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記事No 8186
タイトル Re: ディスクとかキャリパーの経に関して
投稿日 : 2022/02/23(Wed) 00:28:09
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先
ジョルノおやじさんこちらでは大変ご無沙汰しております〜
…ログ見たら最後にいらしたのは10年前なんですね(汗
が、今でも同じジョルノを維持されている様でなんとも嬉しく思いますです。


> 久しぶりの質問欄に書いてみてはスマホ滑らせたら全部消えたりしてるジョルノおやじです。

…モバイルにはあまり柔軟に対応させていないので不具合等あっても
我慢して下さいませ(汗

それはさておきさてさて本題ですが…


> ブレーキのストッピングパワーアップしたい場面で、前輪10インチホイール3.50タイヤ、160mmディスク、片押し1pキャリパー、ノーマルパッド。であるわけですが
>
> 先ず、部品として変えるべきは何処でしょうか?
> でもそれ以前に、新品160mmディスクとD社の赤とか金パッドにして、細めなステン メッシュホース使えば仰々しい改造は要らないくらいに摩擦負けしなくなる現実あったりするのでしょうか?
> ノーマルパッドしか使った事ないので、色々な経験者の知る実際を、教えて下さい。

ブレーキの強化、という事ですが…これは何をもって強化、とするのかでかなりお話は
違ってくる、という点をまず前提として置いておきたいです。

「絶対的な制動距離」、すなわちブレーキが効き始めてから減速が完了するまでの
タイム的な距離、と考えれば、これはタイヤと路面との摩擦力が高ければ高い程
縮まる(高い摩擦を引き起こせる)ワケですから、グリップの良いタイヤをフロントに
履かせる事が最大の強化となります。

DUROの10インチハイグリップは私は特性を存じませんが、CSTのCM-SRには
おそらく敵わないと思いますしね(汗


ただ、実際の制動距離ではなく、フロントに3.50-10を履いた事による「重さ」的な
モノを止めやすくしたい、となれば話は別ですね。
ただしこの場合、止められるのはタイヤの回転だけで、路面とのグリップ力は
コンパウンドを換えないと変わらない為、実際の制動距離は変わらないです。

重いタイヤを止めるのであれば、おっしゃる通りでパッドとディスクの摩擦係数を
向上させるか、ディスクローターを大径化して「大きな円の外側をつまむ」事で、
「キャリパーピストンに対して同じ入力」であってもタイヤ(というかホイール)を
止めやすくする事が可能となりますね。


で、次にメッシュホースや大径のマスターピストン、キャリパーですが…
これらはあくまで「レバーへの入力」が同じ力である場合に、どれだけキャリパーの
ピストンを押せるか、の効率が変化してくる点を改善するパーツになります。

メッシュホースに関しては、これは内径が細くなるとかなりタッチがシビアになります。
一般的なモノでも、内部のテフロンホースが外周のステンメッシュで覆われており
強い入力でも膨張が抑えられる為、タッチが良くなりコントロールしやすくなるという点が
メリットな為、制動力には一切関係ありません。

なお、メッシュホースに関してはノーマルの様な感覚で握ると一気にブレーキが
効き始めるので、これを良しとしないのであればメリットがありませんが本来は
その状態をコントロール出来る様に練習していくのが本筋ですね。
…はっきり言いますがメッシュホースが怖い、というタイプの人は基本的に
細やかなコントロールを放棄しているという…下手糞かもしれません(笑


次に、マスターピストン径を大きくする事ですが…これは基本の11oピストンに対して
選ぶとなると1/2インチ、12.7o程度しかありませんがこれは元々コントローラブルな
特性を一般的な車両には与えないといった点が大きい為、問答無用で12.7oでも
良いと思います。

これもメッシュホース的にノーマル比でタッチがシビアにはなりますが、ブレーキと
いう物をコントローラブルにしたい、となればこの程度で乗りづらいとか言ってると
何も出来ませんのでご了承をば(汗


次にキャリパーですが…これは絶対的に「パッドの面を幾つのピストンで押せるか」が
キモになってきます。
これは片押しの1POTでも、対向2POTでもピストン径とパッド面積が同じであれば
「パッドをディスクローターに押し付ける力」という物は変わりません。

なので、対向2POTのヤマンボでも片押しの1POTでも、ピストン径が同じ物での
比較であれば、「キャリパーの剛性」によるタッチの差しか性能的な優位は
ありませんね。

片押し1POTだとどうしてもキャリパー自体がスライドする為、スライドピン部の
ガタツキやサポート部のよじれ等が出る為、キャリパー本体がガチガチに固定されて
いる対向2POTキャリパーには絶対に操作性やタッチのフィーリングでは勝てません。

ヤマンボが良い、とされているのはあくまでこの高剛性である、といった点も
忘れてはいけませんね〜
タッチが良いのでコントロールしやすいのであり、パッドを押し付ける効率となれば
片押し2POTキャリパーには敵わないですから。


で、次は片押しの2POTだと、これは対向4POTと同じ事になります。
もちろん片押しで2POTでも、パッド自体の面積を大きく取れる為にパッドとローターの
摩擦係数は高められる為、片押し1POT&対向2POTに比べればメリットは大きいかと。

ただしその分、キャリパーが大きくなる為に10インチホイール相手では装着が
難しくなるのと、対向4POTともなるとキャリパー自体の余裕が必要な為に現実的に
装着難易度は高くなるかなとも。


> それともまた違う次元方向から目星つけてる部品は画像のフュージョン用片押し2Pキャリパーとサポートリンクセットです。11mmΦマスターで握りきれるでしょうか?はい。メッキに目が眩んで笑笑。ヤマンボ対抗2Pキャリパー使うよりもパッド面積広くてムギューっと止まれそうな脳内シミュレータが。。。

なので、流用で片押し2POTキャリパーを使うといった方向性は宜しいかと思います。
現在の足廻り自体がボトムリンクですし、それに加えてキャリパー自体も単なる
片押しスライド機構のみ、とはならないのでは高剛性の対向2POTを奢るメリットは
かなり薄れてしまいますね。

マスターピストンに関しては、フュージョン自体はいくつのサイズなのか分かりませんが、
11oでなく12.7oであったとしても、正直そこまで差は出ないでしょう。
むしろ、最初はコントローラブルな11oマスターで試してみて、もっとがっつりと
行きたい時にサイズアップすれば宜しいのでは、とも。


> でもやっぱりヤマンボはスクーターの車重を制動力で牛耳るにピッタリなのでしょうか?

なおヤマンボキャリパーはお察しの通り、パッドの面積は小さいのでこれを使うなら
それなりの大径ディスクで併用しないとタッチだけ良くなって無意味になります(爆
…私があまりヤマンボを持ち上げたりしないのはこういう点にも理由があったり。

ちなみにですね、3YKの車体ってのはフォークが柔らかくてガタがあり、その上結構
ロングストロークで、JOGの車体自体かなり頼りないという面が全て合わさっており、
握れば阿呆みたいにがっつんブレーキになる、という錯覚なんですよね。

パッド面積が小さめなのは確実に致命的な点なのですが、片押し2POTを選べると
いう環境であれば、私は絶対にそちらを推したいですよ。

…なお、同じ力でレバー入力を行った場合であれば、パッド材質が同じものだと
すれば、Dio系片押しキャリパーで190φディスクの方がヤマンボノーマル仕様より
はるかに「かっちり感」は出ますし小さい入力で大きくローターを止める力を出せます。


最後にパッドですが…これはコスト、コントロール性等を含めデイトナ製の
「ゴールデンパッド改」一択ですね。
他にも良い物はあるかもしれませんが、私は近年はこれで全く問題が無く運用して
いますし、GダッシュやV125にもこれが入ってますしね。(Gダッシュ動いてませんが…)

昔からデイトナには赤とか緑とかありますが、正直大した事無いのでお値段の差を鑑みると
ゴールデン改しか選択肢がありません(笑


とまあ、長くなりましたが制動距離を短くするにはいくら人間が上手くとも、タイヤの
グリップ以上にはならない、といった点がまず一番大事です。
…メッシュホースやキャリパー等を換えて制動距離が短くなった、というのであれば
今まではレバーの握り込み方が足りてなかっただけの話なので。

握力が人並みにあるならば、コントローラブルさを出し限界付近でもきちんとした
コントロールが出来る様にメッシュホースが最優先になり、どんなキャリパーを
選ぶとしてもパッドはデイトナゴールデン改、そして純正ではなく「止めたい」と
いったフィーリングを強くしたいならばそれなりに大きなディスクローターが必要と
なりますね。
(※欲を言うなら鋳鉄ローターも良いですが今時無いですし合うパッドも皆無でしょう)

正直、マスターやキャリパーは最後の最後で良い、と私は考えてますよ(笑

ローターにしても、ホンダ10インチを例に出すなら160φが基本で、リード90は190φに
なっていましたがキャリパーマウントを鑑みると実質190φが限界でしょう。
220φも不可能ではありませんが、そこまでやるとかなりコントロールはシビアになって
しまうので、片押し2POTだとしても190φローターあたりがベターなのではと。

10インチというタイヤホイールは、出しているスピードに対して回転数はかなり
高いのですがその反面、タイヤ自体の限界も低いのでかなりハイバランスなブレーキの
構成が必要となってくるものです。

ゴッテゴテに色々くっつけて「やりすぎ」のブレーキなんて、個人的見解ですが正直
何の役に立つんだ、と感じてしまいますので、ね〜
…なおそんな人に限ってタイヤがローグリップタイヤだったりフォークストロークが全然
稼げてなかったりして殺人ブレーキにしかなって無い事もあ(以下略


後補足ですが、画像を拝見する限りではそのディスクローターでは何も始まらないと
思います、と言いますか…
ローター&パッドをセットで新品にし、キャリパー自体もOHしてみればずいぶん変わると
思いますが、そういった方向性でも悪くは無いと思いますよ。

Dio系のブレーキシステムはすぐキャリパーサポートが歪みますしキャリパーも開くし
正直まともな状態で運用するのはとってもお金が掛かるのであまりお奨めは
出来ない、というのもありますが(汗


ではでは、いつもながらといいますか久々に長くなりましたが今回はこれにて
失礼をば。
管理人でした〜

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