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記事No 7057
タイトル Re: チャンバーについて(得意では無いですが)
投稿日 : 2016/11/22(Tue) 18:30:27
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先
和歌山君さん、初めまして。
当HP管理人のねぎのリーダーでございます〜

さてさて、ご質問の件ですがなんとも専門的な物になりますね(汗
私はチャンバーに関しては詳しい方ではありませんが、文面から読み取れる
限りの内容について意見を述べさせて頂きたく思いますです。


> このほど、年式はちょっと判らないんですが新しい目のRS125チャンバーを採寸してNS400改社外500ccシリンダー用にワンオフする依頼を頂いたのですが

NS400とはかなりマニアックな車両ですね〜
しかもボアアップ仕様とは…この車両のチャンバーとなれば当然ワンオフしか
手が無くなると思いますし、おっしゃる通りこういった場合は1気筒あたりで
近い排気量の車種の物を分析して設計するのがセオリーだと私も認識して
おりますね。


> 排気量だけみれば125cc→167cc(3気筒なので)
> となります。

400ccだとしても1気筒あたりの排気量は133ccですが、ボアアップ分は除くと
してもベースとなるチャンバーが125cc用であればそこまで寸法的に変化を
持たせずとも行ける範囲かな、と個人的には思いますよ。


> しかしながらRS125ほど高回転高出力エンジンでは無いなので
>
> チャンバーとしては
> ・排気量が大きくなる
> ・低回転寄りのエンジン特性になる
>
> ということで最終的に
> 辻褄が合うチャンバー設計になるのか、
> それとも全く逆方向のチャンバー設計になるのか
>
> 疑問に思いました。


コチラに関しては、まずはエンジン特性を比較することから始めないと
いけないかなとも。
RS125だと年式にもよりけりですが、パワーバンド特性を決める補正でもある
排気ポートタイミングはBBDC95°程度かなと思われます。

対するNS400だとノーマル緒元が分からないので何とも言えませんが、ストリート
用途であればそこまでは速くないでしょうし…そもそもシリンダー交換による
ボアアップであればそのシリンダーがどういったポートタイミングに変更されて
いるのかが分からないと、少なくともノーマルタイミングより「速いか遅いか」が
分析出来ないでしょう。

とはいっても、チャンバーをお作りであればご存知かと思いますが、基本的に
BBDC90°を越える程度のタイミングの場合、ポートタイミングにてパワー特性を
変更出来るとしてもおおむね1000rpm程度でしょうから、交換品のシリンダーが
とんでもないバランスで無い限り、チャンバーの「特性」に関してはそこまで
大幅変更する必要も無いのでは、とも。


> ・排気量が大きくなる
> ・低回転寄りのエンジン特性になる

なので、NS400改500のシリンダーだと、ポート特性がRS125より高回転型では
無いであろう事を加味しますと、RS125寸法でチャンバーをこしらえても
ピークがある程度下がるだけで、全く走らない事は無いのでは無いでしょうか。
正直、3気筒で500ccもの排気量があればパワーバンドより下がスッカスカでも
排気量でなんとかカバー出来るというメリットも出せるでしょう。

低回転寄りになる、とはいってもチャンバー特性がピーキーであればパワーバンド
全体が「下」に向かってズレるだけになれば御の字ですし、パワーバンドが狭く
なるとすればチャンバーセンター部を長く取るとかの、チャンバー作成にて
補える方向性でカバーしていくのが筋でしょうね。

…こういうのは一発の作成では決まらないと思いますし、それをやるのもかなりの
ノウハウが無いと難しい、という前提にはなるかとも(汗


> お客さんからは
> 「同じ寸法で作ってほしい!」という依頼ですので
> 性能がでなくても仕方ない事なのですが・・・

同寸でこしらえる、となればピーキーになるのは否めないと思いますが、
元となるRS125チャンバーにどれだけの余裕があるか、といった所でしょうね。
こればっかりはRS125にて色々造詣が深くないと判断が難しいですし…
レーサーである以上、極端なピーキーさがある事は間違いないでしょうから、
エキパイ径等が一般的な125cc〜程度のチャンバーとどれ位相違がある作りに
なっているのか、を比較していくと設計で絞れてくる部分もあるかとも。


とはいっても…寸法的な部分で言うと50ccと100ccのエンジン用だと、50cc用の
寸法を倍にすればOKというワケでも無いのが現実として難しいところでしょう(泣

エキパイ口径は多少絞り、ピーキーさを抑える為にエキパイ〜ダイバーまでは
多少長めに取り、センター部分はRS125と同径だとしてもレーサーである事を
加味してストリート167ccでも耐えうる容量があると仮定しまして…
エキパイを長くする分の辻褄合わせでセンター部を短縮する、とか(汗

コンバーの角度は同寸&角度のままでも良いでしょうし、テールパイプや
サイレンサー内径は和歌山君さんであれば「排気量なり」のサイズといった
ノウハウをお持ちでしょうから、さすがにレーサーよりは1ランク絞っていく
方向が宜しいのでは、と私は考えます。


ただ、全長の面では排気量にある程度比例しないといけないとは思いますが、
いっそのことピーキーさを抑える為にエキパイだけ伸ばして後は同寸、といった
方向性も面白いのかもしれませんね。

展開型を拝見した限りでは、少なくともエキパイ〜ダイバーの開始部分までは
きっちり区分を分けて設計されている様なので、そこから「前」を二種類
こしらえてみたりするのが現実的な調整になるのかな、と素人ながらに
思いますです。


> 漠然とした質問ですがお考えをお聞かせくださいませ

…数年前ならチャンバー設計にも造詣の深い方がコチラにも来られたのですが
現在は私の付け焼き刃の知識のみで申し訳無いです(泣

とまあ、個人的には元がレーサー用であれば、125cc→167cc程度の排気量の
増大ならば許容範囲だと思われますし、シリンダーの特性がガラッと変わって
いない限りは「RS125チャンバーなり」の特性は出ると推測します。


が、私が気になるのはチャンバーではなく、500ccにボアアップされていると
いう件のシリンダーです。
これがどういった特性になっているか、と言いますか…正直申しますと
ろくでもない設計であった場合だといくらチャンバーが真っ当な物でも
パワーバンド自体が発生しない、なんてよくある事だと考えてますので。

ボア径がどれだけ変わるのかは存じませんが、単なるボーリングレベルで
あった場合だと、ノーマルより下にパワーバンドがズレるだけなら良いですが
全く走らなくなるなんてのもエンジンとしては可能性がありえますので(汗
(排気タイミングはともかく、掃気のタイミングは許容範囲という物があります)

純正構成であればそこまでバランスが無茶なものってまずありえませんが、
社外品やボーリングのままの場合はそっちがはるかに恐ろしいんですね…

ユーザーさんは同寸希望、という事であれば失敗してもやり直しが利くとは
思いますが、万が一調子が出ない場合、腰上が悪いのにも関わらずそれを
チャンバー設計のせいにされてはたまりませんし。
そのあたりはもう少しお話を煮詰めてから設計を行われる方が宜しいかとも。
…私の場合は腰上の方をこしらえるパターンですが、昔そういう事を言われた
事があったりしますが正直凹みますんで_| ̄|○


ではでは、明確なお答えでなく申し訳ありませんが不明瞭な点があれば
ツッコミ下さいませ。
管理人でした〜


P・S
和歌山君さんはチャンバー作成においてはかなりの技量をお持ちの様ですし
私も何か機会があれば依頼してみたいかなとちょっと思ったり(汗

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