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記事No 6795
タイトル JOG系エンジンのリアサスブッシュ交換について
投稿日 : 2014/04/23(Wed) 20:19:40
投稿者 アクシス中毒
参照先
どうもお久ぶりです!ねぎのリーダーさん、常連のみなさん。アクシス中毒です〜

写真館の方みましたがまさにバイクやレーサーの全盛期(黄金時代って言えばいいんでしょうか)の時代伝わってくるいい写真ばかりですね〜まだデジカメ等がなくフィルム写真がいい味を出していていると思いますよ。

私一度はその時代を味わってみたいのでそんな時代がまた来ればいいな〜と思っていたり(笑

と本題の質問に入らせていただきます。
前ツリーになりますがMYN666さんの「JOGのフレームリフレッシュ&強化について。」の中に気になった事があるので質問させていただきます。

その中にエンジン側のリアサスのゴムブッシュ交換と書いてあったのでいざ自分の車両(アクシス90とグランドアクシス)のエンジン側ブッシュを確認してみると結構ぼろぼろだったのです。これはいかんな〜と思い思い切って交換してみるかなといろいろ調べてみたのですが・・・ゴムブッシュ自体はメーカーがちゃんと部品を出しているのでOKだなと思ったのですが交換方法はサービスマニュアルにはまったく書いていなかったのでちょっと悩んでいました。

そこでリーダーさんの掲示板にソケットのコマとボルトを使用した新品ブッシュ入れ替え方法を使ってみようと思うのですがこの方法で気をつける事等はありますでしょうか?

いろいろと模索しているうちに交換中にクランクケースが破損した事例もありましたのでこれはいつも以上に慎重に作業しないといけないと思い現在交換作業は中断しています。偶然入ったらそれはそれでいいのかもしれませんが次また同じ作業をするときに交換ができなかったら意味がないと思い質問さてていただきます。

とりあえず交換用の新品ブッシュや掲示板に掲載されていたボルトやワッシャーやソケットのコマ、あとは道具の入り?でいいのでしょかスラストベアリング等は用意できています。そのほか必要な物がありましたら助言等お願いします。

私的に考えてみたのですがじっくりドライヤー等でブッシュ周辺を温め素早く交換すればいいのかなと思いましたが手順の方にも何か助言がありましたらよろしくお願いします。

本当は簡単な事かもしれませんが練習するにも手法をしらないで闇雲に練習するのは好ましくないのでアドバイスをもらえるとありがたいです、よろしくお願いします。

P.S やっぱりFSマシンはかっこいいですね!HPのトップを見て思いましたが今の時代のマシンにも負けない総合的なかっこよさがあると思います!

記事No 6796
タイトル Re: JOG系エンジンのリアサスブッシュ交換について
投稿日 : 2014/04/25(Fri) 06:41:59
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
アクシス中毒さんお久しぶりでございます〜
週末がSSなのにちょっとしかいじれてない管理人です_| ̄|○


> 写真館の方みましたがまさにバイクやレーサーの全盛期(黄金時代って言えばいいんでしょうか)の
> 時代伝わってくるいい写真ばかりですね〜
> まだデジカメ等がなくフィルム写真がいい味を出していていると思いますよ。

さてさて、まずは更新分を見て頂けたみたいで嬉しいですよ。
どうもありがとうございますです。

全盛期かどうかは分かりませんが、この時代だと80年代のレースブームが落ち着いて
その後もう一度走り屋上がりの人たちも含めて賑わった頃になりますね。
全国統一のレギュレーション、といった感じのまるち杯的な統一規則も出来たので
「やりやすい」時代であった事は間違いないかと思われます。


> 私一度はその時代を味わってみたいのでそんな時代がまた来ればいいな〜と思っていたり(笑

これはですね、仮にその時代を味わいたいのならばまずは自分からそう動かないと
ただ待っていてもそういった時代ってのはやってこない、とは断言出来ます。

私自身、自分がやりたかったからこそ地元FNクラス開設に向けて尽力した訳でして…
田舎だと特に、ですがレースってのは「出る」のではなく「やる」といったスタンスで
取り組まないと、開催すら無いというのが現実ですから、ね(笑


> その中にエンジン側のリアサスのゴムブッシュ交換と書いてあったのでいざ自分の車両(アクシス90と
> グランドアクシス)のエンジン側ブッシュを確認してみると結構ぼろぼろだったのです。
> これはいかんな〜と思い思い切って交換してみるかなといろいろ調べてみたのですが・・・
> ゴムブッシュ自体はメーカーがちゃんと部品を出しているのでOKだなと思ったのですが交換方法は
> サービスマニュアルにはまったく書いていなかったのでちょっと悩んでいました。

さてさて本題ですが。
MYN666さんの話題にもありましたが、リヤサス下部のブッシュを交換されるのですね。
コチラ、目視でボロボロになっているのであれば一度位は交換してあげても損はしないと
思いますよ〜

ただ、おっしゃる通りこれは交換方法はサービスマニュアルには記載されていませんし、
具体的な手法、となればなかなか難しかったりするんですよ。
以下、それをふまえてちょっとだけ解説させて頂きますね。


> そこでリーダーさんの掲示板にソケットのコマとボルトを使用した新品ブッシュ入れ替え方法を
> 使ってみようと思うのですがこの方法で気をつける事等はありますでしょうか?

以前画像板にもUPしたかな、と記憶していますが、おっしゃる通りソケットのコマ等を
古いブッシュを通す「筒」に見立ててやり、新しいブッシュで古いブッシュを押し出しつつ
入れ替える、といった手法になるかとも。
…間違っても打ったり叩いたりはしませんね(笑

こちら、注意点は正直色々ありまして(汗
まずは、これは圧入されている物を無理矢理押し出す、といった作業になる上に
リヤサスブッシュ部分だと、ブッシュ本体の周りのアルミのクランクケースの
肉厚がさほど無く、強度的にはかなり脆い物である、といった点が一番の注意点に
なります。


> いろいろと模索しているうちに交換中にクランクケースが破損した事例もありましたのでこれは
> いつも以上に慎重に作業しないといけないと思い現在交換作業は中断しています。

なので、お調べになられた様に、下手をこくとクランクケースにクラックが入ってしまい
全てがパーになる可能性もあるんですよ。

コチラ、失敗された方の場合だとこういった徐々に圧入するのではなく、油圧プレスで
作業を行った場合も散見されますが、正直プレス作業というのは「相手側」にもかなり
強度や肉厚がある場合にのみ許される作業なので、圧入するブッシュが鉄なのに
相手側がそれより柔らかくて外周部の肉厚も無いアルミなのでは、プレスなんて
はっきり言うと自殺行為以外の何物でもありません(汗


ひとつ例えを出しますと、ホンダスクーターだとクランクケースへのクランクベアリングの
圧入って、サービスマニュアルではプレス指定なんですよ。

これ、ホンダのクランクベアリングは比較的外径が大きく、クランクケース側もそれなりに
肉厚があるので、やってやれない事はありませんがこれも正直かなり危険な上に
クランクケースに対しても優しくないので絶対にお奨めは出来ませんが。

プレス的な力の掛かり方だと、大きな力をかけられる反面、少しでもその力が
圧入物や相手の穴に対してきちんと掛かっていないと、どこか一点に対して
その力が集中してしまう上、手作業とはいえその力のズレを感じ取る事はかなり
難しいので、スタッドボルト的とカラーやコマ等を用いた方が確実で安全なんですね。

少なくとも、M8とかM10でピッチが1.0程度のモノを「締めこんでいく」のであれば、
ボルト部分を一回転させても「ブッシュが進む距離」はわずか1oですから、
万が一、作業中上手く行っていないとしてもそのわずかな距離の間であれば
力の掛かり具合を人間の手で感じ取る事が出来るからこそ失敗しづらい、と
言えますね。


> 偶然入ったらそれはそれでいいのかもしれませんが次また同じ作業をするときに交換が
> できなかったら意味がないと思い質問さてていただきます。

そうですね、さすがにこれは人生において何度もやる様な作業では無いでしょうが、
手法や技量、そして構造物としての分析、といった物をこの機械にしっかりと
分析しておけば幅広や役に立つ知識となるかと思いますので。

…と言いますか2台分やろう、という方もかなり珍しいとは思いますよ(笑


> とりあえず交換用の新品ブッシュや掲示板に掲載されていたボルトやワッシャーやソケットのコマ、
> あとは道具の入り?でいいのでしょかスラストベアリング等は用意できています。
> そのほか必要な物がありましたら助言等お願いします。

そうですね、道具としてはさして特殊な物が必要なワケではありませんし、スラスト
ベアリングも用意されているのであればまず問題ないと思われます。

ただし、古いブッシュが突き進んでいく筒になるソケットのコマは、わずかに
ブッシュの外径より大きく、かつクランクケースの円形部分にぴったり合うものを
チョイスするのがコツでしょう。

リヤサスブッシュ部分であれば薄肉のプラグレンチなんかも使える場合もありますし
このあたりは臨機応変に工具箱の中身と相談するのがセオリーですね。

後、基本ですが芯となるボルトやナット類は強度のある物を使うべきで、伸びない
ステンレス製の物はご法度ですし、ねじ山部はそれなりに発熱するのできちんと
油分を給油しながら作業する事が必須になります。

「ねじる」と言いますか、ねじ山のある工具を使って大きな力を掛ける場合には
ねじ山部分を潤滑、冷却するのは道具工具の基本中の基本ですしね。
ベアリングプーラーやクランクインストーラー等も潤滑は基本なので。


> 私的に考えてみたのですがじっくりドライヤー等でブッシュ周辺を温め素早く交換すればいいのかなと
> 思いましたが手順の方にも何か助言がありましたらよろしくお願いします。

熱膨張の応用になるかと思いますが、これは場所がクランクケースの為に、
リヤサスブッシュ周辺を温めてもクランクケース本体側にどんどん熱が逃げるので
局所のみの加熱はほとんど意味がありません。

仮に「いけるレベル」にまで加熱出来たとしても、さっさと作業を行わないと
どんどん熱が逃げて冷えてしまうので、最初から最後までを「同じ力」で作業する
事はまず不可能ですから、途中で具合が変わってしまって怖くなると思います。

どうせやるならばクランクケース全体を熱した方が良いですが…それでもブッシュと
いうモノは熱膨張程度の寸法差でポロリと取れる物では無いので、あまり意味は
無かったりしますよ。

あ、ヤマハ系エンジンだとエンジンハンガーパイプの部分のベアリングならば熱膨張で
取る事も出来ますが、劣化具合にもよりけりなので何でもかんでも熱膨張が効果的で
あるかと言えばそうではない、という事で。


> 本当は簡単な事かもしれませんが練習するにも手法をしらないで闇雲に練習するのは好ましく
> ないのでアドバイスをもらえるとありがたいです、よろしくお願いします。

いつもながら、と言いますかその方向性ってとっても素敵だと思いますよ〜

一応のコツとしては、まずは最初のとっかかりを合わせるのにこれでもか、と言う位に
位置決めをしつこく目視し、少しだけブッシュを押し込んでみて古いブッシュと新しい
ブッシュのセンター部がうにょ〜んと歪み、「ブッシュの外筒」部分同士が接触したら
コンマ1のズレも無い位にきちんとしているのかな、という点を確認すべきです。

それと同時に、「筒」となるコマ側もクランクケースの丸い部分に対してコマの全周が
出来る限り均等に当たっているか、の確認も必要ですし、これってばぴったりはまる
専用工具を使っている訳ではありませんから、わずかのズレが大事故に繋がると
いったリスクはどうしても回避出来ないので、しつこいくらいの目視と確認が一番の
コツになりますね。

なお、古いブッシュが押し出され、新しいブッシュが少し入った、となればその時点で
工具を全部緩めてみて、どんな入り具合になっているのかを再確認するのも大切です。
(と言いますかこれは2、3度やればコツが分かってきます)

最初から最後まで一気に行こうとすると、途中でしくじるまで気付かなかったりする事も
あるので、面倒くさいですがとにかく少しづつ、という事で…


で、最後に余談ですが…
私個人としては、2stスクーターをいじくるにあたって油圧のプレスが必要な作業と
なれば、クランクシャフトのビッグエンド、大端ピンを抜く&入れるとか、後はギヤの
シャフトと歯車部分を分解&組み立てるとか、そういった系の用途しか無かったりします。

ホイールベアリングとかでも叩いたり打ったりプレスしたりはせず、相手が鉄の
ホイールでもボルト&コマ方式でゆっくりとベアリングを入れて行ったりしますね。

ちなみにブッシュの場合だとはまっている部分の直径より刺さっている部分の長さの
方が長い、といった、勘合に関してはかなり強烈になっている、といった機械的な
メカニズムをぱっとみて分かれば、作業にて気をつける点も自然と見えてきたりも
するのですが、これはなかなか難しい物なので(泣

…WEB上での破壊例で存在するかと思いますが、そんな構造になっているブッシュを
叩いてどうこう、なんて無茶苦茶を通り越して最初から破壊するつもりのレベルに
なってます、とも言えますので、ね_| ̄|○

とまあ、いつも通り長くなりましたがいつも通りの私のアドバイス、という事で(笑


> P.S やっぱりFSマシンはかっこいいですね!HPのトップを見て思いましたが今の時代のマシンにも
> 負けない総合的なかっこよさがあると思います!

TOP画像でしょうか?これまたありがとうございます〜
珍しい写真なので更新ついでに差し替えてみましたが、雨上がりなのがつらいです(泣

この手のマシンも今となっては珍しいと思いますし、ノーマルの面影を残していない
車輌なんていくらでもある時代ですからあまり目立ちはしませんが、これまた個人的な
世代、としてはやっぱりこれがスクーターのひとつの究極形である、とは思ってます(笑

なかなかベース品が手に入らないので今では不可能ではありますが、この手のマシンって
フレームから組み立てていくので全ての箇所のチューニング具合を自分で決めなくては
いけないといったモノなので、エンジンや駆動系は当然としても冷却システムやら足廻り、
はたまたブレーキやらサスのバランス等まで、全てのスキルが求められる、という
ある意味では面白いマシンだな、という事で…


ではでは、ツッコミ等あればどしどしお願い致しますね。
管理人でした〜

記事No 6797
タイトル Re^2: JOG系エンジンのリアサスブッシュ交換について
投稿日 : 2014/04/25(Fri) 18:33:14
投稿者 ロドヘム
参照先
アクシス中毒さんはじめまして&ねぎのリーダーさんいつも御世話になってます。

自分も先日AF35ZXのブッシュを同じ手順で交換しましたので・・・ほとんど管理人さんが
解説されているので出番が無いのですが(汗

自分が予想外だったのは引き込む際に使うワッシャーがかなり変形することでした・・・
確かステンレスのワッシャーだったような・・・

かなり分厚い物で、作業中周りに干渉しないものを選んだのですが、一度の使用で
曲がりましたので予備があると素敵かもしれません!

その割にはスムーズに作業も終了し、破損も無く満足です!

新品ブッシュがあるならソケットの駒のサイズの目安にもなりますし、スラストベアリング
等も用意されているようですので慎重に作業すれば大丈夫だと思います。

画像板に作業風景を載せておきますので参考になれば幸いです。

追伸・ブッシュ交換したエンジンがまだ始動していないのは秘密(爆

記事No 6799
タイトル Re^3: JOG系エンジンのリアサスブッシュ交換について
投稿日 : 2014/04/25(Fri) 20:31:50
投稿者 アクシス中毒
参照先
ロドヘムさんはじめまして、アクシス中毒です。

それより以前オクムラSHOWA分解の件でお世話になったような〜(笑

ロドヘムさんもブッシュ交換を行ったのですね!画像掲示板の方にもアップされていましたが、参考にさせていただきます!
ワッシャーが曲がるとは恐ろしいですね、これは慎重に作業を行っていきたいと思います。

一つ質問なのですがボルトはホームセンターで販売しているような物を使いましたか?すこしボルトの件で悩んでいるので差し支えなかったら詳細を教えてもらえないでしょうか?よろしくお願いします。

しかし作業したばかりのお話が聞けるとは思っていませんでしたよ!いいタイミングで聞けてよかったと思います。

ロドヘムさん、ありがとうございます。

記事No 6800
タイトル Re^4: JOG系エンジンのリアサスブッシュ交換について
投稿日 : 2014/04/25(Fri) 21:14:54
投稿者 ロドヘム
参照先
アクシス中毒さん大変失礼致しました・・・

そしてリアショックの時は何にもアドバイスできていなかった気がしますが・・・(汗

ボルトの件ですが自分はホームセンターの物で、実は材質はステンレスでした(爆
管理人さんの書き込みを見て嫌〜な汗が出たのは言うまでも(ry

ワッシャーの強度の件は単純に二枚重ねたら解決かもしれませんね・・・今更思いましたが。
でも、ワッシャーが歪むことで余計な力が逃げていたのかもしれないので、案外使い捨て前提
で良いのかも?と、思ってみたり。

自分ヤマハのブッシュの固さとか知らないのでホンダと同じように作業できるかもわからないんです・・・
この辺は管理人さんの御意見を伺いたいロドヘムです!

ケース自体も暖めず常温で作業しましたが特に問題もなかったです。

と、アドバイスどころか不安が増大してしまったら恐縮ですが、比較的入手しやすい物
でも何とか無事に作業は可能でした!

記事No 6798
タイトル Re^2: JOG系エンジンのリアサスブッシュ交換について
投稿日 : 2014/04/25(Fri) 20:20:49
投稿者 アクシス中毒
参照先
リーダーさん、お早いレスありがとうございます〜

>これはですね、仮にその時代を味わいたいのならばまずは自分から そう動かないと
>ただ待っていてもそういった時代ってのはやってこない、とは断言出来ます。
>私自身、自分がやりたかったからこそ地元FNクラス開設に向けて尽力した訳でして…
>田舎だと特に、ですがレースってのは「出る」のではなく「やる」といったスタンスで
取り組まないと、開催すら無いというのが現実ですから、ね(笑

確かに行動力は大切ですね、私の住んでいる所も田舎ですがやろうと思えばできないこともありませんので何かしら考えてみようかと思いますよ。改めて行動力の大切さを知りました。

>なので、お調べになられた様に、下手をこくとクランクケースにクラックが入ってしまい
>全てがパーになる可能性もあるんですよ。

>コチラ、失敗された方の場合だとこういった徐々に圧入するのではなく、油圧プレスで
>作業を行った場合も散見されますが、正直プレス作業というのは「相手側」にもかなり
>強度や肉厚がある場合にのみ許される作業なので、圧入するブッシュが鉄なのに
>相手側がそれより柔らかくて外周部の肉厚も無いアルミなのでは、プレスなんて
>はっきり言うと自殺行為以外の何物でもありません(汗

>ひとつ例えを出しますと、ホンダスクーターだとクランクケースへのクランクベアリングの
>圧入って、サービスマニュアルではプレス指定なんですよ。

>これ、ホンダのクランクベアリングは比較的外径が大きく、クランクケース側もそれなりに
>肉厚があるので、やってやれない事はありませんがこれも正直かなり危険な上に
>クランクケースに対しても優しくないので絶対にお奨めは出来ませんが。

>プレス的な力の掛かり方だと、大きな力をかけられる反面、少しでもその力が
>圧入物や相手の穴に対してきちんと掛かっていないと、どこか一点に対して
>その力が集中してしまう上、手作業とはいえその力のズレを感じ取る事はかなり
>難しいので、スタッドボルト的とカラーやコマ等を用いた方が確実で安全なんですね。

>少なくとも、M8とかM10でピッチが1.0程度のモノを「締めこんでいく」のであれば、
>ボルト部分を一回転させても「ブッシュが進む距離」はわずか1oですから、
>万が一、作業中上手く行っていないとしてもそのわずかな距離の間であれば
>力の掛かり具合を人間の手で感じ取る事が出来るからこそ失敗しづらい、と
言えますね。

HONDAのクランクベアリング圧入はプレス機のような人間の力を遥かに超えた物を指定しているのですね・・・ちょっと驚きです(笑

私機械等には素人ですが鋳造のアルミ物にプレス機は使う気はおきませんね〜確かな腕があればいいですがそれでも怖いと思います。

リーダーさんの工具の紹介の所で書いてありましたがプレス機のような人力のツールを超えた物を使う時はまずハンドツールを使いこなしてから使うと言うのがよ〜くわかりますね。

>そうですね、道具としてはさして特殊な物が必要なワケではありませんし、スラスト
>ベアリングも用意されているのであればまず問題ないと思われます。

>ただし、古いブッシュが突き進んでいく筒になるソケットのコマは、わずかに
>ブッシュの外径より大きく、かつクランクケースの円形部分にぴったり合うものを
>チョイスするのがコツでしょう。

>リヤサスブッシュ部分であれば薄肉のプラグレンチなんかも使える場合もありますし
>このあたりは臨機応変に工具箱の中身と相談するのがセオリーですね。

>後、基本ですが芯となるボルトやナット類は強度のある物を使うべきで、伸びない
>ステンレス製の物はご法度ですし、ねじ山部はそれなりに発熱するのできちんと
>油分を給油しながら作業する事が必須になります。

>「ねじる」と言いますか、ねじ山のある工具を使って大きな力を掛ける場合には
>ねじ山部分を潤滑、冷却するのは道具工具の基本中の基本ですしね。
>ベアリングプーラーやクランクインストーラー等も潤滑は基本なので。

道具の件ですが了解しました。ボルトは近くの販売所にはM8ボルトはだと思うのですが強度区分「4.8」のみしか扱っていなかったのでもっと高強度の物を探してみたいと思います。

ステンレス系はご法度なのですね、覚えておきます。(そもそもステンレス系の材料ある理由ではあまり好きではないのであんまり眼中になかったり・・笑)
しかしこういった事を調べていくうちに昔嫌いだった材料のお話が面白く思えてきますね〜これもリーダーさんのおかげかと!

ネジ部分の給油ですがこれはよく給油しているのでだいじょうぶかと思いますがより一層注意を払っていきたいですね。

>熱膨張の応用になるかと思いますが、これは場所がクランクケースの為に、
>リヤサスブッシュ周辺を温めてもクランクケース本体側にどんどん熱が逃げるので
>局所のみの加熱はほとんど意味がありません。

>仮に「いけるレベル」にまで加熱出来たとしても、さっさと作業を行わないと
どんどん熱が逃げて冷えてしまうので、最初から最後までを「同じ力」で作業する
>事はまず不可能ですから、途中で具合が変わってしまって怖くなると思います。

>どうせやるならばクランクケース全体を熱した方が良いですが…それでもブッシュと
>いうモノは熱膨張程度の寸法差でポロリと取れる物では無いので、あまり意味は
無かったりしますよ。

>あ、ヤマハ系エンジンだとエンジンハンガーパイプの部分のベアリングならば熱膨張で
>取る事も出来ますが、劣化具合にもよりけりなので何でもかんでも熱膨張が効果的で
あるかと言えばそうではない、という事で。

確かにあったまっている時ではないと有効てきではなさそうですね。なにが何でも熱膨張が有効だと思っている自分の考えを見直さないといけませんね。


>一応のコツとしては、まずは最初のとっかかりを合わせるのにこれでもか、と言う位に
>位置決めをしつこく目視し、少しだけブッシュを押し込んでみて古いブッシュと新しい
>ブッシュのセンター部がうにょ〜んと歪み、「ブッシュの外筒」部分同士が接触したら
>コンマ1のズレも無い位にきちんとしているのかな、という点を確認すべきです。

>それと同時に、「筒」となるコマ側もクランクケースの丸い部分に対してコマの全周が
>出来る限り均等に当たっているか、の確認も必要ですし、これってばぴったりはまる
>専用工具を使っている訳ではありませんから、わずかのズレが大事故に繋がると
>いったリスクはどうしても回避出来ないので、しつこいくらいの目視と確認が一番の
コツになりますね。

>なお、古いブッシュが押し出され、新しいブッシュが少し入った、となればその時点で
>工具を全部緩めてみて、どんな入り具合になっているのかを再確認するのも大切です。
(と言いますかこれは2、3度やればコツが分かってきます)

>最初から最後まで一気に行こうとすると、途中でしくじるまで気付かなかったりする事も
>あるので、面倒くさいですがとにかく少しづつ、という事で…

コツは常に確認を行いゆっくり圧入ですね・・・じっくりやるのは嫌いではないので頑張ってきれいに圧入したいと思います。難しそうですが頑張ってみようかとおもいますよ!とりあえず新品ブッシュを一つ犠牲にして修理練習用エンジンでじっくり予習しながら本番に挑もうかと思います。

ちゃんとできるか今から緊張していますが・・・(笑

>私個人としては、2stスクーターをいじくるにあたって油圧のプレスが必要な作業と
>なれば、クランクシャフトのビッグエンド、大端ピンを抜く&入れる>とか、後はギヤの
>シャフトと歯車部分を分解&組み立てるとか、そういった系の用途しか無かったりします。

>ホイールベアリングとかでも叩いたり打ったりプレスしたりはせず、相手が鉄の
>ホイールでもボルト&コマ方式でゆっくりとベアリングを入れて行ったりしますね。

>ちなみにブッシュの場合だとはまっている部分の直径より刺さっている部分の長さの
>方が長い、といった、勘合に関してはかなり強烈になっている、といった機械的な
>メカニズムをぱっとみて分かれば、作業にて気をつける点も自然と見えてきたりも
>するのですが、これはなかなか難しい物なので(泣

>…WEB上での破壊例で存在するかと思いますが、そんな構造になっているブッシュを
>叩いてどうこう、なんて無茶苦茶を通り越して最初から破壊するつもりのレベルに
>なってます、とも言えますので、ね_| ̄|○

人力を超えたツールを使うのもいいですがそれを使う相手もちゃんと見極めないといけませんね〜これは私もまだまだ理解できていなかったりするところがあるのでちゃんとぱっと見ればわかるような力をつけていきたいとおもいます。

しかしサービスマニュアルにも方法を書いておいてほしいですがスクーターは消耗品の塊ですのでしょうがないっちゃしょうがないですね。そもそも普通の人は交換しないようなところですし(笑

今回もアドバイスありがとうございます。いろいろ悩んでいたのですが突破口が見えてきましたのでまたよろしくお願いします。ブッシュ交換が完了しましたらまた報告させていただきますね〜

アクシス中毒でした。

記事No 6801
タイトル Re^3: 補足の補足です
投稿日 : 2014/04/26(Sat) 20:06:37
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
アクシス中毒さん毎度でございます〜

さてさて、ロドヘムさんも補足して下さっておられるのでさらに補足をば。


> HONDAのクランクベアリング圧入はプレス機のような人間の力を遥かに超えた物を指定しているのですね・・・ちょっと驚きです(笑
>
> 私機械等には素人ですが鋳造のアルミ物にプレス機は使う気はおきませんね〜確かな腕があればいいですがそれでも怖いと思います。

えっとまず余談からですが(笑
以前も記したかと思いますが、こういったプレス等の作業は、「二回目」はまず考えない
ハメ殺しの様な手段である、という事ですね。

ブッシュにしても同じクランクケースで2度も3度も交換する方って稀ですが、そういった
可能性を鑑みるのであれば優しく対応するに越した事は無いという事で。

たまーに自身でも目にしたりする事で、他人様が整備や修理した物体を自分で
バラしたりしていると、ねじ山がおかしくなる位の締結を行っていて素直には
外れてくれなかったり、叩いたり打ったりした形跡があるパーツだと正直
自分でもう一度外すのでも苦労するんじゃないか?と思ったりする事もあるので…

こういうのって、今後自分以外の人が手を入れる可能性がある、といったイメージを
描いていればある意味では「予防」になるかもしれませんね(笑


> 道具の件ですが了解しました。ボルトは近くの販売所にはM8ボルトはだと思うのですが強度区分「4.8」のみしか扱っていなかったのでもっと高強度の物を探してみたいと思います。

通常の強度でもピッチが大きくなければさして問題は無かったりするのですが、
贅沢を言えばクロモリ鋼のボルトなんてのをひとつ持っていても悪くはないかも
しれませんね。


> ステンレス系はご法度なのですね、覚えておきます。(そもそもステンレス系の材料ある理由ではあまり好きではないのであんまり眼中になかったり・・笑)
> しかしこういった事を調べていくうちに昔嫌いだった材料のお話が面白く思えてきますね〜これもリーダーさんのおかげかと!

こちらはロドヘムさんも実証されておられますが(汗
私は若かりし頃、もうちょっと太いボルトが必要な場面でステンレス製の
ボルトを使ってたら、破断するのではなくねじ山が一部のみぶっ飛んでしまって
切断するしか取り外しようが無かった、というハメに陥った事があるので_| ̄|○


> コツは常に確認を行いゆっくり圧入ですね・・・じっくりやるのは嫌いではないので頑張ってきれいに圧入したいと思います。難しそうですが頑張ってみようかとおもいますよ!とりあえず新品ブッシュを一つ犠牲にして修理練習用エンジンでじっくり予習しながら本番に挑もうかと思います。
>
> ちゃんとできるか今から緊張していますが・・・(笑

予備エンジン+新品ブッシュ犠牲、という事であればまず大丈夫ですよ。
そこまでされるのであれば万が一失敗しても、「二度目」があるので次には
失敗する可能性がぐっと減りますし、ゆっくりじっくりが基本ですね〜


> しかしサービスマニュアルにも方法を書いておいてほしいですがスクーターは消耗品の塊ですのでしょうがないっちゃしょうがないですね。そもそも普通の人は交換しないようなところですし(笑

こういった所は、ある程度の整備やらの知識がある事を大前提としているので
「車種別のコツ」だけが書かれているサービスマニュアルには載っていなくても
しょうがない、という事でもあるんですよ。

基本、サービスマニュアルというモノは整備士の方が読む事を前提として
作成されているので…


なおもうひとつ、ロドヘムさんのご指摘の部分ですが…

>ワッシャーの強度の件は単純に二枚重ねたら解決かもしれませんね・・・今更思いましたが。
>でも、ワッシャーが歪むことで余計な力が逃げていたのかもしれないので、案外使い捨て前提
>で良いのかも?と、思ってみたり。

こちら、ロドヘムさんの場合は交換されているブッシュがエンジンハンガーの
ボルトの入る部分ですから、リヤサスブッシュよりは作業的に力が掛かるので
ワッシャーの径や当たる面積等を鑑みると、歪んでもしょうがない部分ですね(汗

が、ロドヘムさんのおっしゃる通りで、画像板のワッシャーの写真の様に
しなってくるのであれば、力の掛かり方が見極めやすいというメリットもあるかとも。

あ、リヤサスブッシュの交換であればJOG系の方が取り回し等も含めてDio系よりも
はるかに簡単だったりしますよ。


ではでは、上手く行く事を祈っておりますです。
管理人でした〜

記事No 6802
タイトル 交換完了しました!
投稿日 : 2014/05/11(Sun) 09:09:08
投稿者 アクシス中毒
参照先
どうもですねぎのりーだーさん、常連のみなさんアクシス中毒です〜

すいませんレス遅くなりましたがブッシュ交換無事完了しました〜ロドヘムさんの意見も取り入れましてスラストベアリングを二つ使用し、S45C(機械構造用炭素鋼)の寸切りボルトとSCM435(クロムモリブデン鋼)のナットを用意して交換しましたが意外とあっさり行けてビックリしました!リーダーさんのアドバイス通り慎重に行えば全然平気でした〜

ホントはクロムモリブデン鋼の寸切りボルトがほしかったのですがばら売りしていなくて機械構造用炭素鋼に妥協してしまいましたが・・・(笑

今後はギアボックスのホイールシャフト軸側のシェルベアリング?を交換する予定ですのでまだサスを取り付けて走行していませんがどう変化があるのか楽しみです!

それでは交換できました!だけの報告ですがリーダーさん、ロドヘムさん今回もアドバイスありがとうございました〜

記事No 6803
タイトル Re: 交換完了しました!
投稿日 : 2014/05/11(Sun) 19:28:22
投稿者 ロドヘム
参照先
アクシス中毒さん作業お疲れさまでした!

無事に作業できたようでなによりです。

アクシス中毒さんを見習ってきちんとしたボルトと
ナットを買おうと思ったロドヘムでした〜(滝汗

記事No 6804
タイトル Re: おめでとうございます
投稿日 : 2014/05/13(Tue) 05:37:10
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
アクシス中毒さん毎度です〜

ブッシュの方、無事交換出来たようで何よりですよ。
スラストベアリングをダブル使用&炭素鋼ボルトであればかなりスムーズに作業が
行えたと思いますしね。

…実は私、先日のご質問の後に自分でもJOGのリヤサスブッシュを交換する作業を
行ったのですが、やっぱりスラストベアリングは2個あった方がいいな、と改めて
思い直したところだったり(汗


> 今後はギアボックスのホイールシャフト軸側のシェルベアリング?を交換する予定ですのでまだサスを取り付けて走行していませんがどう変化があるのか楽しみです!

こっちも無理を掛けなければ同様の手法で安心して交換出来ますからすぐに
交換出来ると思いますよ。

…むしろ、これの抜け防止のどでかいクリップを入れる方が難儀するという(笑
要らないラジオペンチとかの先端を加工して専用工具にするのも良いですね。


ではでは、また何かあればご相談下さいませ。
管理人でした〜

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