ねぎのリーダー様、皆様、お世話になります〜
先日リーダーからリクエスト?があった駆動系パーツの温度ですが・・・ またしてもブログの方でリーダーのレスを引用させて頂きました(汗 そして実際に走行テストを行い温度も測ってみました。
>…個人的にはですね、ドライブ側ベルトかかり径の限界をわざと突破させ、ボスにベルトが >「ハナから」ぎちぎちに食い込んでいる上に、ドリブン皿もベルトセット時に目一杯開いていると >いった無茶苦茶セットでの走行も試して頂きたかったりもしますが(汗 >こういう無茶苦茶セットの場合、熱の影響がいかに実走行具合に影響するか、というのも >体感で知っておいても損にはならないと思いますよ。 >あ、もちろん捨てても良い様なパーツで実験するのがミソです。 >最悪、車両を押して帰る羽目になる可能性もあるので時間のある時にどうぞ(汗
こう言った内容でしたが、パーツチョイスとしては新古品のカメファクプーリーキットをチョイス、 このキットは以前予備として確保しておいた物で、主に減速比計測に使用しており走行に関しては 100km程度しか使用していない物です。(WR 34.5g) ベルトもカメファク強化品で(長671mm/幅18mm/厚8.5mm)新品では無く、これも走行に関しては 100km程度しか使用していない物です。 ドリブン側はノーマルドリブンフェイスにクレアカム・ジャイロセンタースプリング(緑) デイトナPAクラッチ・カメファクフィン付きクラッチアウターと言った構成です。 以前の減速比計測で、最小変速状態時の最大減速比は3.00程度となっておりこの時のベルト外側かかり径 はドライブ側で40.37φ程度、ドリブン側で113.33φ程度(ベルト外側)となっておりましたが、 今回始めからベルト裏をボスにヒットさせておくと言ったセットをする為にシムワッシャを1.5mm追加しました。 こうすることで元々正常なセットを施した場合ベルト裏とボスの隙間は2.7mm弱ある物を 0mm(もはやマイナスですが・・・)としてまずは走行させてみたのですが・・・
意外だったのは「一応走行は出来た」と言う点でした。しかし本来の性能はまったく出せておらず ファイナルのハイギヤ化で得た中間加速も影を潜め、最高回転数は8900〜9000rpmで 最高速度は、90km/h程度と言った結果でした。
走行基準としては、私的基準である「セーブして走る」に全開巡航1km程度をプラスしたものでしたが 10km程度の走行でほんの少しタレた様な症状が出ました。 これは200rpm程度の回転落ち込みで、まだ明確なタレとは言えず気にしても仕方ないレベルの物でした。
温度に関しては、パーツ構成が一部違うので単純な比較は出来ませんが、無茶苦茶なセッティングを施した 駆動系では、劣化(故障)したパーツを抱えた時と同じ位の発熱が確認されました。(部分的に最大で82℃) 但し前述の通り明確なタレの症状は出ておらず、前後に穴を開けた駆動系カバー装着の際には最大で 12℃程度の冷却効果も確認出来ました。 もっと派手にシムを追加したり、もっと派手に走行させればもっと解り易い結果も出るかと思われますが さすがに帰宅困難となってしまうのもアレですので・・・ これについてはまたしっかりと時間のある時に「1度は」体験しておきたいと考えています。
ベルト裏がボスにヒットしているので、減速比の計測・計算はアテになりませんが・・・ 現在のセットで、最小変速状態時の最大減速比は手回しの実計測でおおむね4回転でした。 計算上でかかり径を妄想してみるとボス18mm+(ベルト厚8.5mm×2)ですのでベルト外側で概ね35φ ドリブン側で概ね118φと言う事で114φ÷31φ=3.68 ・・・っと、0.3程度の誤差が出てしまいました。
今回の実験で実体験出来た事をまとめますと、 @今更ながら、前後に穴を開けた駆動系カバーは確実に冷却効果がある。 A原付1種ベースでも2種仕様であれば駆動系カバーへの前後穴開けは必須、仕様用途や運用によっては 必要ない場合もあるが、2種仕様の性能を保持していて、いつでも使用出来る状態に有るのであれば 設備しておいた方が無難。 B前後に穴を開けた駆動系カバーを設備しても、パーツの劣化(故障)による発熱の解消にはならないが 無いよりはマシ。 C正常なパーツを適正なセッティングで正しく組めば、熱ダレは発生し難くなる(しないとは言い切れない) 更に前後穴を開けた駆動系カバーの使用で熱ダレを未然に防止出来る可能性は高い。 Dベルト裏がボスにヒットしている様な、過度なベルト落とし込みセッティングを施すと駆動系パーツの 発熱を促進し劣化も早くなる(特にベルト)。 Eベルト裏がボスにヒットしている様な、過度なベルト落とし込みセッティングを施すと「走行させる」 事は出来ても本来の性能をスポイルさせてしまう。 Fベルト裏がボスにヒットしている様な、過度なベルト落とし込みセッティングを施すと減速比計測は 不可能となり、計測を行ってもパーツ加工(プーリー・トルクカム溝等)の基準となり得る解は求められない。 G熱が高くなりがちな駆動系パーツは、プーリー・ドリブンで、その熱の影響をモロに受け、 動作不安定になったり劣化し易いのはベルト。
今回もまた、リーダーのコンテンツや格言に準ずる結果が出て正直ビックリしておりますが(笑 すでに答えの出ている物でも、「実際に実行し体験してみる事」「実験等によりその裏付けを取る事」 の重要性を再認識出来ました。
いつもながらですが、色々と貴重な体験をさせて頂き、ありがとうございました。
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