記事No |
: 3613 |
タイトル |
: Re: Re: Re: Re: Re: ポート加工 |
投稿日 |
: 2024/05/15(Wed) 22:30:12 |
投稿者 |
: ねぎのリーダー@管理人 |
参照先 |
: http://wwwi.netwave.or.jp/~leader/ |
ぷーたんさん、お久しぶりでございます〜
ふむふむ。回転数でしょうか? これは…実走で11000pm回っていれば文句は無いと思いますよ(汗
細かな件はお二方がご説明されていますので割愛しまして… ええとですね、まずエンジンを「希望の回転で回して使おう」と思った場合、 まずチャンバーが第一です。
あくまでポートタイミング(形状ではありませんよ)は、「どの回転数にパワーバンドを設定するか」の 「補正」にしかなりませんので、排気ポートを高くし、排気タイミングを早めてやれば 最高回転数とパワーバンドが上がる、というモノでは決してありません。
この辺、よく誤解されているのですが、排気タイミングが速くなった所で、パワーなんて 上がるものではありませんので。
ちょっと難しいですが、「排気タイミングが速くなる」と言う事は、「点火時期を遅角させる」事と 同意となります。
燃焼された混合気の排気温度の調整という意味合いなのですが、詳細は割愛しますがとにかく排気流速が速くなりますね(汗
そうすると…排気の速度は速くなり、チャンバー末端で跳ね返ってくる反射派のスピードも 高くなりますので、俗に言う「高回転型」の特性となりますが…
ここでチャンバーの「寸法(主に全長)」が現在の排気タイミング、すなわち「排気流速」と合っていないと 全く持ってパワーバンドが発生しなくなったりします。
これこそがチャンバーの「特性」であり、排気タイミングを速めると高回転でパワーが出る、 と言う事では無いと言う決定的な事柄になっていますね。
話を戻しまして(汗
排気タイミングがシリンダー上面より21mmだと…ガスケットがノーマルだとするとかなり 高い排気タイミングになりますね。 これだとノーマルよりは約3mm上げになりますが、ここまで上げると市販のチャンバーでは 全く持ってチャンバー特性が合っていないのではとも思います。
もちろん回転そのものは、チャンバー特性がポートタイミングと合っていなくともそこそこ 上げられますが、その上がった回転域で「パワーが出るか」とは全く持って別問題ですので。
排気ポートが大きくなると必然的に2次圧縮も下がりますし、それを補う為にはヘッドの容量だけで無く 混合気の充填効率等も考えないと、トータルで「排気ポートが大きくタイミングの速い」シリンダーで 性能を出す事は難しいかと思いますよ。
あ、「圧縮圧力」は私あんまり分からないのですが、「圧縮比」で計算してもなかなか分からないのが 圧縮のイヤな所ではありますけれどもね(笑
次に、排気ポート出口側の形状ですが… これは基本的に、シリンダー内壁側のポート開口面積よりは狭くないとダメですね。 広いと出口形状にかかわらず「ラッパ型」になってしまい、効率が極端に悪くなりますので。
もちろんシリンダー側のポート開口面積が広がった場合、同様に広げてやるのがセオリーではありますね。
出来れば排気ポートの上っ面から直線的に出口まで真っ直ぐ削れる&広げられれば良いのですが… 排気タイミングが21mmですと「直線抜き」ではおそらく穴が空きます(汗
そしてチャンバーのエキパイ径よりは狭くするのが鉄則です。 市販品ですと大きいエキパイの物はなかなかありませんが、基本として覚えておいて下さいね。 (といいますか、排気出口を丸くしてもチャンバーのエキパイ径の方が格段に大きくなるのがハイチューンですが)
最後に… 「回す」だけなら簡単ですが、それに見合うパワーが無いと、回っても全く使えない エンジンになってしまうので、その辺り&チャンバー特性を見極める事こそがハイチューンの 基本になります。 こればかりは、縦型1号さんのおっしゃる通り、市販チャンバーではなかなか難しいかもしれませんが(汗 ヤマハ横置き50ccだと不可能なLVではないとも思ったりしますね〜
ちなみに全然関係無い捕捉ですが、ノーマルレースのFNクラスマシンでも、リヤタイヤを 浮かせた状態なら10000rpmは軽く超えます。 しかし実走のパワーバンドでは8000rpm程度がリミットですので、「回せば良い」と言う事ではありませんね。 8000rpm以上回そうと思えば実走でも回せますが、スピードは出ますがパワーには繋がりませんしね(笑
ではでは…むっちゃくちゃ長くなってしまいましたが、不明瞭な所があればご指摘下さいませ。 管理人でした〜
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