラに掛ける価値があるのか、といった
点のみは人それぞれです、という(笑


で、このショックのオーナーさんはそれらに加え、タイヤ側面への接触を
鑑みてプリロード調整部を上に上げる為、「足」の延長加工を依頼されて
いたので…もちろん溶接は私は苦手なので足だけこしらえて溶接は外注に
しましたが、出来上がったのが写真右上のブツになります。

結構足を伸ばしたので肉厚は元々より厚い板をベースとしましたが、
溶接時もノーマルクランクケースのブッシュを当て込んだ状態で足を
溶接しているので、社外品の様に足の部分がブッシュに対してガッタガタに
なってたりはしませんね。

もちろん、ショック取り付け部の下側は軽く締めるだけが基本となって
いますが、そういった取り付け方の場合には横方向へガタが出ては
いけないので、「下幅」がブッシュより広い場合にはシムを噛ませるなりの
対処は必須かなとも。



で、次は写真左下、またショックかよという突っ込みは置いておきまして(爆
私別にショックのあれこれが得意な訳では無いのですが、これは某AJ香川の
出走車のデイトナユニバーサルショックになります。

このタイプは私はバラした事が無く、昔のモデルの様にバンプラバーが
異常に厚いとかプリロード掛かりすぎとかが一切分からなかったので、
オーナーさんが人柱になってくれるという前提で分解してみました(笑

と…分解方法は昔の物とちょっと異なりますが、相変わらずショック本体は
フタ圧入式の非分解式なのは同じでどうにもなりませんでしたが、少しは
プリロードを抜くのとバンプラバーのカットは出来る構造になっている事を
発見したので、すぐさまそれらを行って元に戻しましたよ。

とはいっても、デイトナだとロッドストロークで50mmを超えているので
ストロークが短い訳ではありませんが、バンプラバーが邪魔をしている分は
結構あるのでそれをカットで補い、ロッドの関係であまり出来ませんが
前述の定番オクムラ改と同じく、スプリングプリロードも多少抜いていく
方向性としました。

オーナーさんの段では、コーナーリング中にサスの動きが止まるというか
フルボトムしきっているきらいがあるのでそこをなんとかしたいという
事でしたが、スプリングプリロードを上げるのでは意味がありませんしね。

元々、このデイトナショックのスプリングって1.9kg-mm程度のスプリング
レートで別段硬くは無かったのですが、プリロード調整部は1段で3.5o分も
プリロードが掛かってしまう為、調整範囲がアバウトすぎるという(爆
(ちなみにオクムラは無段階ではありませんが1段で2o分です)

その調整よりもわずかにどちらかに振りたい、となればスプリングの
セット長、プリロードをコントロールするしかありませんしね。
…高級品みたいにネジ式調整であればこんな所苦労せずとも済むのですが
それでも最弱にしてもスプリングセット長があまりにも自由長より短く
なりすぎていたり、スプリング本体のレートが高すぎるのではセッティング
以前の問題なので(泣

後は走らせてみないと分かりませんが、デイトナショックも「しなやか」と
いった点ではさすがに時代遅れの仕様のままでは無い、という発見があったと
いう事で…



最後に右下、これまたひっさびさに作成した気がしますが3YK-JOG用の
当社製レーシングライトマスクになります。

某チームから3つ欲しい、と依頼があったので久々にメス型を取り出して
こしらえたのですが…これがメス型の表面が荒れに荒れており、ちと
不味い状態だったので可能な限り修正を行ってFRPを貼ったのですが。
やはり表面の劣化はいかんともしがたく、ゲルコート面には結構な
シワや巣穴が出てきてしまい、ある程度の修正を余儀なくされました(泣

とはいっても実用性重視なので、安く速く頑強に、がモットーの為に
そのあたりはご容赦頂く部分ですしね。
…それが許容出来ないならこの値段じゃ無理です、という基本的な
ところですが、このあたりはいつになっても難しいものですよ(泣

しかし、今現在では地元でも結構な数の10インチスクーターが走っており、
その上でこういったパーツの需要も出てきたのはある意味嬉しいですね。
昔取った杵柄ではありませんが、今の時代になっても自身のノウハウや
技術等を他人様の役に立てられる、というのは感慨深いですよ…


と、あまり派手なネタではありませんが最近の近況をかいつまんで
ピックアップしてみました。
…コイツはスクーターネタ以外はやる事無いのか、と思われるかも
しれませんが、そういうのはココには一切記さないだけなのでちゃんと
最低限度は人間らしい生活も送ってますよ、とは補足しておきますね(笑

ではでは今回はこの辺りで失礼をば。
管理人でした〜

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