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記事No 6523
タイトル Re: ライブDio-Jについて
投稿日 : 2012/05/05(Sat) 06:57:04
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
ブーツに穴開いたさん初めまして。
管理人ねぎのリーダーでございます〜

…ブーツに穴が開くのってイヤですよね〜
穴が開く前に補修するのがやはりコツでしょうか、ってのはおいときまして(笑


> 早速ですが、規制後のライブDio-Jについて教えていただきたく質問させていただきます。

排ガス規制後ライブDio-J、という事ですが、これは私この年式が載っている
サービスマニュアルを持っていないのでもういっこ前の規制車と比較しての
お話とさせて頂きますね。中身は変わらないので。


> 上記車両にはCDIにリミッター機能はなく、カタログ数値で5.6psですが、どのように馬力を
絞っているのでしょうか?

これは簡単に言いますと、「エンジンに関わるほぼ全ての部分」でパワーを出して
いない、と考えられると宜しいかと思いますよ。

とはいえ、5.6psってのもちょっと言いすぎな気もするんですが、あまり真面目な構成に
していないのは事実でしょう。

私は現物を確認した事は無いのですが、電気式リミッターが無いとはいえ、実走行で
定番の8000rpm程度での点火カットが行われるLVまで速度が出ない、という単純な
解釈で良いでしょうし、元々回転リミッターがない車種だとおおむねそんなもんです(笑
8500rpm程度まで行くのに、速度は60km/hに到達していない、という事で。

実際、初期型のライブDio&SRとZXではカタログ上では0.2psの差は出ていますが
腰上なんて品番まで全く同じ上、点火時期が違うことも無くキャブも同一、正直
グレード的な差異を付ける為にメーカー側が記載上だけ違う数値にしている、としか
分析出来ない位ですから、あまりカタログスペックをアテにするのは原付一種では
建設的では無かったりしますよ。
後、裏情報ですがマフラーも見てくれが違うだけで中身は同一です。

(※前モデルのスーパーDio系だと、グレード違いでは明らかに異なるシリンダーやら
パーツが使われていましたがライブDio系はJOGみたく、グレード違いでも中身は
同じなのが多かったり)

なお、「何が違っているのか」は下記で順番に解説してみますね。


> また規制前ZXのキャブ、マフラーへ換装することで効果はあるものでしょうか?

爆発的な効果、となればまず無いでしょうね。
キャブ自体は未燃焼混合気の再燃焼システムがある位で、口径が大幅に異なって
いる訳でもありませんし、規制後の触媒入りマフラーも規制前仕様に比べて大幅に
パワーが出せていないのか、となればそこまで酷いものでは無いです。

前述の様に、このモデルはまずシリンダー自体のポートタイミングを大幅に遅らせて
いる上、各部もかなり異なった仕様なのでまず根本的にシリンダーを交換しないと
どうにもなりませんし、ヘッドは品番が同じで実際にもモノは同じなので互換性は
ありますが、実測だと圧縮比的にはこれらの規制後モデルの方が高い位なので
互換を考える場合はその辺もポイントでしょうか。


ピストンは品番は異なれど実際の品質や構成、寸法が異なる事は無いので特に
問題はありませんが、腰上部分ではシリンダーのパワーダウンと相乗効果での
ノーマルマフラーでの効果、という物が一番大きいでしょうね。

リードブロック自体は規制前と同じですが元々中期型以降のブロック自体は吸気穴が
小さく、バルブ自体は同じですがパワーを抑えられており、規制後だとさらにステンの
板になっているのでこれも微々たるものですが多少はデチューンでしょう。
(狙いは吸気音低減の対策でしょうが)


オイルポンプはそれまでのモデルと比較してリーンバーン的になっている為に
吐出量が減っている、という噂はありましたが私は実証していないので不明瞭です。
(キャブセットはそれまでのモデルに比べて適正気味にはなっていますね)

クランクシャフトは規制前中期型を踏襲していて、ホンダが毎年やっていた「壊れづらく
する対策」もさらに進化しているでしょうからこの点においては年式的に新しい、という面が
悪くない方向に出ています。


で、最後に駆動系パーツですが、正直このモデルだと何をどうやっても真っ当、と言いますか
ZXグレードの様な効率の良さを出す事は無理でしょう。

アルミドリブンユニット仕様だと簡単な互換性がありませんし、ドリブンユニットの刺さる
ギヤの軸部分も寸法が異なり、他の規制前モデルの物を持ってくるしかありませんが
ライブDio-Jは小径駆動系なので、ライブDioチェスタもしくは97年〜以降の非ZXグレードの
「13丁」になっているギヤシャフト、そしてそれに付随する小径ドリブンユニットしか「正常に」
互換する事が出来ません。

はまれば良いのであればほぼ何でもくっつきますが、ベルトラインがズレる元になるので
私は適当な流用はお奨めしないですね。
この辺がDio系で一番難しい所ですし。


…夢も希望もありませんが、はっきり言いますと「規制を無くす」となればそのまま使えるのは
クランクケースとクランクシャフト、オイルポンプとマニホールド位ですし、駆動系パーツでも
ドライブ側のプーリー等しか残せる物が無い上、そこまでやってもやっと「規制前の非ZX」に
しかなりえませんから、正直やるだけの価値はかなり少ないと私は考えていますね。

クランクケースのみを使い、ZXクランクシャフトと腰上、駆動系パーツを全て用意して
組み直す勢いがあるのであればなんとかなりますが、そこまでやると今度はフロント周りで
単純にオイルダンパーの互換性が無かったり、特殊なキャリパーマウント方式があったりで
何をするにもかなりやりづらいです。


と、長くなりましたが。
残念ですが、そのライブDio-Jという車両はそうそう簡単にエンジンを高効率化出来る
物ではない、という事でよろしくです(泣

正直、ZXエンジンを探してきてがっつりオーバーホールして載せ変えた方がはるかに
建設的で手間も少なく済みますしね…

ではでは。
参考にして頂けると幸いです。
管理人でした〜

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