[記事リスト] [返信する] [新着記事] [過去ログ] [ワード検索] [留意事項] [管理用]

記事No 8125
タイトル Re: ライブディオのクランクベアリングとシャフトの互換性、加工
投稿日 : 2021/02/18(Thu) 02:52:12
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先
いとうさん初めまして。
管理人ねぎのリーダーでございます。

さて、AF35にお乗りという事ですがもう個体数も減って来て悲しいですね…
個人的には長く乗って頂きたく思いますよ。


早速ですがご質問の件ですが…


> 最近気になったのが、クランクが独自で純正だとリード90などと同じ
> ならば、最新のディオaf70、2015年モデルのクランク箇所を移植すれば
> 流石に年式が新しいので、耐久性が是正されているだろうと考えました。

リードの90とライブDio-ZX、AF35はクランクシャフトは全くの別物で互換性は
ありません。

そしてAF70、となるとこれジョルノですよね?しかも3.8psシリーズの4st空冷
中華Dio等と同じエンジンのモデルですが…さすがにいくらなんでも構造が
違いすぎますよ。
確かに、4stエンジンのクランクシャフトだと1発あたりの燃料圧力波が強い為、
構造的にはゴツくはなっていますが…これを流用するというのはメリットが
無さすぎる気もしますけれども。


> 寸法や形状などあまり調べていませんが、もし使えるように
> 内径、外径がハマるようにケースを削るなどして組み込んだら
> 耐久性やスピードなどはどのようになるでしょうか。
>
> 光がもれないようにするには大変でしょうが、、

えと、ここまで読んで気づいたんですが「クランクベアリング」の流用、という
解釈だったのでしょうか?
うーん、それだとどれもこれも特殊寸法であるホンダ純正系の物を流用しても
はっきり言って何もメリットが無い、と断言しても良いです。

AF35初期型は一番外輪が大きく、耐久性や安定性については不安の残る
ベアリングが採用されていますが…私大昔、AF18系ですがライブ中期型と同じ
サイズの純正ベアリング採用モデルに対して、かなり対策を講じた事があります。

分解出来るモデルの6203サイズの市販ベアリングを分解し、スライス加工した上で
AF18系ケースに組み込みましたが、だからといって何かが変わったり、性能が
向上した等の出来事は一切ありませんでしたよ。

もちろん、耐久性的にはケース無加工で入れられますし、SS1/32mileマシンでも
同等のベアリングを用いてチューンした事もありますが、問題は全く無かったです。

ノーマル風味のエンジンにベアリングだけを良くしても、縦割りケースの2st系の
スクーターの場合、クランクケースそのものの左右の製造公差によって
性能や余裕がかなり異なっている事の方がほぼ100%なので、意味が無いとまでは
言いませんがクランクベアリングにこだわってもそれを発揮できる良質で製造公差の
小さなクランクケースが無ければ意味は無い、と言い切っても良いでしょう。


しかし、これは「純正ベアリングを使った場合」でも同様でして、少なくとも私は、
AF18やら35やら色々なエンジンを運用してきましたが、オイルポンプが突然壊れ
オイルが0になった時のみ、その一回だけクランクベアリングの保持器にダメージが
行きましたが、他には一度もトラブルが出た経験がありません。

私自身、他人様のエンジンを預かって修理するとかを長い事やってきても
いますが、クランクベアリングが粉砕しているレベルのトラブルだと、ほぼ100%の
確率で「クランクシャフトのシャフト自体がひん曲がっている」というオチでしたよ。

これ、クランクベアリングが弱いのは確かにヤマハやスズキのの6204とか6205に
比べれば絶対にあるのですが、2stDio系でクランクベアリングがトラブる一番の
問題は、


「駆動系脱着の際、材質的に他社モデルに比べてとても柔らかいクランクシャフトを

人間が不用意に曲げてしまっているから」


たいていの場合はこれだ、と確信しています。

もちろん、運悪く新車から走行1万qも行かずにごろごろ異音を発した、オバチャンが
乗っていた初期型の個体とかも見た事はありますが、そういった物は本当に不運の
レアケースでして、基本的には人間側が「壊していく作業」を行っている事がとても
多いんですよ。
「ベアリングが特殊サイズである事」以上に、「クランクシャフトが柔らかい事」が
ホンダさんからの「意地悪ないじり止め」になっているなあ、と私は判断してますね。


後、オイルのケチりすぎとかでも不味くはなりますし、今の時代だと経年劣化でも
2stDio系オイルポンプってものすごく吐出量ダウンが起こりやすい為、それも
トラブル要因の一つにはなっていますけれどもね…
(※クランクベアリングが特殊規格なのを知っていて、オイルを安物で済ませるとか
自殺行為以外の何物でも無いですが)

そもそも、材質的にものすごく柔らかいクランクシャフトなので、ドライブフェイスを
固定するその方法一つでも、適当に固定して無理な力でフェイスナットを緩めて
いたりする場合、簡単にシャフト左側はひん曲がってしまいます。

そんな曲がったシャフトで、プーリーやら何やらの重量物をぶんぶん振り回し、
そういった所を分解する様な方は原付一種の法定速度以上の高負荷を掛けて
乗っている事が大半ですから、元々弱めのクランクベアリングが真っ当に「持つ」
はずが無いです、というだけの話なんです。


なので、いくらベアリングを強化出来たとしても、そこにはまっている純正の
クランクシャフトが脆弱なのでは何も改善しないどころか、むしろ他の個所に
ストレスが行ってしまって想像出来ないトラブルを引き起こすかもしれませんしね。
(クランクケースの破壊とか)

これはですね、私は声を大にして言いたい事の一つではあるのですが、真っ当に
駆動系脱着作業等を行っていてもクランクベアリングが脆弱な事には変わりは
ありませんが、だからといって、トラブルの起こる要因を純正のベアリングの
せいにばかりするなよ、って考えていたりしますんで(笑

こういうのは対処療法と同じであって、強化や交換を考える前に、どうしてその
トラブルが起こるのか、をメカニズム的に解明して行かないと意味が無い、と
いう事です。
対処療法を施す前に、根本的な要因を突き止めないとダメ、というだけですね〜


では、参考になれば幸いです。
不明瞭な点があるならご指摘下さいませ。
管理人でした〜

- 関連一覧ツリー (■ をクリックするとツリーを一括表示します)


- 返信フォーム (この記事に返信する場合は下記フォームから投稿して下さい)
おなまえ
Eメール
タイトル
メッセージ
参照先
画像UP
暗証キー (英数字で8文字以内)
投稿キー (右画像の数字を入力) 投稿キー


- 投稿記事修正/削除フォーム -
処理 No 暗証キー

- WebForum -