つーさん毎度でございます〜
さってさて今回もいつも通りのパターンで…
> 皆さんのスクーターは乗った後、一時間ほど間をおいて始動させるときセルだけで始動するのでしょうか? > > 僕のAF27は一時間ほど間をおいて始動させるときアクセルを少し開けながらセルを回さないと始動出来ません。
実同時から1時間程度置いての始動時の具合、という事ですが、まず私はセルって物を かなり長い間使ってませんのでこれに関してはなんとも言えません(笑
で、今の時期に走行後に一時間も置いておくと、エンジン各部の温度はかなり 低下してしまうので温間時とはいえなくなっていますね。
なので、完全に冷間とは言いませんが始動時には温間時とはちょっと違った 具合になって当然かと思います。
なおアクセルを完全にOFFの状態では始動出来ない、との事ですが、これだと完全な 朝一の始動とか、その日一発目の始動ではもっとつらいのでは、とも推測しますが…
> 自分なりの考えとして、「オートチョークが壊れているなりしてエアが足りないのでは?」と考えています。
えっと、オートチョークは仮に動作不良と言いますか、全く動作していない状態でも 「ガスが増量されない」という事はその構造的にありえませんよ。
これはオートチョークのコンテンツを見直して頂きたいですが、発熱膨張体が ある程度冷えてしまうとチョークニードルってのはやすやすと元の位置に戻るので 壊れていようが壊れていまいが、一時間も放置すればON状態になっています。
その上で始動性が悪いというのはいささかおかしく、混合気が濃すぎる状態で あっても、ノーマル風エンジンとキャブなら始動が困難な程にはまずなりえませんから、 オートチョークの動作というのは始動性の悪さとはほとんど関係ありませんね。
これ、勘違いしてる方もおられるみたいですが、オートチョークユニットってのは 自然と「OFF状態で壊す」というのは不可能に近いというか事実上不可能で、 そうならない様にメーカーがちゃんと設計してる物なのですよ(笑
で、ちょっと厳しくなりますが、オートチョークの動作を疑うのであれば何故に 12V電源を繋いでチェックされないのですかね? 私はつーさんの車両自体の現物を見られる訳でもありませんし、その辺が はっきりしないのであれば要因を考える前にまず動作を確かめるべきです。
少なくとも、セルを使える程のバッテリーがあるのであればそれを使えば 一発で分かると思いますが…
明確にオートチョークの動作がおかしい、といった症状が起こったり、分析が 出来ているのであれば話は別ですが、それも分からないのに臆測だけで 物を判断しようとするのはいささか早計ではありますね。
> 因みに、エアスクリューは目一杯閉めたところから一回転と1/4です。
そしてこれもちと厳しくなってしまいますが、そのノーマルキャブといった 構成で、エアスクリューの戻しがいくつ、というのは表記されても意味が全く 無いと言っても良いんですよ。
そもそも、その微細なエアとガスの量の調整をはっきりと変化させられる位に エンジンのメンテが行き届いているのであれば別ですが、目一杯締めたら エンストした、といった極端な話ならともかく、おかしくない範囲であれば ある程度適当で良いんですね。
エアスクリューってのは何故か妙にシビアで調整の一環を担う、って感じが あるかなと私は受け取っていますが、そこまで言うならばオートチョークに 不具合があったり、二次エアをキャブやらマニやらケースから吸っていたり、 そういった事が一切無い状態で無いとノーマル風エンジン+ノーマルキャブと いった状態では大差がない、と言いますかいじくりまわして状況が改善すると いった物では無いんです。
なお、実際の運用でそこまでエアスクリューを気にしなければならないセットの 場合、スロージェットがちゃんと合っているのか?といった疑惑の方が先に出る 物ですからね(笑
大事な所がちゃんとしていないのにそのエアスクリューの回転数を気にしても ほとんど意味が無い、と言っても良いでしょう。
なので、ある意味エアスクリューの戻し具合ってのは表記されても私としては 判断の材料にはしようがなく、目一杯締めてるのにアイドリングしない、とかで あるなら話は別ですが、常識的に1回転から2回転の間で合っているのなら それでよし、と割り切っておくべきですね。
後、エアスクリューってのは「エア量の調整」のネジであって、締めこんでいくと 「エアが減ってA/F比は薄くなる」のですが決して「ガスの絶対量が増える」と いう訳ではありませんので誤解無き様にお願いします。
オートチョーク、と言いますか正確にはスタータ機構というのはガスを増量させて 始動性を上げているのであり、それに対してエアスクリューの調整でどうこうと いうのはほとんど意味がありません。
キャブの通路にフタをして擬似的にA/F比を濃い目にしてやる、というのが 本来の「チョーキング」って言葉なんですが、これは2stエンジンではあまり 効果が無いので、燃料増量回路がある訳です。
これが壊れていても肝心の燃料というがガス自体は減る事は無いので、 エアスクリューでいくら誤魔化しても、「チョークON状態」で始動性が悪い、と いう事の解決にはなりませんし、正直無意味に近いです(汗 エアスクリューをいくら締めても「ガスは増えません」という事で。
とまあ、まとめますとオートチョークユニット自体は壊れて居てもOFF状態で 固定される事は無いのでそれが始動&再始動不良の要因にはなりませんし、 だからといってエアスクリューをいじくりまわしても根本的解決にはならない、と いう事で。
…正直、始動性が悪いというのは9割方がメンテ不足なんですよ。 いつものクチですが、ホンダのDio系エンジンだとクランクケースからの 漏れやにじみ等が平気で起こる構成になっていますし、キャブ回りやら エアクリとのジョイント等も劣化でおかしくなると始動性にはかなり影響が 出てきますし、冷間時と温間時の安定具合もかなり違ってきます。
点火系が弱っていてもモロに出ますし、シリンダーのベースガスケットから 汁が噴いてるとかそういった面も含め100%に近くメンテが出来ていて初めて エアスクリューがどうこう、といった事も含めて考えられるんですよね。
これは別につーさんを馬鹿にする訳ではありませんが、スーパーDio自体が かなり古い車両ですし、それなりのメンテナンスを「きちんと」施せていると いった事がまず先決である、という事をお伝えしたいんですよ。
…私のモットーの一つに、中古車のメンテ等において
「新車ノーマル状態の性能に戻せない人は、それ以上の性能を出す事は出来ない」
というのがあったりしますが、まずは新車同様の始動性や安定性を持たせて やらないと、エンジンだけではなく駆動系やら足廻り、後述のライトなんかも そうですが「ノーマルより上の性能や快適さ」といった物を実現する事は絶対に 不可能です、と言い切っても良いですしね。 この場合の「性能」というのはエンジンパワーや加速力だけではありませんので…
> エンジンはAF27細軸でキャブはAF18系でなぜか始めからMJは78番が入っています。SJはノーマルのままです。
次にコチラですが、初期型AF27だとMJは75番のはずなんですが、これって つーさんの車両はキャブ自体も異なっているのでしょうかね? そうであれば正直、始動性とかに関してはなんとも言えないですよ(汗
一見この手のキャブって同じには見えますが、中身ってのはそれなりの セッティングのバランスを取られているものなので、その辺ごっちゃにして しまうと訳が分からなくなってしまうかとも。
…MJが3番程度違うだけではそんな無茶苦茶におかしくはなりませんが、 75番ならどうなるのか、というのも試しておいた方が良いでしょうね。
> P.S キャブと関係ないのですが、AF27に市販のハロゲンをその内導入しようかと思っているのですが、AF27のレンズに12V35W/30W で60W/50W クラスのハロゲンを入れたらレンズは溶けてしまうのでしょうか?
最後にこれですが、そんなW数の大きいのをくっつけてもまともに光りませんよ(汗 ある程度は発光しますが、ノーマルより暗めになるだけで無意味です。 溶ける以前にそこまで行きませんからね。
ライトの光量を上げたいのであれば、白っぽい色温度になっているハロゲン球を 使うのが視覚的にも良いですし、W数はちゃんとノーマルに順ずるものを使って いるのが一番無難です。
多少は上げたりしてもいける場合がありますが、他がフルノーマルではまず デメリットしか出ないので、少々お値段は張りますがちゃんとバイク用の 専用設計であるハロゲンの高効率バルブを選んで入れるのが一番でしょう。
なお、これまたさっきの話と重複しますが、車両が古いとアースもかなり 劣化しているので、ヘッドライトのマイナスを直接バッテリーに戻すとか、 各部をアーシングするとかだと結構電気的な効率が改善するので、そういう メンテもお奨めですよ。
…で、スーパーDio系だとレンズ自体が前時代的な物なので、バルブの変更では ライトの光量UPにも限度はあるので、あまり過度の期待はしない方が良い、と いう事も付け加えさせて頂きますね。
ではでは。 長くなりましたが参考にして頂けると幸いです。 管理人でした〜
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