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記事No 388
タイトル Re^4: 初めての変速比計測。
投稿日 : 2012/04/18(Wed) 07:46:31
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
つーさん毎度でございます〜


さて、早速変速比の再計測等を行われたみたいで。
では今回も拝見しつつ分析させて頂くとしますね〜
ちなみに今回は結構長いのでぼちぼちお読み下さいな。


> まず、前回プーリーボスの径を18mmと記入したのですが、実際はノーマルプーリーボスを使用しているので、20mmでした…。

なるほど、これは勘違いでしたか。
それでは普通の20φボス、という事で進めてみましょう。


> ます、手回しでの計測では、3.328(3回転と1/16)となりました。

手回し計測ですが、およそ3.3回転とはかなり、と言いますか無茶苦茶行ってますね(汗
うーん、私は小径駆動系ではそこまで行った事が無いのでなんとも不思議ですが、
実際にそうなのであればなかなか興味深いですよ。


> 最大変速時
> ・プーリー側32.75
> ・ドリブン側98.85
> (補正をかけています)
> で最大変速比は、
> 3.018 となりました。

これは前回計測の

>プーリー側32.85φ
>ドリブン側98.6φ

と比較してもほぼ同じ、となれば…計測が大幅に間違っているとか勘違いしている事は
無さそうかな、と分析出来ますね。
実回転との差は0.3程度ですが、これはもうちょっと差が少なくないとおかしいかなとも
思えるフシがあったりしますが、後述します。

で、実ベルトかかり径は+4φとしてドライブ側36.85φ&ドリブン側102.6φとなっているかと
推測しますが、やはりベルト幅&長を考えるとドライブ側とドリブン側のバランスがおかしいと
思わざるを得ないですが…不思議です。


> そして、駆動系をクランクに組んだ状態でボスの飛び出し量は10.9mmとなり、ボス側のマジック痕は0.85mm、そしてボスメタルとプーリーの頂点の差は約1mmとなり
> 10.9+1.0−0.85=11.05mm
> と言うことで、プーリースライド量は11.05mmでした。

再計測でボス突出が11o程度、プーリーのスライド量も11o程度、というのもまず
間違い無いと思われますし、異常におかしい所は無いかとも。


> 1mmスライドで3.73mm変化するとして、
> 41.03mm変化すると分かり、すると、
>
> プーリー側78.78mm
> ドリブン側57.82mm
>
> となり、最小変速比は
> 0.783となりました。

ん?ドライブ側は最小変速状態が32.75φなのですからそれに41.03φを加えると
「73.78φ」ではありませんか?

対するドリブン側は57.82φで合っていますが、57.82÷73.78=0.783…となっていますね。
…ってこっちは合ってるので単純に表記間違いかと(汗


> また、このような計測結果から計算してみると、ボスとベルトクリアランスは0.75mmとなってしまい、物凄くシビアではないかと判断しました。

えと、これはボスは20φと修正があったのでそれをふまえますと…


・「ドライブ側実ベルトかかり径36.75o」-「ボス20o」-「ベルト厚み6ox2」=4.75

・4.75oの「半分」=2.375o


となりますね。

ふむふむ…これはちと計算が合いませんが、つーさんはおそらくですがベルトの
かかり径と実計測時の外周を同一視して代入してる気がしますよ(汗

その場合だと、「実際にマジックを引いた円の直径」ではなく「そこから4φ小さい直径」の
値を使っていますから、


・「ドライブ側実ベルトかかり径32.75o」-「ボス20o」-「ベルト厚み6ox2」=0.75

となるワケですが、ここでもひとつ間違いがあり、この「0.75o」という数値はそれが
そのままボスからベルト裏までの距離ではなく、その「半分の値」がそこのクリアランスに
なるんです。

これは、この計算はあくまで実ベルトかかり径、すなわち「円の直径」を最大径として
いますから、そこからベルト厚みもx2としていますがこれは「上下両方」とでも
言いますか、ボスの上側と下側の2箇所の厚みを直径から差し引いている訳でして。

なので、最後に残ったボスとベルト裏のクリアランス値も、「片側」のみの数値を見ないと
いけないので、出た数値の半分が実クリアランスとなるワケですね。

…私算数のご説明は苦手なのでこれで伝わっているかどうか分かりませんが、
私がコンテンツ内に図で書いているトコをもういっぺん確認して下さいな。


でもって、計算の解自体は「実ベルトかかり径」からの算出ならば2.375o程度の
ベルト裏のクリアランスがある、となります。

しかし、これはベルトの厚みが純正より薄いからこそまだ余裕があるのであり、
私のデータでは純正のGG2系統の小径用ベルトなら厚みは新品で「9o」あります。

仮にこの純正ベルトを使い、幅も15.5oで新品の物を入れたとすればベルト裏から
ボスまでのクリアランスはもうマイナスになってしまい、完全にボスに当たって
無茶苦茶な状態になることは間違いありませんね(汗


これ、組み付け時にボスがベルト裏と接触しているともうこんな計算って拾った
寸法通りには解が出ず、実際には何の役にも立たなくなってしまいますんで
注意が必要です。

もちろん、そこからプーリーが何oスライドしたらベルトかかり径がいくつ変わる、
とかってのも全て狂ってしまうので何も計算出来ません(笑

メカニズム的にも無茶苦茶なのは当然としても、こういった計測と計算からある程度
変速比を割り出す事すら出来なくなるので私はお奨めしないんですね…


で、最後にベルトかかり径のドライブ側とドリブン側のバランスの件なのですが。
これは前回にもおかしいかな、という意見を出しましたが、今回のつーさんの
再計測でもマジックの線の計測径は大差なかった、という事で…

これ、計測間違いが無いとすればパーツの構成というか、根本的にどこかが
おかしい可能性が高いです。


まず、ドライブ側はノーマル構成で15.5o幅のベルトを突っ込んだのであれば
実ベルトかかり径は外周44〜45φ程度になるのですが、そこからKN企画の
プーリーを突っ込んだとすればつーさんの計測通りベルトかかり径は36.75φ、と
なるとします。

これだけでもノーマル比ですでに8φ近くドライブ側ベルトかかり径が小さくなって
いますよね?
となれば、「ベルトの長さが同じでも」、ドリブン側ベルトかかり径は8φ近く大きく
ならないとおかしいんです。

ドリブン側ベルトかかり径はノーマルで約102φなんですが、そこから8φも
大きくなるとすれば約110φ、という事になりますよね。

が、つーさんの計測だとドリブン側の実ベルトかかり径はそれでも102φ、と。
こうなっている時点で計測がおかしいか他がおかしいかのどちらかしか無いと
私は踏んだのですが、再計測しても102φ程度、というのが変わらないとなれば
他におかしいところがある、といった分析になります。

さらに、つーさんの使われているベルトはノーマル比で少なくとも5oは「長い」と
いった寸法ですから、実際には110φ以上にドリブン側ベルトかかり径ってのは
大きくならないとおかしいんですね。

…この辺はとてもイメージしづらいので絵を描いてイメージしてみると分かりやすいと
思いますよ。


なので、この2点をふまえ、ドリブン側ベルトかかり径においてはノーマルを基にして
考えてもかなりの誤差があると分析せざるを得ませんが…

ベルト外周長の計測を間違っている可能性もありますし、はたまたやっぱりドリブン側の
ベルトかかり径の計測に不備があるか、としか考えられません。

ドリブン皿はノーマルでしょうから皿の位置にズレ等は無いでしょうし、万が一ここが
適合していない物を使っているのであれば今までの分析は全部役に立たなくなって
しまいます_| ̄|○


…これ、実際のドリブン側ベルトかかり径が小さすぎる、といった状態なんですが、
もしもノーマルの構成があるとして、駆動系を「車体左側」から見てみるつもりに
なって下さい。

「真横」から眺めるといった形になるんですが…この状態で、ドリブンユニット「全体」を
「奥」か「手前」のどちらかに丸ごと大きくずらした、といった動作を行ったとすれば
ドライブ側、ドリブン側双方のベルトかかり径ってどう変化すると思われますかね?


正解は、「ドライブ側は何も変わらず、ドリブン側ベルトかかり径のみが"小さくなる"」と
いった状態になります。

この辺が動作を三次元でイメージをしなければならない駆動系構成の難しいところで、
万が一、ではありますがつーさんの車両のドリブンユニットが何らかの要因にて
おもいっきり「正位置からズレている」とすれば、ドリブン側ベルト系がおかしい位に
小さいのも納得出来るんですよ。


さすがに、前述の8φの相違を埋めようとすれば多少のドリブンユニットのズレでは
そこまで差異は出ませんが、2o位のズレがないとそこまで大きな差は出てきませんね。

そういえばこの件って先々月位?のモトチャンプでも少し記事があったと思いますが、
その車両はヤマハ車でしたがこれはホンダ車でも同じ事で、基準となるべき点を
ずらしまくっていると思っているよりも大きな差となって現れてくる、という事なんです。
(基準ベルトラインのズレ、という現象です)

ボスワッシャーの増減等でノーマルから1o程度ならば許容範囲ですが、それ以上に
おかしな事を行ってしまうといけませんし、ホンダ車で言われる「大径と小径の駆動系の
むやみなパーツ互換」を私が嫌うのも、ここに最大の要因があるんですよ。


…間違ってたら申し訳ありませんが、つーさんの車両では大径ZX用のドリブンユニットが
収まっているとか、ドリブンユニットが刺さるギヤシャフトに座面の高さの違う物を入れている、
とかって事はありません…よね(汗



とまあ、長くなりましたがつーさんの再計測は間違っていない、という可能性はかなり
高いと私は分析しますが、それでもベルトかかり径としてはありえない状態になっている、
という点が見受けられるので…なんともしっくり来ませんね(泣

計算も計測も許容範囲ですが、ドリブン側実ベルトかかり径自体はどうあってもおかしいと
思われますけれども、手回し計測の最大変速比は3.3でもベルト裏からボスまでの
クリアランスは2.3oあれば上等で、余裕としてはOKな範囲です。

が、これはあくまで「KN企画製の厚み6oのベルト」であることが大前提であり、
純正の厚み9oでは問題外な状態になる、という事はお忘れなき様にお願いしますね。


ではでは。
長い分析になりましたが…文章にすると長いですが私いつも脳内でこんなんやってるのかと
ちと自分でびっくりした管理人でした(笑

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