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記事No 7499
タイトル Re^3: クランクの液状ガスケット
投稿日 : 2018/03/17(Sat) 06:36:34
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先
ごますけさん毎度でございます。
管理人ねぎのリーダーです。

…挨拶云々は別にそこまでうるさくするつもりは無いのですが、一応は
サイト開設時からこう、と決めている事なのでご了承願いたく思います。
では今回もちと補足のアドバイスをば。


> 1988年式SuperDioを1オーナーで乗っています。
> 5年ぐらい前から急にバイクいじりを始めました。
> ボアアップしたくて、30半ばで二輪中型取得し、黄色ナンバーで調子よかったのですがさすがに3年ぐらい前からエンジン音がうるさくなり、中古エンジンに載せ替えしました。
> エンジンも静になったのですが、素性の分からないエンジンでしたので、昨年
> からうるさくなり、予備エンジンを整備しているところです。

1988年式であればスーパーではなくAF18のDioかな、と思うのですが…
細軸、小径駆動系タイプのDioであるといった解釈でOKかなと思います。

長い事乗られているご様子ですが、互換性のあるエンジンの載せ換え、と
なればもはや今の時代では真っ当な物は存在していないと言っても良いので、
ご経験された通り、すぐに不調になるのが定番でしょうね…


> お店にだした方が安いのですが、自分でやりたいので工具一式そろえて予備エンジンが組みあげました。

腰下のO/Hをご自身で行われたとなれば工具道具の類も色々必要に
なったかと推測しますが、やはり愛着があれば自分の手でなんとか
やってみる、というのはとっても宜しい事かなと私は考えますよ。

ただ、2stDio系はクランクシャフトが材質的に柔らかいので、その
あたりの機微もきちんと見極めないときちんとしたO/Hは難しいです。
ご存知かとは思いますが、クランクベアリングが弱めなのは周知の
事実ではありますが、それ以上に人為的にクランクシャフトを曲げて
しまい、そのせいでクランクベアリングが逝かれる、といった
パターンの方がはるかに多いので…


> 数日尾に載せ替えたのですが、アイドリングせずアクセル全開でようやくエンジンが回る状態で、よく見るとクランク接合部にガソリン染みができていました。

その症状であればほぼ間違いなく、クランクケース側からの二次エアの
吸い込みが発生していると思われます。
ガソリンの染みが目視出来る、というレベルならばかなり不味い状態に
なっているので、漏れどころかケース合わせ面に破損や傷があった
可能性も大きいかもしれませんね。


> ガスケットは適当にホルツのを使った&どこかで見た情報で薄く塗り過ぎた
> のが原因で圧縮もれ起こしていると推測しています。

液体ガスケットに関しては、これは厚塗りするものではありませんし、厚く
塗ったとしても大半はケース接合面からひり出されてしまいますので、
よほど少量で無い限りは混合気漏れの要因とはなりえないでしょう。

個人的には、ケース合わせ面へ塗布するガスケットはギリギリケースの
アルミ面が見えるか見えないか、程度しか塗りませんし、組んだ後の
はみ出し具合を見ると、それでも多めだと判断してますよ。

厚めに塗る、なんてのは心理的満足感を得る為の手法であって、実際の
漏れ防止としては有用とは言い切れません。
それならば漏れている部位に外側から壁の様に塗りつけた方が良いです。
これはバラした時に、純正状態で「どの位塗られているか」をきっちり
観察しておくと塗り具合は分かりやすいですよ。

後、ケース合わせ面となればかなり大きな傷等がなければなかなか
漏れは発生しないものなのですが、ケース組み立て時にクランク
シャフトがきちんと「引けていない」場合でも、実働負荷をかけると
合わせ面が「開いてくる」可能性もあります。
(ダウエルピンを再利用したりしても同様の可能性があります)


> 前置きが長くなりましたが、液状ガスケットの問題?かと思い、いろいろ検索した
> のですが、耐ガソリンのを使ってたり、シリコンを使ってたりよくわからない
> ので質問させて頂きました。

前述の様な機械的要因が無ければ、ガスケットの質や量で実動時に漏れが
発生する、ということはまず無いと言っても良いですし、経験上では
バスコークを薄塗りしてもクランクケース合わせ面程度の負荷であれば
全く問題なく長期運用が可能でしたしね。

なので、組み方もしくはパーツの傷や精度の問題が要因であろう、と
私からは判断してみたいです。


> TB1215でエンジンを再度組み上げたいと思います。

えと、残念ながらこれはおそらくあまり意味が無いと思われます。
もう一度分解されるのであれば、まずクランクケース合わせ面をよく確認し、
ストレートエッジや定規等を当てて平面度を目視してみるべきです。

その上で、クランクシャフトを入れずケースを合わせ、締結ボルトを
規定トルクで締め上げてみて、合わせ面にライト等を当てて表、裏側から
光の通る所が無いかどうかを再チェックするのが良いでしょう。

私は、ですがどんなエンジンでも再組み立ての場合にはこういったチェックを
行っていまして、その時点で明らかに光が漏れまくる様なケースであれば
再利用は難しいと判断しますね…


後、得体の知れないエンジンに対して何度もクランクベアリングを脱着して
いくのは正直お奨めしかねます。
ベアリング挿入穴が広がってしまってはO/Hの意味がなくなるのでこの
あたりも注意が必要ですよ。


ではでは、補足ですが参考にして頂ければ幸いです。
管理人でした〜

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