[リストへもどる]


[記事リスト] [注意事項] [新規投稿] [新着表示] [過去ログ] [ワード検索] [管理用]

  • 新着順で表示しています。


記事No 789
タイトル 近況とN氏のSSマシン再生
投稿日 : 2014/09/29(Mon) 02:54:32
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
皆様毎度でございます〜
最近ヤマハエンジンばっかりいじくってた管理人でっす。


と、個人的に忙しい時期も過ぎようとしていますが…たまにはネタを書かないと
こんな掲示板でも見て下さる方はおられるのでなんとか日常のスクーターネタをば(汗

で、最近は僚友はぶしょうN氏の復帰用SSエンジンを製作していたのですが。
某SNSにはさわりだけ記してますが、やっとこさ先日完成しましたよ。

ベースとしては今までと変わらない3YK型JOGエンジンで、50ccのままのSAマシンと
いう事なのですが、以前は色々あって私はエンジン内容を把握していた訳ではなく、
N氏自身のこれからやってみたい方向性、というモノを把握するのとそれを形にして
いくのにはかなりの苦労が伴ったのは秘密です_| ̄|○

とはいえ、排気量制限のあるSAエンジンでは思い切った事は出来ませんが、今までの
チューンにチューンを重ねて本人さんでもわけがわからなくなってしまった仕様、と
いう物を一度リセットし、N氏もSSやってない間に色々お勉強した事を反映していくと
いった仕様になりますが…


具体的にはロングコンロッド仕様でして、ノーマルの80oを90oに変更しており、
クランク角度が90°の時のコンロッドの傾きを、ノーマルの75.8°から77.4°に
変更しています。

…たった2°で何が違うんだ、というのは実際にやってみないと分かりませんが、
コンロッドの角度がそれなりに起きている方が、ピストンがクランクを回す効率と
いうモノが良くなってくる、というのはイメージでもお分かりかなとも。

スポーツモデルではないエンジンの車両の場合、特に2stスクーターだとおおむね
コンロッドの角度は75°前後になっているのですが、77°ともなればNSR50並みの
角度になっていて、少なくとも差別化は図れる仕様になってます。


とはいえ、これは高度な加工や修正を行った訳ではなく、単純にステージ6製の
「ノーマルストローク、90oコンロッド、12φピストンピン」といった製品があったので
それを投入しているだけですが(笑

なお、ピストンピンが12φの物を選んだのは、定番であったJOG系用キタコ製
レーシングピストン40&40.25φがすでに生産中止になっており、N氏もスペアが
無いという事なので、ライブDioの純正ピストンを投入する為です。


これ、最初はもっと他のスポーツモデル系のピストンを使おうと思っていたのですが、
ピストンのピン上ピン下とかはまだなんとかなっても、リングの合口部が掃気ポートの
穴に掛かってはいけないので、それをクリアする為にはライブDioピストンしか選択肢が
なかった、という_| ̄|○

…正直、ライブDioピストンはピストン本体は悪くはありませんが、使い方によっては
リングが脆い面があり、高負荷のレーシングエンジンにはあまり使いたくは無かったり
しますが、こればっかりは他にモノが無いのでやむなしの選択になりましたよ(泣


で、もちろん他の部分は「一発目」なのでベターな特性として仕上げており、私は
特性をはっきり理解出来ていない、N氏がずっと使ってたREXPOWER製チャンバーの
特性を見る為のテストケース、といった普通の仕様になってたり。

排気90°掃気62°、圧縮比は7.8:1程度、排気ポート弦長はボア径の70%ぴったりと
いうストリートレベルの腰上ですが、そうしないとチャンバーそのもののピークや
パワーバンドがどのへんにあるのかが分からないので。

…これをオーナーのはぶしょうN氏がはっきり分かっていれば問題なかったのですが
そんなのは期待するだけ無駄だった、というのは言うまでも(以下略


が、特性が普通、とはいえ腰下は吸気から掃気立ち上がりまでスムーズに修正を
行ったすっぺしゃるな仕様でして、1次圧縮もぱっつぱつだったのである程度抜く
方向性で全てを修正し直し、前述のチャンバーとインナーローター、マニホールドと
リードブロックは以前の仕様からの流用ですが他は全て新規という感じですね。

パワーがあまりにも出ない方向性にはしていませんし、ベターな仕様なので
一発目の走行では好タイムは絶対に出ないのは確実ですが、1からやっていきたいと
いうのがN氏本人の意向なので、とにもかくにも「分かりやすくなる」エンジンといった
モノを第一の目標としてこしらえてみました、という事で。



で、ここいらへんでいつも通り面白トラブルのご紹介でも少々(爆

今回、ステージ6製の5万円近くするクランクシャフトを奢った訳なのですが、これも
私が以前経験したのと同じ様な製品の不良がちょっとだけありまして。

それは何かと言うとこれまた以前と同じく、クランクシャフトに切られているねじ山が
「甘かった」んですよ…

以前、別物ですがステージ6のクランクシャフトを組もうとした時、インストーラーの
アダプターのねじ山に対してクランクシャフトの先端がねじ込めず、何でだと思い
チェックしてみるとねじ山の「谷」がかなり浅い状態でしか切られておらず、かなり
ヒヤヒヤしながらねじ山を切り足したというトラウマがあったりしまして。

今回のクランクシャフトはそこまで酷くはなかったのですが、それでも純正の
ナットはなんとか入るがインストーラーはねじ込みが硬い、という始末で_| ̄|○

…以前も同じ事記したかもしれませんが、何万円もするクランクシャフトでこれは
ちょっと酷いだろ、と私は思うのですが、社外品なんてそんなもんです、というのを
覚悟してやってれば精神的ダメージはまだマシだったり。



で、もういっちょ。
これも同じくステージ6製の品で、今回ロングコンロッドを用いているので、それに
対応したスペーサーとロングスタッドボルトがセット品で出ているんですよ。

それも購入していたのですが…スペーサーはコンロッド長が「10oロング」なのに
対して、厚みがきっちり「10o」あるという(笑

…まあ、こういうレベルの品を購入する人はボルトオンでどうこう、なんてまず
行わないので別に文句を付ける事でも無いのですが、ガスケットでサンドイッチして
装着する物なのに、ガスケットが1枚追加される分の厚みを加味してないという
スペーサーの厚みなのはちょっとどうかと思ったり(笑

せめて純正のベースガスケット、0.5o一枚分の厚みを引いた「9.5o」で作って
売れよと思ったりしますけれどね。そんなに安い物でも無いのに(汗


なおかつトドメとして、そのスペーサーとセットになってるロングスタッドボルト、これも
クランク末端と同じくねじ山が少しだけ甘かった上、



ス タ ッ ド ボ ル ト 本 体 の 直 径 が 


ス ペ ー サ ー の 穴 よ り 太 く


ボ ル ト オ ン で は ス ペ ー サ ー が 通 ら な い 



という、セット品にあるまじきうんこ具合だったという(爆
…120歩位譲って、ばら売りのスペーサーとスタッドボルトなら多少合わないのは
まだ許せますが、セット販売で同じパッケージに入っているのにこれはちょっと
おかしいだろ、と思わざるを得ないです(笑


実質、スタッドボルトの径はノーマルに比べてわざと太く作られていたのですが
その太さ自体は、無加工のシリンダーのスタッドボルト穴には入ったんですよ。
が、そのくせスペーサーの穴には通らないというお粗末さでした。

…ねじ山もそうなんですが、ステージ6はボアアップキットの設計等はまあまあ
悪く無いと私は思ってたのですが、こういった小さな点が適当であるという
イメージが今回の件でさらに加速されてしまいましたね。

私は個人的に、ですがマロッシの品も正直好きではないのですが、正直それと
同レベルで使いたくない欧州品、といった選別になってしまいそうです_| ̄|○
こういうのいくら小さな点とはいえ、「致命的」ですからねえ…


とまあ、チューン部品のあれこれなんてあまり記しても読んでる方は面白く
無いかもしれませんのでもう一つだけはぶしょうN氏本人の逸話(?)をば。

今回、SSマシンのエンジン作成にあたり、完成させたエンジンに対して
以前のエンジンからパーツを移植するのに、今まで使っていたエンジンを
フレームから下ろして欲しい、とN氏に頼んでおいたんですね。

が、私が作業している横でN氏がフレームからエンジンを外しているのを見てると
何も考えずに固定リンク周りやフレームマウントをバラしている様に見えまして(汗

そこでN氏に「それ、勢いよくバラしてますけどカラーやボルトナットの位置関係って
覚えてるんですか?」と問うと


「いや?全然分からんけどそれはリーダーが出来るんじゃないの」


…と、大変素敵な丸投げ全開モード発動の大前提にて手当たり次第ネジを
緩めてエンジンもぎ取ってた事が判明しまして。
というか分からないのなら写真撮るなりメモるなりしながら、ってのは鉄則だと
思うのですがそれをN氏に求めても仕方ないので_| ̄|○

さすがに私もこれには参りましたが…全然知らない組み立て方をされている
フレームマウントに対してバラバラのネジやナットやロッド等を組み込むのには
ちょっと頭を悩ませてしまいましたね(泣

過去に一度だけ、N氏のSSマシンのバーステップ位置を変更するのに多少の
構成変更を行ったことはありますが、もう何年も前なので覚えているはずもなく
エンジンがフレームセンターにくっついたのかどうかも目視でしか判断出来ないと
いったお粗末な作業になってしまったのは言うまでも(以下略

もちろん、各種ケーブルや配線も元は何処を通っていたのか全く分からないので
記憶とフィーリングを頼りになんとか配管しましたが、もう後は知らんぞという(笑


とまあ、そんなこんなでなんとかかんとかN氏のSSマシンは形になって復活の
用意が出来たのですが、それが一昨日の話なので慣らしも出来ないかと
思ったりしますがそれはもう仕方ないと割り切ります(泣

それと平行して、自分のFSマシンも腰上作り直しと腰下も勢いでO/Hしたりも
していたので、ここ最近はヤマハ漬けの脳味噌になってた気がしますね〜

たまにはホンダもやりたいですが、私のSSマシンの方は次戦までにはリード
ブロックの変更を行うだけだと決めてるので何もすることないのがミソで(以下略


ではでは、ぐだぐだ日記になりましたがネタの一つ、という事で今回はこの辺りで
失礼しますね。
管理人でした〜


P・S
N氏のSSマシンの写真を画像板にUPしておきますので物好きな方は是非ご覧あれ(笑

- WebForum -