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記事No 5610
タイトル ウエイトローラーについて。
投稿日 : 2009/11/09(Mon) 22:21:12
投稿者 ろぷろす
参照先 http://www.k3.dion.ne.jp/~lopros/dio/index_3.html
毎度お世話になっています。
G’のトラブルは原因が分かってきたみたいで何よりです。

で、質問なんですが『ウエイトローラーの総重量が同じ場合、3個使用の時と6個使用の時で変速特性に差が出るのか?』という事なんです。

実際にやってみて確認すればいいんでしょうけど……(苦笑)
無い頭で考えてみると、仮に『総重量30g』とした時に『10gX3』または『5gX6』の2パターンになりますが、エンジン回転で発生する遠心力から想像すると、10gX3のパターンだと『ウエイトローラーの移動が重い分少なくなる=変速が遅い』ってことになりそうな……?

体感できるかは別問題ですけど……(笑)

もし、この理論が成り立つのであれば、『重さあわせるのに、ちょうどいい組み合わせが無いからとりあえず3個セットを買っとけ』じゃイメージしたセッティングが出ない可能性があるって事になりますよね?

あぁ、セッティングって深すぎる……。

記事No 5613
タイトル Re: ウエイトローラーについて。
投稿日 : 2009/11/11(Wed) 03:41:17
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
ろぷろすさん毎度でございます〜

SSマシンのトラブル?もおそらくは解決の目処が付いたのですが
未だに「原因」は判明せずに100%の自身が無い管理人で
ございます〜


> で、質問なんですが『ウエイトローラーの総重量が同じ場合、3個使用の時と6個使用の時で変速特性に差が出るのか?』という事なんです。

さて、WRの3個仕様と6個仕様の差、と言う事ですが…
これ、まず最初に


「WR総重量が同じでエンジン回転数も同一ならば、プーリーを

押し出しベルトを張る力は同一にしかならない」


と言うのが大前提です。

なので、WR合計重量が揃っていれば3個だろうが6個だろうが1個だろうが
変速回転数が激変する事はありえません。


> 実際にやってみて確認すればいいんでしょうけど……(苦笑)

そうなんですけどね(笑
タコメーターがあれば一発で分かりますから…


> 無い頭で考えてみると、仮に『総重量30g』とした時に『10gX3』または『5gX6』の2パターンになりますが、エンジン回転で発生する遠心力から想像すると、10gX3のパターンだと『ウエイトローラーの移動が重い分少なくなる=変速が遅い』ってことになりそうな……?

えっと、これはですね…ちょっと難しい話になりますが。
「WR重量」と言うのは、ドリブン側でのトルクカム+センターSPが
生み出す、「ベルトを張る力」を打ち破り変速が進行する回転数を
調整する物です。

仮に、30gのWRが5000rpmで回っているのと、10000rpmで回っているのとでは
10000rpm時の方が「プーリーを押す力」が強い事になりますね。
イコール、ドライブ側でベルトを張っていき変速していく力が
強くなると言う事です。


ここで大事なのが…通常はこの辺を逆に考えてしまう方が多いのですが
「WRを重くすれば変速回転数が下がる」と言うのは、これはドリブン側で
ベルトを張る力に対し、それを打ち破る為に必要な「合力」は変わりませんが、
「WRx遠心力」の「合力」の比率が異なってくるからなんです。

WR重量が基準より重たくなれば、「同一の合力」を発生させるには、
それを振り回す回転数が低くても「ドリブン側を上回るベルトを張る力が
出せる」と言う事なんですね。
(重い物を低い回転で回しても遠心力は強めになる、とも言えます)


なので、WR重量が変わらなければプーリーでベルトを張る力は
基本的に一切変化せず、ドリブン側でベルトを張っている力に打ち勝つだけの
「合力」が得られればそれで良いんです。

実際には、同一重量でも6個より3個の方が接触?圧の関係等にて
ベルトを張る力が非効率的になる事もあるので、出来る事ならば
6個仕様のセットがお奨めですね。



後、つまらない捕捉ですが…


>=変速が遅い』ってことになりそうな……?


たまにこういった表現を聞きますが、ちょっと誤解されているのではと
私は感じます。

まず、変速が速い、と言うのは加速が速いと言う事です。
変速していく速度、と言うのは最小変速状態から最大変速状態まで」の
ベルトの上がり方が速い、と言う事ですが、これが速ければ速い程、
最大変速までの到達が速い、イコールで加速が速いと言う事になるんですよ。


が、これはスクーターの基本である、「変速回転数が一定」でそれが行われて
いるのが大前提であり、私のSSマシンではありませんがいきなり変速回転数が
数千回転もダウンするのであれば、がつんとシフトアップ「だけ」が行われて
しまっている、と言う事になるんです。


例外的に、駆動系にトラブルがある場合やホンダトルクカムの後半90°溝等だと
こういう症状に落ち込みやすいですが、これでもある意味「変速が速い」事には
違いない事になりますよね?(笑

エンジンパワーが上がらない限り、よほどの事が無い限りは変速速度=
加速率を上げる事は難しいんです。
ホンダの駆動系だと非効率的な所を改善すればちょっとはマシになる事は
ありますが、それでも変速が速い遅いというのはちょっとおかしな表現では、と
私は考えますよ。


WR重量の変更にて変速回転数を高めても、それがエンジンの一番おいしい
パワーバンドのピーク点でなければ、実際の加速は上がりません。

WR重量の変更は「変速していく速度」を変更するのではなく、「変速が始まる回転数」を
変更するもの、だとご理解下さいな。
そこからの加速率はエンジンパワー依存ですよ。



そして最後に。

> もし、この理論が成り立つのであれば、『重さあわせるのに、ちょうどいい組み合わせが無いからとりあえず3個セットを買っとけ』じゃイメージしたセッティングが出ない可能性があるって事になりますよね?
> あぁ、セッティングって深すぎる……。


これはですね、それこそ体感だけでは騙される事もあるのでスピード&タコメーターの
両方を駆使した上で、体感も合わせてやらないと納得いくモノは絶対に無理、だと
私はいつも言っているんですよ。

いつもこればっかで申し訳ありませんが、タコが無いとクレアカム等で駆動系の
構成を大幅に変更した上でなおかつ理想的なパワーバンドに変速回転数を
WR調整で合わせろ、なんてどんな上級者でも100%は無理ですから。


たまにWEBでも見ますが…
クレアカムとクレアセンターをセットで投入したら、再加速等は良くなったが
なんとなく遅くなった、とかってのもありますが、WR調整を行っていないのなら
そんなもん当然です、としか言えないですからね(笑
変速回転数が下がりまくってパワーバンド外してる可能性もありますから。

仮に元々7000rpm変速だったのであれば、エンジン特性をいじくらない限り
パワーバンドは変わらないので、何が何でも7000rpm変速にWR調整を行い、
そこで初めて「性能評価」が出来るんです。

駆動系パーツを交換しても、「今までと違った変速回転数」で走ってしまえば
何の比較にもなりゃしない、てのが真理なんですね。


と、体感を鍛えるのももちろん大切ですが、それ「しか」出来ないのではいつまで経っても
レベルアップは難しい、というのがこのスクーターと言う乗り物だ、と…
苦言を呈させて頂きます。



と、いつもなんか厳しくなって申し訳ありませんが、参考にして下さいませ。
管理人でした〜

記事No 5616
タイトル Re^2: ウエイトローラーについて。
投稿日 : 2009/11/12(Thu) 01:02:04
投稿者 ろぷろす
参照先 http://www.k3.dion.ne.jp/~lopros/dio/index_3.html
まいどです。そうそうのご返答ありがとうございます。

> さて、WRの3個仕様と6個仕様の差、と言う事ですが…
> これ、まず最初に
>
>
> 「WR総重量が同じでエンジン回転数も同一ならば、プーリーを
>
> 押し出しベルトを張る力は同一にしかならない」
>
>
> と言うのが大前提です。
>
> なので、WR合計重量が揃っていれば3個だろうが6個だろうが1個だろうが
> 変速回転数が激変する事はありえません。


よくよく考えてみると、確かにそうなんだろうとは思うんですよ。
同じ重さの物を動かすために必要な力は一定のはずですからね。


> そうなんですけどね(笑
> タコメーターがあれば一発で分かりますから…

やっぱり細かいセティング&確認はタコメーターが必須なんですよねぇ。


> えっと、これはですね…ちょっと難しい話になりますが。
> 「WR重量」と言うのは、ドリブン側でのトルクカム+センターSPが
> 生み出す、「ベルトを張る力」を打ち破り変速が進行する回転数を
> 調整する物です。

……目からうろこが。

ベルトを張ってるのはセンタースプリングだということを見事に忘れてました(汗)
駆動系の動きの理屈をドリブン側の構造を無視して考えていたみたいです。

これって、リーダーの理論である『センタースプリングの強化は不要』につながってくる事ですよね?


> 仮に、30gのWRが5000rpmで回っているのと、10000rpmで回っているのとでは
> 10000rpm時の方が「プーリーを押す力」が強い事になりますね。
> イコール、ドライブ側でベルトを張っていき変速していく力が
> 強くなると言う事です。
>
>
> ここで大事なのが…通常はこの辺を逆に考えてしまう方が多いのですが
> 「WRを重くすれば変速回転数が下がる」と言うのは、これはドリブン側で
> ベルトを張る力に対し、それを打ち破る為に必要な「合力」は変わりませんが、
> 「WRx遠心力」の「合力」の比率が異なってくるからなんです。
>
> WR重量が基準より重たくなれば、「同一の合力」を発生させるには、
> それを振り回す回転数が低くても「ドリブン側を上回るベルトを張る力が
> 出せる」と言う事なんですね。
> (重い物を低い回転で回しても遠心力は強めになる、とも言えます)
>
>
> なので、WR重量が変わらなければプーリーでベルトを張る力は
> 基本的に一切変化せず、ドリブン側でベルトを張っている力に打ち勝つだけの
> 「合力」が得られればそれで良いんです。


こうやって考えてなおしてみると、なるほどなって思います。


> 実際には、同一重量でも6個より3個の方が接触?圧の関係等にて
> ベルトを張る力が非効率的になる事もあるので、出来る事ならば
> 6個仕様のセットがお奨めですね。

そうですよね。
メーカーは6個で設計してるんですから。


> 後、つまらない捕捉ですが…
>
>
> >=変速が遅い』ってことになりそうな……?
>
>
> たまにこういった表現を聞きますが、ちょっと誤解されているのではと
> 私は感じます。
>
> まず、変速が速い、と言うのは加速が速いと言う事です。
> 変速していく速度、と言うのは最小変速状態から最大変速状態まで」の
> ベルトの上がり方が速い、と言う事ですが、これが速ければ速い程、
> 最大変速までの到達が速い、イコールで加速が速いと言う事になるんですよ。
>
>
> が、これはスクーターの基本である、「変速回転数が一定」でそれが行われて
> いるのが大前提であり、私のSSマシンではありませんがいきなり変速回転数が
> 数千回転もダウンするのであれば、がつんとシフトアップ「だけ」が行われて
> しまっている、と言う事になるんです。
>
>
> 例外的に、駆動系にトラブルがある場合やホンダトルクカムの後半90°溝等だと
> こういう症状に落ち込みやすいですが、これでもある意味「変速が速い」事には
> 違いない事になりますよね?(笑
>
> エンジンパワーが上がらない限り、よほどの事が無い限りは変速速度=
> 加速率を上げる事は難しいんです。
> ホンダの駆動系だと非効率的な所を改善すればちょっとはマシになる事は
> ありますが、それでも変速が速い遅いというのはちょっとおかしな表現では、と
> 私は考えますよ。


この辺りはやっぱり『タコメーターとにらめっこ』で確認しないとってところですね。
とりあえずスクーターはおいといて(マテ CVT車で確認してみようかな?

> WR重量の変更にて変速回転数を高めても、それがエンジンの一番おいしい
> パワーバンドのピーク点でなければ、実際の加速は上がりません。
>
> WR重量の変更は「変速していく速度」を変更するのではなく、「変速が始まる回転数」を
> 変更するもの、だとご理解下さいな。
> そこからの加速率はエンジンパワー依存ですよ。
>
>
>
> そして最後に。
>
> > もし、この理論が成り立つのであれば、『重さあわせるのに、ちょうどいい組み合わせが無いからとりあえず3個セットを買っとけ』じゃイメージしたセッティングが出ない可能性があるって事になりますよね?
> > あぁ、セッティングって深すぎる……。
>
>
> これはですね、それこそ体感だけでは騙される事もあるのでスピード&タコメーターの
> 両方を駆使した上で、体感も合わせてやらないと納得いくモノは絶対に無理、だと
> 私はいつも言っているんですよ。
>
> いつもこればっかで申し訳ありませんが、タコが無いとクレアカム等で駆動系の
> 構成を大幅に変更した上でなおかつ理想的なパワーバンドに変速回転数を
> WR調整で合わせろ、なんてどんな上級者でも100%は無理ですから。
>
>
> たまにWEBでも見ますが…
> クレアカムとクレアセンターをセットで投入したら、再加速等は良くなったが
> なんとなく遅くなった、とかってのもありますが、WR調整を行っていないのなら
> そんなもん当然です、としか言えないですからね(笑
> 変速回転数が下がりまくってパワーバンド外してる可能性もありますから。
>
> 仮に元々7000rpm変速だったのであれば、エンジン特性をいじくらない限り
> パワーバンドは変わらないので、何が何でも7000rpm変速にWR調整を行い、
> そこで初めて「性能評価」が出来るんです。
>
> 駆動系パーツを交換しても、「今までと違った変速回転数」で走ってしまえば
> 何の比較にもなりゃしない、てのが真理なんですね。
>
>
> と、体感を鍛えるのももちろん大切ですが、それ「しか」出来ないのではいつまで経っても
> レベルアップは難しい、というのがこのスクーターと言う乗り物だ、と…
> 苦言を呈させて頂きます。
>
>
>
> と、いつもなんか厳しくなって申し訳ありませんが、参考にして下さいませ。
> 管理人でした〜

いやいや、タメになる話でした。

駆動系に関してはもっと研究をしないと……。

記事No 5619
タイトル Re^3: ウエイトローラーについて。
投稿日 : 2009/11/14(Sat) 04:54:06
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
ろぷろすさん毎度でございまっす〜

いつも辛口になってしまい申し訳ありませんが、別にろぷろすさんが
嫌いって訳ではありませんので誤解無き様に(汗


で、ちょっとばかり補足をば。


> > えっと、これはですね…ちょっと難しい話になりますが。
> > 「WR重量」と言うのは、ドリブン側でのトルクカム+センターSPが
> > 生み出す、「ベルトを張る力」を打ち破り変速が進行する回転数を
> > 調整する物です。
>
> ……目からうろこが。
>
> ベルトを張ってるのはセンタースプリングだということを見事に忘れてました(汗)
> 駆動系の動きの理屈をドリブン側の構造を無視して考えていたみたいです。


これなんですが。
駆動系と言う物は、一見クランクシャフトから発するトルクと回転数に
目が行きがちですが、実際に変速を司り、一番に考えなくてはいけないのは
ドリブン側ユニットなんですよ。

ドリブン側のトルクカムとセンターSPにて発生する「ベルトを張る力」が
まず最初にありきで、プーリーやWRはそれに対して変速回転数を
どうするか、またはどういった力の変化を起こしていくか、といった
調整部品にしか過ぎないんですよね。


> ベルトを張ってるのはセンタースプリングだと

これ、センタースプリングはあくまで、ベルトが「たるまない程度」の
補佐にしか過ぎず、ベルトを張る力のメインは、


「まずベルトで引かれ、その力を利用してベルトを挟みこみ、

ベルトをぴーんと張る力を作り出すトルクカム」


なんです。
言葉が上手く書けないのでややこしいですが(汗



> これって、リーダーの理論である『センタースプリングの強化は不要』につながってくる事ですよね?

これは、ホンダ車の90°溝に合わせてある硬さのセンターSPが
「前半溝には過剰すぎる」といった事や、タンデム前提の原付ニ種の
ノーマル等では、一人乗りの場合は過剰である、といった、
場合によりけりであると言う事をご理解下さいな。

ヤマハのJOG系みたいにフルノーマルでも全く損をしていない構成の
モノもたくさんありますし、そういうモノであればエンジンパワーが上がれば
強化すべき場合もあるにはありますから。

ただ、前述の様に、「センターSPはトルクカムの補佐」にしか過ぎないので、
センターSP変更にてベルトを挟んで張る力、すなわち「ベルト側圧」をコントロール
するというのは、「どうしようもない場合のみ」であると言う事ですね。

無駄な強化は不要であり、ノーマルでもすでに過剰な場合もある、と言う事で
それを判断出来なければなかなか難しいモノではあります。



> そうですよね。
> メーカーは6個で設計してるんですから。

ですね。
スズキのレッツ2とかの一部車種には、6室なのに3個しかWRが入ってない
コスト重視の物もあったりしますがあんなのは例外です(笑



> この辺りはやっぱり『タコメーターとにらめっこ』で確認しないとってところですね。
> とりあえずスクーターはおいといて(マテ CVT車で確認してみようかな?

車のCVTだと…シフトポジションを決定してホールドしてアクセルONだと、
変速回転数が一定のまま、車速のみが乗っていくのを目視で確認出来るかと
思いますよ。

が、これは頭のいいコンピューターがエンジンパワーや現状の走行抵抗に対して
必要なベルト側圧を計算してはじき出した上に、油圧にてプーリーのスライドや
金属ベルトを挟む力を微調整しているんですから、ホント良く出来たシステムだと(笑

側圧の計算をしていなければ、真っ当に走らせる事は出来ないと言う事からも
ベルトを張る力というモノは大事だ、と言えますね。


ではでは。
どんどん話が飛躍していますが本日はこれにて失礼をば。
ねぎのリーダーでした〜

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