cressidaさんお久しぶりでございます〜
さて今回はいつもながらホンダ縦型系エンジンという事で。
ふむふむ…プラグ写真も拝見しましたが、いまいち焼けがおかしいといった 感じでしょうか。
単純に仕様を拝見する限りでは、ノーマルエンジンにパワーフィルターを 装着した、といった仕様ですが、まず基本的に、社外品のパワーフィルターと いうものはキャブセットが一体どうなるかは全く想像もつかない、と言っても 過言では無いでしょう。
うんこみたいに効率の悪いモノだとノーマルよりMJが下がるとかってのも ありますし、音だけでかくて実は吸ってないなんて事もあるので、固定観念は 捨てて取り組んだ方が良いでしょう。
> 画像掲示板にアップさせていただきますが、プラグの焼けについてです。 > 旧ホンダ系車種に搭載、2〜3年ぶりに始動したエンジンなのですが、MJ78番だと > まったく吹け上がらず、MJ75番での全開直後のBPR8HSの画像です。
まずプラグの焼けですが、このプラグはまだ新し目ですよね。 ある程度は焼け色が付き始めていますが、これだと100%の焼け色を判断するには ちょっと色付き具合が足らないかなと。
が、アースフック中心部やガイシ部分は明らかに白っぽいですが、これだとかなり 高温に晒されている、と見えます。
これだけ焼け色が付くのであれば、アースフック根元の外周部分にはもっと カーボンの堆積が無いとおかしいと思いますが、それが全くと言って良い程に 見られていません。
ぷつぷつしたカーボン質が一切見られないという事は、それだけ燃焼状態が 高温のままになっているか、オイルが足りていないかの二択が考えられますね。
なお、あくまでセッティング用途に限るのであれば、ある程度使って 焼け色が付きカーボンも乗った状態の中古プラグを使った方が 焼け色自体は上書きされるとしても付きやすいので、中古プラグを 使う方が分かりやすい、といった面もありますよ。
>MJ78番だとまったく吹け上がらず、MJ75番での全開直後
次にこの症状ですが、MJ78が全く吹けない、というのはリヤタイヤを浮かせた 無負荷空転、実走行のどちらでしょうか?
仮に無負荷空転でも吹けないのであれば、実走ではまず走れない位にまで キャブセットが狂っている事と同義です。 となれば、MJをたった3番ダウンしただけではまだゴボゴボいって真っ当に 走れないと思うのですが…
後、この「吹けない」というのはMJを下げられていますから当然ゴボゴボいって カブりまくっていると思われますが、この状態は実走でアクセルを少しづつ開け、 高回転パワーバンドに到達させてぐいっと全開近くまで開けても同じ様に カブってしまいますか?
そこまで行けない、というのであればJNを1段目にしてでも、とにかく実走で ある程度パワーバンド域まで持って行ける様にしてやり、実走において 3/4以上のアクセル開度でも確実に走らないのか、を試すべきですね。
単純にMJではなくJN領域が濃すぎになっていて、アクセル開度も一気に開けて いくから濃すぎる様に感じてしまっている、といった可能性もあります。
じわじわと速度を乗せてやり、ある程度回転と速度が乗った辺りでMJ領域の アクセル開度を試してみてもカブっているのであれば確実に濃い目だとは 判断出来ますね。
もちろん、その段階でエンジンを止めてプラグを見れば、かなり濡れていないと おかしいですがこれはチェックされましたかね? それを見ない限り、感覚だけで濃い薄いの判断はちょっと早計かと思いますよ。
「確実に、MJ領域を使えるアクセル開度で開けてみた体感」で、なおかつ プラグ中心部が濡れてカブっている、といった目視の両方を行う事が大切です。
> もともとBPR6HSでも真っ白の焼けだったため、8番に変更してみたものの、大きな > 変化がない状態です。(200〜300m全開走行直後)
2番手変更して真っ白の焼け、という事であれば、かなり燃焼状態は熱々であると 判断して良いでしょう。 6番でも8番でもある程度はキツネ色に焼けないとキャブセットが安定しているとは いえませんし、プラグの番手で誤魔化すのは本来のキャブセットではありませんからね。
番手UPで焼け色が変わっても、それはプラグ周辺が冷えてるだけで、エンジン内部の 温度はそこまで激変はしていませんから。 それを確認するにはピストントップの焼けを目視で見るしか方法はありません。
> 搭載後、数キロは走り込んでます。
上記の件と重複しますが、プラグを新品交換後に数km走っているのであれば もうちょっとカーボンが堆積しても良さそうですが…
完全燃焼でカーボンが焼き切れてているとしても、これはいくらなんでも不味いと 私は判断しますね。 オイルが足らないと言いますか…経験上ですがオイルポンプがやられているのではと いった不味い事も考えられます(汗
エンジン停止時にエンジンからの熱がすごく熱いとか、ちょっと確認しづらいですが 走行中にエアシュラウドから排出されるエアが熱いとか、体感で分かる「熱さ」が あればエンジン内部はかなり熱くなっているはずですのでこの辺もチェックポイントに なります。
もしくは単純なイージーミスによる冷却不足、エアシュラウドがちゃんと付いてないとか、 左後ろのフタ部分が取っ払われているとか、プラグキャップのゴムフタが無いとか、 そういった可能性も0では無いかとも。 (チェック済みだとは思いますが一応…)
> DJ-1RRキャブの純正MJは85番?あたりだったと思いますので、このパワフィルの > 吸気効率も悪いと思いますが、それでも落ち着くポイントがあるだろうと思っています。
いや、これは元が何番であろうが、エアクリ本体がノーマルでは無いのならば そういった固定観念は一切捨ててセットを進めるべきです。 MJ番手は70番になっても120番になってもおかしくない、その位の心構えで進めないと キャブセットというものは出来ない、と私は考えていますよ。
> スロー〜JNの仮セットで順調な吹け上がりを確認後、MJ決定し、最終的な調整をと
そうですね、まずは絶対的に実走行でMJを決めないといけません。 スロー系統はとりあえずアイドリングさえ出来ればOKですし、ニードルなんて アクセル操作である程度はカバー出来ますから、まずは「ココまで上げると確実に カブって走れない」といったMJ番手を探すのが最初の一歩です。
これはいつものクチですが、吹ける感覚やらプラグの焼けではなく、実際の走行で そこそこの高速域でなおかつアクセル全開時にカブらせないと、MJの限界と いうものの基準は作れませんからね。
> 基本的には純正エンジン+パワフィル的な構成ですので、問題になるような点?も > ないかな、という気がしているのですが…
そうですね、全てが完調であれば問題は無さそうですが、さすがに20年以上前の エンジンとなるとノーマル風とはいえ何があってもおかしくはありませんからねえ…
> 部品の寄せ集め状態でもあり、一つ一つ元に戻して、ということは考えてない&できない > 状態なのですが、今までホンダ縦型(AF05E〜)を弄ってきて、こんな経験はありません > でした。
上記の通り、MJ78でカブりきって75で走る、といった状態でなおかつプラグの焼けを 見る限りでは、オイルが無いのと同義位の焼け具合である、と私は判断します。 いくらジェッティングが薄めでも、多少はガイシ部分とかにオイル分の燃え残りが 無いとおかしいですし、プラグは焼損する寸前では無いか、と思えますね(汗 (カーボンは写真では判断出来ないだけ、という事であればご容赦下さい)
> 一葉リードが悪さしてないこともないかとは思いつつ、なかなか弄る時間&お金も > ないため、最終的な解は出せないかもしれませんが、こうではないか?的な > アドバイスだけでもいただけますと幸いです。
最後に、一葉式リードはそんな悪さはしないと思いますよ。 ドカ抜き仕様でも、エンジン内部の負圧に見合った分しかバルブ自体は開きませんし、 ブロック自体を大きく抜いていてもそれをノーマル風エンジンで使いきれるかどうかと 言えばまた別の話ですので。
リードバルブってのはぴったりとした開閉を繰り返している訳でもありませんから、 特性や性能がどうこうではなく、組み付け時に二次エアを吸っていないかどうかの 方が、今回の様な症状には大切なポイントがあると思いますよ。
もう一つ、実験方法と言いますか対策として、40:1程度の混合ガスを作って ガソリンタンクに入れて走ってみて下さいな。
これでプラグが茶色気味の焼けになるとかであれば確実に分離給油でのオイルが 足らない、と言いますかほぼストップしていると解釈して間違いありません。
少なくとも、現状ではキャブセット云々ではなくオイルが足らない、と判断する事が 出来ますし、そもそも2stエンジンのプラグが茶色に焼けるのはオイルが一緒に 燃えているからこそ、ですからね。
ではでは。 何か不明瞭な点があれば遠慮無くツッコミ下さいませ。 管理人でした〜
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