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記事No 372
タイトル 初めての変速比計測。
投稿日 : 2012/04/08(Sun) 01:16:13
投稿者 つー
参照先
ねぎのリーダーさん、こんばんは、AF27のつーです。

オイルポンプ等はまだ確認できていないのですが(アセアセ)、とりあえず練習と言うことで、変速比を測ってみました。

エンジンAF27細軸
・プーリーKN企画ハイスピードプーリー
・ベルトKN企画製強化品(長さ659.5mm、幅15.25mm厚さ6mm)
・ボス( 長さ33.25mm、幅18mm)
・ドリブン側ノーマル
とりあえず、まずはプーリーの最小変速比を測るため、細いマジックを使用しましたが、初めての為、うまく引けなかったりしたりと試行錯誤し、ドリブン側は測るために使用していたノギスが短く、妥協した数値になってしまいました。

結果、
プーリー側32.85φ
ドリブン側98.6φ
(マジックで測った数値からベルトのグリッピングポイント分のマイナスの補正を掛けています。)

そうしたら、何故か最小変速比が約3.00になってしまいましたが、これは初めて計測したため、誤差が激しいのではと判断しました。今回はとりあえずこの数値から最大変速比を求めていきました。

プーリーボスに印を付けていなかったのでプーリーに付いていたベルトの跡にベルトを合わせてプーリーをスライドさせたらプーリーとフェイスがタッチ(!?)していたので、プーリーボスを使い切っていると判断しました。

クランクにプーリーを組んでボスの飛び出し量を測ったら、約10.9mmでした。その為、計算したところ、やはりどこか誤差が大きいようで最大変速比が0.723となってしまいました…。

とりあえず、もう何度か計測し直してみたいと思います。

どなたか、ドリブン側ノーマルでKN企画製のハイスピードプーリーとベルトを組んだ状態で変速比を測った方はいらっしゃりませんか!?

いらっしゃらないようでしたら、引き続き計測をして、結果を報告していきますので、よろしくお願いします。

記事No 373
タイトル Re: 初めての変速比計測。
投稿日 : 2012/04/08(Sun) 02:58:29
投稿者 金ちゃん
参照先 http://kinsan.blog.ocn.ne.jp/blog/
ねぎのリーダー様、お世話になります。

つーさんこんにちは〜
AF27については不勉強で解りませんが、
手回しでの計測はされていますか?
要はドライブシャフトを1回転させるのに、
クランク軸は何回転しているのかと言うアレです。
先にこの数値を出しておけば、ご自身で計測されたかかり径からの
数値が正しいかどうかの基準になりますので。

AF27の変速比がどんなことになっているか、私も興味深々ですので
リーダーのご回答に期待です。
・・・っとあまりお役に立てなくて申し訳ないです(汗

記事No 374
タイトル Re^2: 初めての変速比計測。
投稿日 : 2012/04/09(Mon) 08:44:41
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
つーさん毎度でございます〜


さてさて、今回は駆動系の変速比を求める事にチャレンジされているのですね〜
これ、掲示板等ではちょこちょことご紹介してきましたが、そろそろコンテンツに
まとめても良いかなと思ってる今日この頃です。


> オイルポンプ等はまだ確認できていないのですが(アセアセ)、とりあえず練習と言うことで、変速比を測ってみました。

オイルポンプやら腰上やらは準備も色々と必要かと思いますし、じっくりと取り組んで
行かれると宜しいかと思いますよ。
あせって手だけ動かしてもなかなか良い結果になる事って少ないですから(汗


> エンジンAF27細軸
> ・プーリーKN企画ハイスピードプーリー
> ・ベルトKN企画製強化品(長さ659.5mm、幅15.25mm厚さ6mm)
> ・ボス( 長さ33.25mm、幅18mm)
> ・ドリブン側ノーマル

では早速計測数値を拝見しての感想とかを少々…ってこれは数値がちと気になりまして、
ボスの外径ですが、私はKN企画のそのプーリーの現物データは無いのでなんとも
言えませんが、20φではなく18φなのでしょうか?

それであればボスにベルト裏が当たるまでの余裕は稼げるのでメリットもあるかと
思いますし、KNのベルトの厚みも薄めなのであれば相乗効果で減っても安心、と
いった感じになるかとも。

ベルトは…純正の統合品番GG2であれば15x650mmといった感じなんですが、
これも社外品という事でかなり長い方向性になっているみたいですね。
と、こういった純正数値からかけはなれている構成の場合だと、実際の寸法計測と
変速比計算がすごく有用になる、というのは今更言うまでもありません(笑


> とりあえず、まずはプーリーの最小変速比を測るため、細いマジックを使用しましたが、初めての為、うまく引けなかったりしたりと試行錯誤し、ドリブン側は測るために使用していたノギスが短く、妥協した数値になってしまいました。

えと、これまた揚げ足取りで申し訳ありませんが、駆動系が変速していない状態では
変速(減速)比は「最大」になっているので、最もローギヤな状態を表すのは「最大」
変速比と表現するのでお間違え無き様に。

細かいかもしれませんが、これって言葉を間違えると意味合いが正反対になって
しまうので覚えておかれると宜しいかと思います。


> ドリブン側は測るために使用していたノギスが短く

そうですね、ドリブン側だと150oのノギスではちょっと測りづらい面もありますが、これは
駆動系のパーツ構成を大きく変えないのであれば、現状では一応の基準となるものなので
ドリブンユニットをばらしてトルクカム皿を抜いてしっかり計測しておく事をお奨めします。

別に、ばらしてしまえばノギスでなくとも厚紙でもダンボールでも良いので100oとか
110oとかのコの字型の定規もどきみたいな物をこしらえてあてがっても良いですし、
この辺りは柔軟な思考で色々やってみると面白いですね。


> 結果、
> プーリー側32.85φ
> ドリブン側98.6φ
> (マジックで測った数値からベルトのグリッピングポイント分のマイナスの補正を掛けています。)

えと、マジック線の補正をかけている、という事は実測では

・プーリー側=36.85φ
・ドリブン側=102.6φ

といった実計測結果だったのかな、と推測します。
後、コンマ01の単位は気にしなくても良いですよ。ここは0.1単位で分かっていればOKな所なので…


> そうしたら、何故か最小変速比が約3.00になってしまいましたが、これは初めて計測したため、誤差が激しいのではと判断しました。今回はとりあえずこの数値から最大変速比を求めていきました。

うーん、確かに3.00位ですねえ…
ノーマルが2.45程度なのを考えるといくらなんでも行き過ぎな気はしますが(汗

で、ここで大切なのが、金ちゃんさんもおっしゃる通りに「手回しでの実回転計測」を行った上で
自身の計算と比較してみるのはとーっても大切です。

これをやらないと机上の空論になりがちですし、しっかりと計測と計算が出来ていれば、どんな
メーカーのスクーターだろうが社外パーツだろうが、大幅な相違が出る事はまず無いので
是非くるくるっと測ってみて下さいな。


> プーリーボスに印を付けていなかったのでプーリーに付いていたベルトの跡にベルトを合わせてプーリーをスライドさせたらプーリーとフェイスがタッチ(!?)していたので、プーリーボスを使い切っていると判断しました。

えと、これは一応の目安にはなりますが、これが可能なのはホンダのノーマルトルクカムを
使っている場合のみになります。

最大変速状態においてトルクカム溝に角度があると、アクセルをOFFにした状態では
多少のシフトアップ動作が起こってしまい、「実走行」で使っているところよりはわずかに
プーリーの外周側に「ベルトの跡」が付くんですよ。

つーさんはノーマルトルクカムだと思いますんで一応それでOKですが、その「ベルト跡の目視」は
全てにおいて応用が利くものではない、という事も覚えておかれると宜しいかとも。

…はっきり言うと、フェイスとプーリーの頂点同士がタッチしている、というのはあまり
目視ではアテにならないので、単体のクランクシャフトを用意してあれやこれやと確認して
いくのが一番だったりしますね。


> クランクにプーリーを組んでボスの飛び出し量を測ったら、約10.9mmでした。

ホンダ細軸タイプクランクシャフトの車両の場合、ドライブフェイス側にはボスと同径の
突起物が無いので、ボス長は太軸小径タイプよりも長くなっていますが、それをふまえても
ボスの飛び出し量が11o近い、というのはちょっと大きめですね。

これ、プーリーの頂点がどんな形状なのかにもよって、ボスの突出具合がイコールで
ベルトのかかり径と同じになる訳ではないので一概には言えませんが、細軸小径車の
ノーマルであればボス35o+フェイス突起0oの場合はボス突出量は約10o程度に
なっています。


> その為、計算したところ、やはりどこか誤差が大きいようで最大変速比が0.723となってしまいました…。

プーリーストローク量が11oあると仮定し、最小変速時の変速比は3.00、そこから
11oプーリーがストロークすればベルトかかり径は「41.03φ」の変化が起こりますね。


なので、ベルトのグリッピングポイント径は

・プーリー側=73.88φ
・ドリブン側=57.57φ

となる仮定になり、最小変速比(最大変速状態)は

57.57÷73.88=「0.779」

となるはずですが…ってここですでにつーさんの計算と相違が出てます_| ̄|○


…ホンダスクーターの各ベルト摺動面角度は15°なので、プーリーストローク1o毎に
「3.73φ」ずつベルトかかり径が変化しているのですが、これを「4φずつ」で計算してみても
54.6÷80.85=「0.675」というさらにおかしな結果になりますね(汗

つーさんの計算式を伺ってないのでどこで相違があるのかは現時点では分かりませんが、
おそらくどこかに違いはあるかな、と私は推測します。


そして、実際の変速比の変動は、私の計算ですと「3.000〜0.779」となっているであろう、と
いった感じですが、最小変速比の0.779は別にそこまで無茶な物ではなく、社外品の
ハイスピードなプーリーだとザラにある数値ですよ。

ただ、50ccのノーマル風味でそこまでいくのはちょっとやりすぎかな、と思ったりも
しますが、AF27の場合はファイナルギヤが異常なローギヤードなので別に走らない
事は無い、というのが現実だったり(笑


> とりあえず、もう何度か計測し直してみたいと思います。

ええ、計測も大事ですが計算も大事で、意外といっては何ですが一度だけの計算では
入力数値が間違っていたりする事も人間って結構やらかすんですよ。

電卓を叩くにしても、最低でも2回は試算しないとポカミスってのは結構やりますから
こういった点の見直しというのも、数字のチューニングにおいてはとっても大切な事です。


なお最後に補足なんですが…つーさん自身、こういった数値を出してみればもう完全に
お気づきかと思いますが、AF27等の小径駆動径車とAF28ZX等の大径駆動系車との
違いは、変速比で見ると一発で分かるんですがAF27は3速発進の6速まで、AF28ZXは
1速発進の6速まで、といった感じなんですね。

これ、その代わりにファイナルが異常なローギヤになっているだけであり、パワーのある
ライブ中期型とかだと発進時の変速比は2.450のままでもファイナルがZX的な10.912に
なってますし、それでも発進がヘボくて乗れないなんて事は無い、というのが大きな
ミソになってきます。


後、このKN企画のプーリーとベルトの構成というのは、つーさんの計測数値をそのまま
信じてみるとかなりおかしい、というか無茶をやらかしているな、と私は判断します。

そもそも、小径駆動系車のフルノーマルだと、プーリーの横スライド量ってのは
約9o弱しか無いんですよ(笑

細いボスとプーリーの形状で、ドライブ側ベルトかかり径を極端に落としこんで
いるのが見て取れますが、ベルト外周のマジック線で36.85φなんて数字だけ見ると
正直無茶苦茶です。

ベルト裏からボスまでの余裕は…36.85-(6+6+18)の半分なので約3.4oも余裕があると
いう事になりますが、これはボスが18φ(であろう)だからこそなんとかいけてる、と
言った感じかと。


もういっちょ、これは参考までに出しておきますが、ホンダ小径駆動径車の場合だと
フルノーマル状態でのベルトかかり径(外周のマジック)はおおむね

・ドライブ側=45φ
・ドリブン側=102φ

といった感じです。

これ、つーさんの計測だと、ノーマルよりドライブ側ベルトかかり径がかなり小さい上、
ベルト長も長いのに、ドリブン側のベルトかかり径(外周のマジック)はノーマルと
変わらない102φ位、というのは物理的に考えるとありえる事では無いんですね。

仮に、ベルト長&幅が変わらないとしても、ドライブ側ベルトかかり径がノーマルに対して
(45-36.85)=の8.15φも小さくなっているのであれば、その分ドリブン側のベルトかかり径も
比例して大きくならないとおかしいんですよ。

なので、ドリブン側ベルトかかり径がノーマルと変わらない、という時点で何か計測に
間違いがありそうだな、と私は判断しました。


と、いつも以上に長くなってしまいましたが、どっかにコピペでもしておいてまたじっくり
お読み下さると嬉しいですよ(笑

このベルトかかり径計算からの変速比算出、というものは計算としては簡単なんですが
勘違いや測り間違いを結構誘発しやすい、というのは私の経験上でも大いにあるので、
計測も大切ですが、計算に間違いや勘違いは無いか、といった点も見直してみると
発見出来る点があるかもしれませんね。


ではでは。
管理人でした〜

記事No 384
タイトル Re^3: 初めての変速比計測。
投稿日 : 2012/04/16(Mon) 19:28:23
投稿者 つー
参照先
ねぎのリーダーさん、皆さん、こんばんは。
AF27のつーです。

今回も、また変速比を計測し直しました。
まず、前回プーリーボスの径を18mmと記入したのですが、実際はノーマルプーリーボスを使用しているので、20mmでした…。

ます、手回しでの計測では、3.328(3回転と1/16)となりました。

最大変速時
・プーリー側32.75
・ドリブン側98.85
(補正をかけています)
で最大変速比は、
3.018 となりました。
そして、駆動系をクランクに組んだ状態でボスの飛び出し量は10.9mmとなり、ボス側のマジック痕は0.85mm、そしてボスメタルとプーリーの頂点の差は約1mmとなり
10.9+1.0−0.85=11.05mm
と言うことで、プーリースライド量は11.05mmでした。

1mmスライドで3.73mm変化するとして、
41.03mm変化すると分かり、すると、

プーリー側78.78mm
ドリブン側57.82mm

となり、最小変速比は
0.783となりました。
また、このような計測結果から計算してみると、ボスとベルトクリアランスは0.75mmとなってしまい、物凄くシビアではないかと判断しました。

このような感じでいかがでしょうか?

よろしくお願いします。

記事No 388
タイトル Re^4: 初めての変速比計測。
投稿日 : 2012/04/18(Wed) 07:46:31
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
つーさん毎度でございます〜


さて、早速変速比の再計測等を行われたみたいで。
では今回も拝見しつつ分析させて頂くとしますね〜
ちなみに今回は結構長いのでぼちぼちお読み下さいな。


> まず、前回プーリーボスの径を18mmと記入したのですが、実際はノーマルプーリーボスを使用しているので、20mmでした…。

なるほど、これは勘違いでしたか。
それでは普通の20φボス、という事で進めてみましょう。


> ます、手回しでの計測では、3.328(3回転と1/16)となりました。

手回し計測ですが、およそ3.3回転とはかなり、と言いますか無茶苦茶行ってますね(汗
うーん、私は小径駆動系ではそこまで行った事が無いのでなんとも不思議ですが、
実際にそうなのであればなかなか興味深いですよ。


> 最大変速時
> ・プーリー側32.75
> ・ドリブン側98.85
> (補正をかけています)
> で最大変速比は、
> 3.018 となりました。

これは前回計測の

>プーリー側32.85φ
>ドリブン側98.6φ

と比較してもほぼ同じ、となれば…計測が大幅に間違っているとか勘違いしている事は
無さそうかな、と分析出来ますね。
実回転との差は0.3程度ですが、これはもうちょっと差が少なくないとおかしいかなとも
思えるフシがあったりしますが、後述します。

で、実ベルトかかり径は+4φとしてドライブ側36.85φ&ドリブン側102.6φとなっているかと
推測しますが、やはりベルト幅&長を考えるとドライブ側とドリブン側のバランスがおかしいと
思わざるを得ないですが…不思議です。


> そして、駆動系をクランクに組んだ状態でボスの飛び出し量は10.9mmとなり、ボス側のマジック痕は0.85mm、そしてボスメタルとプーリーの頂点の差は約1mmとなり
> 10.9+1.0−0.85=11.05mm
> と言うことで、プーリースライド量は11.05mmでした。

再計測でボス突出が11o程度、プーリーのスライド量も11o程度、というのもまず
間違い無いと思われますし、異常におかしい所は無いかとも。


> 1mmスライドで3.73mm変化するとして、
> 41.03mm変化すると分かり、すると、
>
> プーリー側78.78mm
> ドリブン側57.82mm
>
> となり、最小変速比は
> 0.783となりました。

ん?ドライブ側は最小変速状態が32.75φなのですからそれに41.03φを加えると
「73.78φ」ではありませんか?

対するドリブン側は57.82φで合っていますが、57.82÷73.78=0.783…となっていますね。
…ってこっちは合ってるので単純に表記間違いかと(汗


> また、このような計測結果から計算してみると、ボスとベルトクリアランスは0.75mmとなってしまい、物凄くシビアではないかと判断しました。

えと、これはボスは20φと修正があったのでそれをふまえますと…


・「ドライブ側実ベルトかかり径36.75o」-「ボス20o」-「ベルト厚み6ox2」=4.75

・4.75oの「半分」=2.375o


となりますね。

ふむふむ…これはちと計算が合いませんが、つーさんはおそらくですがベルトの
かかり径と実計測時の外周を同一視して代入してる気がしますよ(汗

その場合だと、「実際にマジックを引いた円の直径」ではなく「そこから4φ小さい直径」の
値を使っていますから、


・「ドライブ側実ベルトかかり径32.75o」-「ボス20o」-「ベルト厚み6ox2」=0.75

となるワケですが、ここでもひとつ間違いがあり、この「0.75o」という数値はそれが
そのままボスからベルト裏までの距離ではなく、その「半分の値」がそこのクリアランスに
なるんです。

これは、この計算はあくまで実ベルトかかり径、すなわち「円の直径」を最大径として
いますから、そこからベルト厚みもx2としていますがこれは「上下両方」とでも
言いますか、ボスの上側と下側の2箇所の厚みを直径から差し引いている訳でして。

なので、最後に残ったボスとベルト裏のクリアランス値も、「片側」のみの数値を見ないと
いけないので、出た数値の半分が実クリアランスとなるワケですね。

…私算数のご説明は苦手なのでこれで伝わっているかどうか分かりませんが、
私がコンテンツ内に図で書いているトコをもういっぺん確認して下さいな。


でもって、計算の解自体は「実ベルトかかり径」からの算出ならば2.375o程度の
ベルト裏のクリアランスがある、となります。

しかし、これはベルトの厚みが純正より薄いからこそまだ余裕があるのであり、
私のデータでは純正のGG2系統の小径用ベルトなら厚みは新品で「9o」あります。

仮にこの純正ベルトを使い、幅も15.5oで新品の物を入れたとすればベルト裏から
ボスまでのクリアランスはもうマイナスになってしまい、完全にボスに当たって
無茶苦茶な状態になることは間違いありませんね(汗


これ、組み付け時にボスがベルト裏と接触しているともうこんな計算って拾った
寸法通りには解が出ず、実際には何の役にも立たなくなってしまいますんで
注意が必要です。

もちろん、そこからプーリーが何oスライドしたらベルトかかり径がいくつ変わる、
とかってのも全て狂ってしまうので何も計算出来ません(笑

メカニズム的にも無茶苦茶なのは当然としても、こういった計測と計算からある程度
変速比を割り出す事すら出来なくなるので私はお奨めしないんですね…


で、最後にベルトかかり径のドライブ側とドリブン側のバランスの件なのですが。
これは前回にもおかしいかな、という意見を出しましたが、今回のつーさんの
再計測でもマジックの線の計測径は大差なかった、という事で…

これ、計測間違いが無いとすればパーツの構成というか、根本的にどこかが
おかしい可能性が高いです。


まず、ドライブ側はノーマル構成で15.5o幅のベルトを突っ込んだのであれば
実ベルトかかり径は外周44〜45φ程度になるのですが、そこからKN企画の
プーリーを突っ込んだとすればつーさんの計測通りベルトかかり径は36.75φ、と
なるとします。

これだけでもノーマル比ですでに8φ近くドライブ側ベルトかかり径が小さくなって
いますよね?
となれば、「ベルトの長さが同じでも」、ドリブン側ベルトかかり径は8φ近く大きく
ならないとおかしいんです。

ドリブン側ベルトかかり径はノーマルで約102φなんですが、そこから8φも
大きくなるとすれば約110φ、という事になりますよね。

が、つーさんの計測だとドリブン側の実ベルトかかり径はそれでも102φ、と。
こうなっている時点で計測がおかしいか他がおかしいかのどちらかしか無いと
私は踏んだのですが、再計測しても102φ程度、というのが変わらないとなれば
他におかしいところがある、といった分析になります。

さらに、つーさんの使われているベルトはノーマル比で少なくとも5oは「長い」と
いった寸法ですから、実際には110φ以上にドリブン側ベルトかかり径ってのは
大きくならないとおかしいんですね。

…この辺はとてもイメージしづらいので絵を描いてイメージしてみると分かりやすいと
思いますよ。


なので、この2点をふまえ、ドリブン側ベルトかかり径においてはノーマルを基にして
考えてもかなりの誤差があると分析せざるを得ませんが…

ベルト外周長の計測を間違っている可能性もありますし、はたまたやっぱりドリブン側の
ベルトかかり径の計測に不備があるか、としか考えられません。

ドリブン皿はノーマルでしょうから皿の位置にズレ等は無いでしょうし、万が一ここが
適合していない物を使っているのであれば今までの分析は全部役に立たなくなって
しまいます_| ̄|○


…これ、実際のドリブン側ベルトかかり径が小さすぎる、といった状態なんですが、
もしもノーマルの構成があるとして、駆動系を「車体左側」から見てみるつもりに
なって下さい。

「真横」から眺めるといった形になるんですが…この状態で、ドリブンユニット「全体」を
「奥」か「手前」のどちらかに丸ごと大きくずらした、といった動作を行ったとすれば
ドライブ側、ドリブン側双方のベルトかかり径ってどう変化すると思われますかね?


正解は、「ドライブ側は何も変わらず、ドリブン側ベルトかかり径のみが"小さくなる"」と
いった状態になります。

この辺が動作を三次元でイメージをしなければならない駆動系構成の難しいところで、
万が一、ではありますがつーさんの車両のドリブンユニットが何らかの要因にて
おもいっきり「正位置からズレている」とすれば、ドリブン側ベルト系がおかしい位に
小さいのも納得出来るんですよ。


さすがに、前述の8φの相違を埋めようとすれば多少のドリブンユニットのズレでは
そこまで差異は出ませんが、2o位のズレがないとそこまで大きな差は出てきませんね。

そういえばこの件って先々月位?のモトチャンプでも少し記事があったと思いますが、
その車両はヤマハ車でしたがこれはホンダ車でも同じ事で、基準となるべき点を
ずらしまくっていると思っているよりも大きな差となって現れてくる、という事なんです。
(基準ベルトラインのズレ、という現象です)

ボスワッシャーの増減等でノーマルから1o程度ならば許容範囲ですが、それ以上に
おかしな事を行ってしまうといけませんし、ホンダ車で言われる「大径と小径の駆動系の
むやみなパーツ互換」を私が嫌うのも、ここに最大の要因があるんですよ。


…間違ってたら申し訳ありませんが、つーさんの車両では大径ZX用のドリブンユニットが
収まっているとか、ドリブンユニットが刺さるギヤシャフトに座面の高さの違う物を入れている、
とかって事はありません…よね(汗



とまあ、長くなりましたがつーさんの再計測は間違っていない、という可能性はかなり
高いと私は分析しますが、それでもベルトかかり径としてはありえない状態になっている、
という点が見受けられるので…なんともしっくり来ませんね(泣

計算も計測も許容範囲ですが、ドリブン側実ベルトかかり径自体はどうあってもおかしいと
思われますけれども、手回し計測の最大変速比は3.3でもベルト裏からボスまでの
クリアランスは2.3oあれば上等で、余裕としてはOKな範囲です。

が、これはあくまで「KN企画製の厚み6oのベルト」であることが大前提であり、
純正の厚み9oでは問題外な状態になる、という事はお忘れなき様にお願いしますね。


ではでは。
長い分析になりましたが…文章にすると長いですが私いつも脳内でこんなんやってるのかと
ちと自分でびっくりした管理人でした(笑

記事No 400
タイトル Re^5: 初めての変速比計測。
投稿日 : 2012/04/29(Sun) 23:21:29
投稿者 つー
参照先
ねぎのリーダーさん、こんばんは。AF27のつーです。

書き込みが遅くなりました(汗)
ベルトとボスのクリアランスは、
ベルトの
> かかり径と実計測時の外周を同一視して代入してる気がしますよ(汗

その通りです。(汗)
外周とかをごちゃ混ぜにしていました…。
>
仮に純正ベルトを使い、幅も15.5oで新品の物を入れたとすればベルト裏から
> ボスまでのクリアランスはもうマイナスになってしまい、完全にボスに当たって
> 無茶苦茶な状態になることは間違いありませんね(汗
>
> これ、組み付け時にボスがベルト裏と接触しているともうこんな計算って拾った
> 寸法通りには解が出ず、実際には何の役にも立たなくなってしまいますんで
> 注意が必要です。

よく考えず、純正ベルトを入れて変速比を測ってしまいました…。
計測結果から、はっきりと読み取っていなかったので、クラッチミート時に「キュッ」とベルトが鳴いたのでベルトがボスに当たっていると後から気がつきました…(とても自分が情けなく思いました。)


ドリブン側、
計測間違いが無いとすればパーツの構成というか、根本的にどこかが
> おかしい可能性が高いです。
再計測しても102φ程度、というのが変わらないとなれば
> 他におかしいところがある、といった分析になります。
>
> さらに、つーさんの使われているベルトはノーマル比で少なくとも5oは「長い」と
> いった寸法ですから、実際には110φ以上にドリブン側ベルトかかり径ってのは
> 大きくならないとおかしいんですね。

> ドリブン皿はノーマルでしょうから皿の位置にズレ等は無いでしょうし、万が一ここが
> 適合していない物を使っているのであれば今までの分析は全部役に立たなくなって
> しまいます_| ̄|○
> …間違ってたら申し訳ありませんが、つーさんの車両では大径ZX用のドリブンユニットが
> 収まっているとか、ドリブンユニットが刺さるギヤシャフトに座面の高さの違う物を入れている
ドリブン側はノーマルのままです。
ですが、予定として、AF28ZXのファイナル一式をケースカバーごと移植しようと思っているのですが、過去のログでベルトラインがズレるとあったのですが、仮に駆動系に不備がない場合、ベルトラインは許容範囲に収まるのでしょうか?

また、これも実際に自分でも確認し、報告いたします。

AF27のつーでした。

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