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記事No 5807
タイトル キャブセッティングについて
投稿日 : 2010/07/09(Fri) 22:12:15
投稿者 nyanta28
参照先
ねぎのリーダー様、こんばんは。
前回は異音についてアドバイス頂きありがとうございました。

その後、異音は収まり、それなりに通勤で活躍しております。
【エンジンの仕様】
台湾製50mmボア&ヘッド(面研) ポート加工 EXのみ少し横幅拡大
圧縮9.5kg/cu(ベースガスケット一枚追加時)
点火時期 5mm進角
エアクリーナーボックスの外気吸い込みダクトを内径30mm程度のものに交換
相変わらず台湾V8スポマフ(70-90cc用)
キャブの高さ方向だけ少し内径拡大(全開時にフラットになるよう)
MJだけ90、ボコ付くようになってから85に。
クリップ位置は真ん中、ボコ付くようになってから一番下に。
ASは何れも2回転半ぐらいです。
SJが手元にないので、とりあえずMJとクリップである程度調整
しようと思いました。

【症状】
梅雨に入る頃から急激にカブり気味になり、一週間前には
低速が全くフケなくなりました。パワーバンド以下もカブリ気味でした。
MJは80ccの割りに90では少ないかなと思い95に、
クリップを中間から一番上にしましたが、
多少改善されたもののまだカブリ気味なので、

MJ90に戻し、上から2番目にクリップを移動しました。
それでもまだ下がかなりカブっていますので、

MJ85に、クリップを一番上にしたら濃い感じはするものの
低回転の不調も改善されました。

この先、おそらくSJを一番手小さくしてクリップを戻せば大体良いかとは思っています。

ここで疑問なのですが、MJはよく解説書には中開度〜全開で云々と
書かれていますが、やはり全域で影響するものでしょうか?
(私はそう思っています、、、
確かに開度による役割分担もありますが、他方、エンジン回転数の
影響も同じぐらいありますよね、なぜなら最大トルク/馬力発生回転数や燃料消費率なども変わりますから。)

それにしても、いくら排気ポートの弦長を少々広げたぐらいのシリンダとはいえ、
80ccもあればもう少しジェットが大きくなりそうなものですが、
こんなところなのでしょうか。(もしかしてリーン状態でしょうか…WEB上での他の方のボアアップ報告では
68ccでも#90とかを使っていますね。 また自分のエンジンに#95を入れても下はダメですが
パワーバンドに入ると普通に回ってしまいます)

お手数ですが、ご意見いただければ幸いです。

記事No 5809
タイトル Re: キャブセッティングについて
投稿日 : 2010/07/10(Sat) 00:10:25
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
nyanta28さん毎度でございます〜

異音の方は無事収まったみたいで良かったですよ。
と、早速ですがすぱっとチューンが進んでいるみたいですね(笑


> 台湾製50mmボア&ヘッド(面研) ポート加工 EXのみ少し横幅拡大

50φとなれば…某車用の物をベースとした品だと臆測しますが、
これって使用ピストン等にもよりますがかなり特性が滅茶苦茶に
なりがちなので、排気ポートの弦長はともかくとしてもポート
タイミングの方がかなり問題が出るのでは、と勝手に推測して
おります(汗


> 圧縮9.5kg/cu(ベースガスケット一枚追加時)

これに関しては…私は圧縮圧力はチューニングの基準としないので
スルーさせて頂きますね。
あてにならないと考えている数値に対して迂闊な事は言えませんので。


> 点火時期 5mm進角

ボアが50φもあるのであればノーマルCDIの全域BTDC17°から4〜5°の
進角だと丁度良いと思います。
常用回転数にもよりますが、おそらく8〜9000rpm程度だと考えて
いますんで個人的基準ではばっちりかな、とも。


> エアクリーナーボックスの外気吸い込みダクトを内径30mm程度のものに交換

さすがに81ccであればこれは正解かなと。


> 相変わらず台湾V8スポマフ(70-90cc用)

後つまらない補足ですが、このタイプだとエキパイ口径も結構
大きいので、50φシリンダーの排気出口径と比べるとある程度
マッチしていると思いますよ。

本当は可能な限り、エキパイ径<排気出口径ってのは避けた方が
良いんですよ。


> キャブの高さ方向だけ少し内径拡大(全開時にフラットになるよう)
> MJだけ90、ボコ付くようになってから85に。
> クリップ位置は真ん中、ボコ付くようになってから一番下に。
> ASは何れも2回転半ぐらいです。
> SJが手元にないので、とりあえずMJとクリップである程度調整
> しようと思いました。

SJが無いのであればやむなしですが、エアスクリューは2回転以上戻しても
戻した分のA/F比の調整にはなっていませんから、これは番手の異なるSJが無いと
正確には判断出来ないですね。



と、一通り仕様を拝見した上での本題ですが。


> 【症状】
> 梅雨に入る頃から急激にカブり気味になり、一週間前には
> 低速が全くフケなくなりました。パワーバンド以下もカブリ気味でした。
> MJは80ccの割りに90では少ないかなと思い95に、
> クリップを中間から一番上にしましたが、
> 多少改善されたもののまだカブリ気味なので、
>
> MJ90に戻し、上から2番目にクリップを移動しました。
> それでもまだ下がかなりカブっていますので、
>
> MJ85に、クリップを一番上にしたら濃い感じはするものの
> 低回転の不調も改善されました。
>
> この先、おそらくSJを一番手小さくしてクリップを戻せば大体良いかとは思っています。


そうですね、段階的なセットを見る限りでは、SJは明らかに大きめである、と私も
判断しますよ。
AS2回転戻しでそれであればどうにもならないLVだと思われます。

逆に、他での辻褄合わせを行っている場合だと、SJの合わなさに他が引きずられてしまい
余計に悪くなる事も多々ありますから、これはSJをいくつか用意しないと誤魔化しの
範囲では収まらないと推測しますよ。


そして、梅雨に入る頃に急激にカブり気味、という事であれば、元々のセットが濃い目の
方向性ギリギリになっていた、という事になります。
多少の気候変化では明確にゴボゴボいったりすると言う事はセッティングに「余裕がない」と
いう事でもあるので、実際にはあと1ランクMJが低くて丁度良かった、とも思えますね。


> 低速が全くフケなくなりました。パワーバンド以下もカブリ気味でした。

この表現はちと分かりづらいのですが、「低速」だからといって「低回転」でもありませんし、
「低速」でもアクセル開度が大きくて高回転である、と言う事は当たり前にあるので、
こういった表現や感覚では無く、「エンジン回転数に対してのアクセル開度」のイメージを
作らないと後々混乱してしまいますよ。

スクーターは特に、「低速=低回転&高速=高回転」では無い場合も多く、ジェット番手を
判断するのであればアクセル開度、これに尽きますからね。


なおSJが合っていないのであれば、極低速にてアクセル開度1/8〜1/4程度でずーっと
走ってみれば一発で判断出来ます。
アクセル開度が小さい状態でエンジンが安定した回り方をしないのであれば、それは
確実にキャブセットがおかしいと言う事なので。



> ここで疑問なのですが、MJはよく解説書には中開度〜全開で云々と
> 書かれていますが、やはり全域で影響するものでしょうか?
> (私はそう思っています、、、

そうですね、私の持論としては影響力は0では無いと考えていますよ。
とはいえ、実際にSJやJNをいくら変更してもゴボつきが直らないLVなのであれば、
確実にMJがでかすぎるとも言えますし、だからといってアクセルをわずかずつ開けていき
高回転のパワーバンドまでなんとか到達させた時点で「全開」にすればちゃんと回る、と
いう事であればこれまた一概にはMJが悪いとは判断出来ないんですね。

曖昧かもしれませんが、「MJがアクセル開度の他の箇所に大きく影響する」といった事を
考えるのは、全体的なセットがキャブパーツの各担当範囲である程度取れてから
考えた方が良いです。

キャブ自体の作りや性能によってもこの影響率ってのは変化している物ですし、その「影響力」が
ある事は確実でも、実際の体感でどの程度の影響を考えるか、といった点においては後回しの方が
無難、という事で。



> 確かに開度による役割分担もありますが、他方、エンジン回転数の
> 影響も同じぐらいありますよね、なぜなら最大トルク/馬力発生回転数や燃料消費率なども変わりますから。)

燃料消費率においては、各開度のセットがある程度出ているのであれば、人間のアクセルの
操作の方がはるかに悪影響は大きいですね。
キャブが小口径であればそこまで極端な差は出にくいですが、仮に2000rpmのアイドリングから
いきなり100%の開度をくれてやった場合なんかは、いくらSJを小さめに落ち着かせておいても
燃費なんて良くなる訳ありませんし(笑


最大トルク/パワーに関しては…これはあまりにキャブセットがおかしくない限りはそうそう極端な
変化は出てきませんよ。
どちらかと言うとエンジン構成、特性の方が大きなウェイトを占めるものであり、ある程度の
チューニングエンジンと大口径高性能キャブの組み合わせであれば、キャブセットがある程度
走る様になっているのときっちり合わせたのとではそれなりの差がありますが、ライトチューンで
小口径キャブの場合だと、そこまで気にしていても明確なメリットにはなりづらいですね。

後、パワー&トルクの発生回転数というものはキャブセット程度では変わらないです。
仮に7000rpm〜10000rpmまでがパワーバンドのエンジンであるとすれば、キャブが不味ければ
その「範囲内のパワーの大小」が変化するだけで、特性まではなかなか変化させられませんね。



> それにしても、いくら排気ポートの弦長を少々広げたぐらいのシリンダとはいえ、
> 80ccもあればもう少しジェットが大きくなりそうなものですが、
> こんなところなのでしょうか。(もしかしてリーン状態でしょうか…WEB上での他の方のボアアップ報告では
> 68ccでも#90とかを使っていますね。 また自分のエンジンに#95を入れても下はダメですが
> パワーバンドに入ると普通に回ってしまいます)

そしてこちらですが…
確かに、ある程度条件が同じエンジンで排気量のみが異なっている、といった状態であれば、
MJの番手のある程度の範囲と言うのは存在はしますよ。


ですが、これは言葉が悪いのを承知で言いますが、「80ccにしたから○番位」とかってのは
全くアテにならないです。
むしろ、人様のそういった番手をあてにしてしまった方が混乱する元にしかなりません。

実際には、仮に排気量は80ccだとしても、排気ポートやチャンバーでどれだけのエンジン内部への
「吸入負圧」が稼げているか、というのはとても一概に言える物では無いんですよ。


50ccで10の吸入負圧を得ているエンジンがあってMJが100番で丁度だとしても、これが100ccで
10の吸入負圧しか得られていないエンジンだと、エンジンの出力特性がよほど激変しない限りは
MJは同じ100番程度しか必要無いんです。

確かに、排気量で何番といった基準的なモノは分からなくもないのですが、これははっきり言うと
人様の番手はアテにしない方が絶対に良いですね。
単純に「ボアアップ」といえど、排気量「のみ」が変化していると言う事は絶対といって良い程に
ありえませんし、そんな簡単な物では無いんです。


> 80ccもあればもう少しジェットが大きくなりそうなものですが、

…それを言いますと、私の街乗りGダッシュで60ccライブキャブエアクリ無加工のノーマルマフラーの
状態だと、MJ105〜110程度なんですよ(笑
排気量に対しての番手だけを考えると異常にでかいとしか思えない事はありませんかね?
別に直キャブな訳ではありませんし。

ちなみにコレは同一メーカーケイヒンの28φjキャブを入れても明確なMJ番手の変化はありません。
エンジンの吸入負圧が変わらなければジェットからガスを吸い上げる力も変わらない、という事でも
あります。


>もしかしてリーン状態でしょうか…

これはある程度キャブセットが出た後に、全開走行+プラグチョップを行って、ピストンヘッドの
焼けを見なければ正確な判断は出来ないですね。
後、シリンダー内壁にオイルがどの程度残っているかも大切な判断材料になります。

で、ある程度キャブが合っていれば濃いも薄いも出ずに走ってしまう物ですし、一発で抱き付きが
出てしまう程に「薄かった」のであればまず体感に現れますから。

それでも過負荷で焼けるとなれば、それはパーツ精度が悪いかエンジン構成が悪いかの問題であり、
人間の「キャブセッティング」が悪いのではありませんからね。


…後、キャブセッティングが不味くて致命的な抱き付き、焼き付きを起こそうとすれば、よほど
鈍い人間でなければ難しいという事もありますよ。
真っ当な構成のエンジンだとそこまで行くまでに「気付かない」のも問題です。
逆を言えば、キャブセットの不味さでがつんと焼き付く時点で「他がおかしい」とも言えるんですよ…


次に、

>また自分のエンジンに#95を入れても下はダメですがパワーバンドに入ると普通に回ってしまいます

となれば、これは前述しましたが95番でも実は全開時には丁度良いのかもしれない、といった疑念も
浮かんできますよ。

MJの決定は、「高回転でなおかつ明確にアクセル全開時にカブってしまう」といった番手を
一度は絶対に体感してからでないと行ってはいけません。

このくらいかな、といった感覚ではなく、明らかにこれは駄目だ、といった番手を明確に「自身で」
決めておかなければ、現状のエンジンに対するMJの「上限」が分かりませんからね。
極端な話ではなく、100番や110番を一度は入れてみてこりゃ駄目だ、という事を体で知らないと
いつまで経ってもセッティングというものは出来ないものなんですね。

これまた言葉が厳しいですが、ある程度の幅のジェットしか揃えないのでは絶対にこの辺の
明確な見極めは出来ません、と断言しても良いでしょう。



ではでは。
いつもながら長くなりましたがおかしな所があればツッコミ下さいませ。
管理人でした〜

記事No 5810
タイトル Re^2: キャブセッティングについて
投稿日 : 2010/07/10(Sat) 12:23:12
投稿者 nyanta28
参照先
ねぎのリーダー様、ご指導ありがとうございます。

なんというか、報告書を提出したら真っ赤に添削された上,お手本や参考資料が
ファイルになって付箋まで付いて戻ってきたような状態で、有難いやら申し訳
ないやらで。。。

ご回答を読んでみて、「あまりに適当な事をやりすぎているのに不調とか言うのは
当たり前なんだ」・・・と自覚した事です。
まず、何はなくともSJセットを入手してきます。これが無いと始まりませんね.



>50φとなれば…某車用の物をベースとした品だと臆測しますが、
>これって使用ピストン等にもよりますがかなり特性が滅茶苦茶に
>なりがちなので、排気ポートの弦長はともかくとしてもポート
>タイミングの方がかなり問題が出るのでは、と勝手に推測して
>おります(汗

50φの某車・・・(3WFってことはないでしょうから)HF系なのでしょうか。
指摘されるとなんかそんな気がしてきました。もう一個新品があるので純正シリ
ンダと比較してみようと思います。
それで純正+αぐらいしか上が回らないのかもしれません。


>ボアが50φもあるのであればノーマルCDIの全域BTDC17°から4〜5°の
>進角だと丁度良いと思います。
>常用回転数にもよりますが、おそらく8〜9000rpm程度だと考えて
>いますんで個人的基準ではばっちりかな、とも。

この辺も後ほどデータ取りしてみたいと思います。


>> 相変わらず台湾V8スポマフ(70-90cc用)

>後つまらない補足ですが、このタイプだとエキパイ口径も結構
>大きいので、50φシリンダーの排気出口径と比べるとある程度
>マッチしていると思いますよ。
>本当は可能な限り、エキパイ径<排気出口径ってのは避けた方が
>良いんですよ。

やはりそこがボトルネックになるからという事で良いでしょうか?
台湾のパーツ店の親父は125用か、それとも90用かと聞いてきたので(え? 2種類あるの?と思いつつ)
まだロンクラ入れる予定がなかったので90用にしました。
届いてビックリしたのはそのフランジの内径でした。ノーマル使用前提ではないんだな、と。

>SJが無いのであればやむなしですが、エアスクリューは2回転以上戻しても
>戻した分のA/F比の調整にはなっていませんから、これは番手の異なるSJが無いと
>正確には判断出来ないですね。
そうなんですか、2回転までだったんですね。
「もう少しは調整幅あるのかな・・・でもあんまり変化ないんだよなぁ・・・」と思いつつ、
”信ずるものは救われる”適な発想で都合の悪いことはスルーしていました。


>AS2回転戻しでそれであればどうにもならないLVだと思われます。
>逆に、他での辻褄合わせを行っている場合だと、SJの合わなさに他が引きずられてしまい
>余計に悪くなる事も多々ありますから、これはSJをいくつか用意しないと誤魔化しの
>範囲では収まらないと推測しますよ。

やはり・・・ですよね。 MJを小さくして開度が小さい時の辻褄あわせしても、全開時には
不足しているかもしれませんよね。

>なおSJが合っていないのであれば、極低速にてアクセル開度1/8〜1/4程度でずーっと
>走ってみれば一発で判断出来ます。
>アクセル開度が小さい状態でエンジンが安定した回り方をしないのであれば、それは
>確実にキャブセットがおかしいと言う事なので。

まさにこの状態でして、他のスクーターに付いてタラタラと20~30で走る時、ゴボゴボ
してしまうので意味のない加減速をする必要がありました。
特にここ一週間は信号待ちから発進する数秒前からアクセル開けて全閉時のカブリを取らない
と走り出せないまでに悪化していました。で、ようやく動き出してから1~2秒すると
ロケットのように突然加速するという、恐ろしい乗り物に・・・

>「MJがアクセル開度の他の箇所に大きく影響する」といった事を
>考えるのは、全体的なセットがキャブパーツの各担当範囲である程度取れてから
>考えた方が良いです。

まさに時期尚早でした。


>実際には、仮に排気量は80ccだとしても、排気ポートやチャンバーでどれだけのエンジン内部への
>「吸入負圧」が稼げているか、というのはとても一概に言える物では無いんですよ。
>50ccで10の吸入負圧を得ているエンジンがあってMJが100番で丁度だとしても、これが100ccで
>10の吸入負圧しか得られていないエンジンだと、エンジンの出力特性がよほど激変しない限りは
>MJは同じ100番程度しか必要無いんです。

この概念、ずーっとそうなんじゃないかと思っていました。しかし、”なんとかチャ●プ”とか
色々なサイト、果てはメーカーのパーツカタログのセッティング指南みたいなものですら、
「マフラー変えたら+5〜10番」とかその程度の根拠らしい根拠を見せず決め付け的な情報を
垂れ流してきていますから、高校生の時から毎日それで洗脳されてきた頭のカタいオッサンには
自信を持って違うと言い切れない部分がありました。 負圧が当てにならないのならDジェトロは
成立しないはずですもんね。 ほんとうに、ここの文章を読んだ時、モヤモヤが晴れた気がしました。


>…それを言いますと、私の街乗りGダッシュで60ccライブキャブエアクリ無加工のノーマルマフラーの
>状態だと、MJ105〜110程度なんですよ(笑

なるほど。コレで疑問が解けました。
ZZ-R250のキャブ、MJが110ぐらいしかないんです。一気筒あたり125ccに対し、MJが112。
リッター30キロ走ります。 でも馬力も40(カタログ値)あります。 
対してDIOは多分95が入る筈。なのに馬力は絶対20は出ない、良くて10程度。何故? 
と、ずーっと悩んでいました。
十分な負圧が発生できれば上限はあるものの吸い出せるガスの量は増えますから、これで
Okだったんですね。



>極端な話ではなく、100番や110番を一度は入れてみてこりゃ駄目だ、という事を体で知らないと
>いつまで経ってもセッティングというものは出来ないものなんですね。

全くその通りだと思います。 SJ買ってきたら再度取り組みたいと思います。

また進展ありましたらご報告させてください。
お忙しい中、親身なご指導、ありがとうございました。

記事No 5813
タイトル Re^3: キャブセッティングについて
投稿日 : 2010/07/13(Tue) 23:00:18
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
nyanta28さん毎度でございます〜


さてさて、なんとも尻のかゆくなるお褒めの言葉を頂き嬉しいですよ。
どうもありがとうございます。

あ、別に私、こういった長ったらしいアドバイスは苦には感じませんし、実際に
お役に立てて頂ければと思っておりますんで何でもつっこんで下さいな。


> ご回答を読んでみて、「あまりに適当な事をやりすぎているのに不調とか言うのは
> 当たり前なんだ」・・・と自覚した事です。

適当、といってしまえば言葉は悪いですが、これもご自身にて一生懸命行なわれている
事だとしても、第三者から見るとそれでは駄目だ、といった事もある、という事で。
こういった場合、自分では出来ていると思い込んでいるとどうしても先に進めないのが
物事と言う物ですから…(汗

> まず、何はなくともSJセットを入手してきます。これが無いと始まりませんね.

ですね。これが最優先事項になるかとも。
後、これは可能であれば、ですが…ホンダ系のSJはその構造上、多少でも精度が悪いと
大変詰まりやすくなるので、MJならともかくSJであれば私は純正品もしくはケイヒンの
正規供給モノであるキタコからの1個ずつの販売品をお奨めしますよ。
キタコからは今はもう出ていない可能性もありますが…純正の場合だと品番末尾の
番号が番手になっているのでこれを変えて発注すればきちんとした物が
注文出来たりします。

当然、セット物に対してはコストはかかってしまいますが、ここは妥協すべき点では無いので、
「社外品」は全くお奨め出来ない事も付け加えさせて頂きますね。
下手をすると純正でも精度がわずかに悪くて穴が曲がっている、ってのを私の人生の中では
2個位見た事もありますんで。


> 50φの某車・・・(3WFってことはないでしょうから)HF系なのでしょうか。
> 指摘されるとなんかそんな気がしてきました。もう一個新品があるので純正シリ
> ンダと比較してみようと思います。
> それで純正+αぐらいしか上が回らないのかもしれません。

これは…(汗
一応ぼかさせて頂きますが、そのHF系の物の加工品って可能性がでかいですよ。
よくライブやスーパーに88ccとか作製するのもそれをベースにする場合が多く、
ホンダ縦型エンジンに対してはかなり良い「素材」ではあるんですね。

ただし、元々ストロークやコンロッド長も大きく異なる車種の物なので、この辺りの
調整ってのはかなり難しいですよ。
少なくとも、「シリンダーの上からポートが何o」のレベルでは全く話になりません。

せめてノーマルと同等なポートタイミングを「クランク角度」で得ていないと、排気量の
うんぬんでは全くモノを測れない、といった事の一環になりますね。


> >> 相変わらず台湾V8スポマフ(70-90cc用)
>
> >後つまらない補足ですが、このタイプだとエキパイ口径も結構
> >大きいので、50φシリンダーの排気出口径と比べるとある程度
> >マッチしていると思いますよ。
> >本当は可能な限り、エキパイ径<排気出口径ってのは避けた方が
> >良いんですよ。
>
> やはりそこがボトルネックになるからという事で良いでしょうか?
> 台湾のパーツ店の親父は125用か、それとも90用かと聞いてきたので(え? 2種類あるの?と思いつつ)
> まだロンクラ入れる予定がなかったので90用にしました。
> 届いてビックリしたのはそのフランジの内径でした。ノーマル使用前提ではないんだな、と。

ボトルネック、と言う程ではありませんが、腰上自体が50φのボアに対して排気弦長70%程度を
稼いでいるのであれば、排気ポート出口は25〜28φ程度あっても良いです。

とはいえ、それに合わせエキパイの「口径」のみがでかくても一概にはモノは言えず、
チャンバーの中身がどうなっているのかが分からなければ、目安の判断にしかなりえませんね。

ただし、これは前述の様に「チャンバーのフランジ&エキパイより排気ポート出口が大きい」と
なると、詳細は割愛させて頂きますがエンジン的には致命的な欠陥が出やすくなってしまいます。


> そうなんですか、2回転までだったんですね。
> 「もう少しは調整幅あるのかな・・・でもあんまり変化ないんだよなぁ・・・」と思いつつ、
> ”信ずるものは救われる”適な発想で都合の悪いことはスルーしていました。

ASは信じても報われないんですよねこれが_| ̄|○
ネジが緩むだけで実際のA/F比の調整には何の役にも立たないという…
と言いますか、2回転前後をうろつく時点ですでにSJは全く合っていない、といった証明でも
ありますんで。


> まさにこの状態でして、他のスクーターに付いてタラタラと20~30で走る時、ゴボゴボ
> してしまうので意味のない加減速をする必要がありました。
> 特にここ一週間は信号待ちから発進する数秒前からアクセル開けて全閉時のカブリを取らない
> と走り出せないまでに悪化していました。で、ようやく動き出してから1~2秒すると
> ロケットのように突然加速するという、恐ろしい乗り物に・・・

なるほど、これで現状でSJは大きすぎるというのが確実になったかとも。
…その乗り味では楽しさも半減するでしょうから、早めのリセッティングをお奨めしますよ。


> >実際には、仮に排気量は80ccだとしても、排気ポートやチャンバーでどれだけのエンジン内部への
> >「吸入負圧」が稼げているか、というのはとても一概に言える物では無いんですよ。
> >50ccで10の吸入負圧を得ているエンジンがあってMJが100番で丁度だとしても、これが100ccで
> >10の吸入負圧しか得られていないエンジンだと、エンジンの出力特性がよほど激変しない限りは
> >MJは同じ100番程度しか必要無いんです。
>
> この概念、ずーっとそうなんじゃないかと思っていました。しかし、”なんとかチャ●プ”とか
> 色々なサイト、果てはメーカーのパーツカタログのセッティング指南みたいなものですら、
> 「マフラー変えたら+5〜10番」とかその程度の根拠らしい根拠を見せず決め付け的な情報を
> 垂れ流してきていますから、高校生の時から毎日それで洗脳されてきた頭のカタいオッサンには
> 自信を持って違うと言い切れない部分がありました。 負圧が当てにならないのならDジェトロは
> 成立しないはずですもんね。 ほんとうに、ここの文章を読んだ時、モヤモヤが晴れた気がしました。

ご理解を頂けて嬉しいですよ〜
これ、今回もはっきり言いますが、「状態がほぼ一律に近い、新車もしくはそれに近い
フルノーマルエンジン」であれば、同一パーツを装着した場合にジェット番手がうんぬん、と
いった事もある程度は言える場合もあるんです。

が、実際にはそうではなく、原付一種でも1万kmを平気で走行している様な車両が当たり前の
世の中では、人様のジェット番手を聞いた所で全くアテにならないですからね。
駆動系の寸法や状態が変化していると同一のWRでも変速回転数が変化するのと一緒です。


メーカーさんの推奨値というかとりあえずちっと上げとけ、といった指定はですね、これは
どんな人がどんな状態の車両にパーツをくっつけるか分からないが為の自衛の一文でしか
無いんですよ。

「別にノーマルキャブセッティングでも走るが、万が一いきなりぶっ壊されてはたまらん」と
いった事にしか過ぎず、メカニズム的な根拠がある訳ではありません。


そして「抱き付き防止」とかって解釈もありますが、それは燃焼温度が向上しているのを
ジェットを濃い目に振る事による「不完全燃焼」でパワー&発熱ダウンさせてるだけなので
本末転倒も良い所なんです(笑

…少なくとも、チャンバーなりそこそこのボアアップなりのパーツ一つで、全く走らなくなる位に
MJ「のみ」が「小さい」といった超限定的な事が「必ず」起こりえる、なんて事自体がおかしいと(略
そもそも、まず「ノーマルの番手で走ってみて症状を見る」って事もやらずにMJをいきなりUPして
いくのは何の基準にもなりません。


とはいえ、一番の問題はこういった件について言及している方が少ないといった事に集約されて
しまいますから、自分の頭で「基礎」を考えないと駄目なんですね。
言葉悪いついでに言いますが、基本的に原付一種向けのパーツってのは「子供騙し」の商売が
大手の基本スタンスです、といった事も覚えておかれると宜しいかと。
…だからこそ私の様なマニアが生まれる訳で(以下略



> >…それを言いますと、私の街乗りGダッシュで60ccライブキャブエアクリ無加工のノーマルマフラーの
> >状態だと、MJ105〜110程度なんですよ(笑
>
> なるほど。コレで疑問が解けました。
> ZZ-R250のキャブ、MJが110ぐらいしかないんです。一気筒あたり125ccに対し、MJが112。
> リッター30キロ走ります。 でも馬力も40(カタログ値)あります。 
> 対してDIOは多分95が入る筈。なのに馬力は絶対20は出ない、良くて10程度。何故? 
> と、ずーっと悩んでいました。
> 十分な負圧が発生できれば上限はあるものの吸い出せるガスの量は増えますから、これで
> Okだったんですね。

そうです。2stと4stだと一概には比べられませんが、それと同様に「排気量」だけでは全く
換算出来ないという事なんですよ。

250で言うならば並列4気筒のCBR250RRなんかだと1気筒あたり62.5ccしか無い訳ですが
出力を気筒数で割れば62.5cc辺り10ps/14500rpmなのか?って事にもなりますしね(笑


で、ついでにもう一つ補足例を出しておきますと…
ヤマハのJOG90と同年式帯の50、この2車種だとエアクリ構成等はほぼ同等で、マフラーも
同一品になります。

エンジン構成はもちろん異なりますが、単純に排気量分だけの差ってのはジェットには
反映されていません。
MJは90で76番程度、50でもこの辺のJOG系は70からよくいっても80番です。

出力自体は確実に90の方が上ですが、これは76番の穴径のMJでも「多量のガスを
吸い上げられる」吸入負圧の強さがあるからこそそれでOK、といった事なんですね。

その反面、50だとその76番程度の穴径でも、エンジンをチューンして吸入負圧がさらに
高まった場合でも十分に対応出来る、余裕のある「穴の大きさ」である事も立証出来ます。
この余裕が無くなる程に吸入負圧が増大した場合に初めて「MJのUP」が必要なんです。

これもふまえれば、一概に何番というものはまるでアテにならないといった事がさらに
お分かりになるかと思いますよ。


ではでは。
また何かあれば遠慮無くどうぞ。
管理人でした〜

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