にけさんお久しぶりでございます〜 ガレージの大掃除がイヤで小掃除だけしている管理人です(笑
さてさて、いつもながらスクーターライフを楽しまれているみたいで 何よりですよ〜 かくいう私も目一杯楽しんでいますんで、没頭してるとあまり年末という気が してこないのも(以下略
> 本日の質問なのですが、我が家のエンジン群(V100)なのですが > > 何故か1000キロ単位の走行でシリンダーのリングの当たる部分が段付き磨耗そてしまいます。
ご質問の件ですが…これは距離がかさんだりするとそれなりに出てくる症状ですよね。 V100だとノーマルでも散見しますが、リングの摺動部のみが緩やかに減っていると いう状態ではなく、トップリングのTDC位置から下があからさまにがくっと「掘り込まれる」 様に減っていく、という症状だと解釈します。
が、距離的に1000km程度でそれが出るというのはちょっとおかしいですが… V100って通常用途だとシリンダーは結構「硬い」と分析してますし、安物オイルで 無頓着な運用を行っていた場合だとまだ納得は出来ますが、それでもその短距離では 出そうに無いと思いますよ。
> ロングクランク オーバーサイズボアは言うに及ばずノーマル排気量 > > ポート加工、ノーマルマフラー仕様で運用していてもかなり磨耗します(汗)
元々、ピストンって前後幅のど真ん中にピン穴が開いているものではなく、万が一の 逆回転を防ぐ為に上死点時にはほんのわずかに「傾き」が出る様な設計なので、 リングで削られている?様な痕跡はシリンダーの前後方向の方が強いと思います。
ピストンのピン下が異常に短いとか、元々のピストンの傾きが大きくなる様な構成で あればなりやすい傾向はあるはずですが、いくらなんでも距離的には早過ぎますね…
> 焼きつき等もなく、それなりの高性能オイルも使っており、 > > 120cc仕様は分離+100:1の混合給油で使用しておりました。
焼き付き等があれば一発で気付かれるでしょうし、シリンダーのみではなくピストンリングの 減りもかなり大きくなるはずです。
が、これは私も個人的経験からの推測に過ぎませんが、オイルポンプが完全に壊れて いた場合にそうなった経験がありますね。
半混合の部分のオイル分は生きているので完全ロックの焼き付きにはなりませんが、 あまりにも潤滑のみが足らなさ過ぎてシリンダー内壁が異常に減った、という…
結局原因はオイルポンプの故障、吐出量が0になっている事に起因していましたが、 オイルの質を良くしていて、なおかつ半混合での運用だからこそ気付けなかった パターンでして、事例としてはこれに似通っているフシがあるかなとも。
オイルがそれなりに良ければ、分離給油オイル分が0でも半混合の部分のみで そこそこ走れる上、ロックする程の焼き付きの類は起こらないことも多いんですよね。
とはいえ、何台かお持ちの車輌のV100エンジン、全てが同じ時期や近い運用で 同様のトラブルが一気に起こるとは考えづらいですが、1度チェックされても宜しいかと。 これはオイルポンプには何も変更を加えず、完全混合40:1程度でしばらく乗ってみると 原因の切り分けになるかと思います。
仮にオイルポンプが正常でもカブったりする事はまずありませんし、オイルが足らないので あれば、完全混合だと走行性能的にもちょっとパワーUPした様な感じになるはずですね。
そして、トラブルが起きているエンジンのピストンリング、これもシリンダーに入れた時の 合口隙間や、リング本体の「前後幅」(厚みではなく)を計測し、新品状態と比較して みるのもミソでしょうか。
現在の使用と同じボア径のシリンダーにリングを入れてみて、新品リングと比較して リング合口隙間が距離の割に開いているとこれもおかしいですよ。
シリンダー「だけ」が異常に減るという事はまずありえず、シリンダー内壁面がぼっこりと 減っているのであれば同じくリングも極端に磨耗していないと辻褄が合わないので。 その1000km走行状態でも、リングの合口隙間はおそらくガバガバになっているのではと 推測してみます。
もしも、シリンダー内壁の磨耗に対してリングそのものはあまり減っていないという事で あれば、これはTDC付近のピストンの傾きや打ち付けられ具合?が酷すぎる状態に なっているのかな、と思えますし… (明らかなる段付き磨耗の場合はコチラの可能性が高いかと)
その反面、シリンダーもリングも同じく減りまくっているのであれば、これは潤滑系統の トラブルを疑った方が良いかと思われます。
ちなみに、トップリングTDC点の段付きが酷くなる原因は、質やオイルの問題も ありますがピストンクリアランスをそれなりに広く取っている場合だと、暖機不足も 顕著な方向でこのトラブルの一環を担いますね。
ピストン上半分の形状がかなりほっそりしているタイプだと余計にこれは酷く、 一般的運用でもエンジンが温まりきらないうちに高負荷を掛けるとそこいらへんの 「減り」というものは段付きが出る程まで行かずとも、促進する傾向にはなりますし… 一気に減りまくる、とは断言できませんが良くないのは間違いありません。
>120cc仕様は分離+100:1の混合給油で使用しておりました。
後、最後にコチラなのですが… アドレスV100の場合、フルノーマルでもオイルの絶対吐出量って結構少ないと私は 分析しているんですよね。
原付二種としては少な目の40:1程度で動作しているのではと思ったりしていますが、 個人的にはあまりなじみの無い排気量ですが、120ccもあって追加オイルが100:1では 正直足らないのでは、と思ってしまいます。
元々V100はクランクケースにまでオイルを流し込む設計なので、それを鑑みて 絶対吐出量を少なめにしている傾向はあるかと思いますが…
燃費が違えばオイルタンク計測は出来ませんが、リッターあたり何km走っているのかを 計算してみれば、オイル吐出の不具合があれば確実に把握出来ますしね。 ガス燃費が25km/L程度で、1000km走ってもオイルが1Lも補充できない、となれば どうひいき目に見ても40:1を下回っている位にまで吐出量が低下している、といった 分析も出来ますので。
別にトラブルが無くとも、オイル量を減らしていたりするとオイルの質が良くても リングやシリンダーの磨耗自体は促進されます、というのは間違いありませんしね。
と、勝手な想像であれこれ書いてしまいましたが(汗 ピストンリングのTDC点から、「明らかに異常」と取れる段付き磨耗が発生していると いった解釈ですので、「なめらかに減っている」というパターンであればまた話が ちょっと違って来ますのでご了承下さいな。
その場合、シリンダーゲージを用いてシリンダー内壁各点の磨耗具合を判断して いかないと把握出来ないのでちと面倒くさいですね_| ̄|○
ではでは。参考にして頂けますと幸いです。 管理人でした〜
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