[リストへもどる]


[記事リスト] [注意事項] [新規投稿] [新着表示] [過去ログ] [ワード検索] [管理用]

  • 新着順で表示しています。


記事No 6805
タイトル ピストン重量に関して
投稿日 : 2014/05/22(Thu) 15:28:02
投稿者 あくしす90じじい
参照先
はじめまして、ねぎのリーダー様
HPは10年以上前から閲覧させて頂いてます。
当方新車のアクシス90を購入してから
かれこれ10年以上いじり続けているじじいです。
スクーター改造のサイトはいつも閲覧させて頂き
毎回大変参考になり助かっています。
ありがとうございます。
今回ピストン重量に関しての質問なのですが
重量の違いでメリット、デメリットはあるのでしょうか?
手持ちのピストン(ピストンピンを含む)で
一番軽い物と重い物では10gの違いがあります。
エンジン仕様は3WF54πのシリンダーポートは
ごくごく普通のバリ取り高さ合わせの加工のみです。
ご指南頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。

記事No 6806
タイトル Re: ピストン重量に関して
投稿日 : 2014/05/23(Fri) 07:19:27
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
あくしす90じじいさん、初めまして。
当HP管理人のねぎのリーダーです。

さてさて、10年以上も当HPをご覧頂けているという事ですがこれはどうも
ありがとうございます。
開設直後から見て頂けているとなれば、内容の変遷もご存知かとは思いますが
ちょっと照れますね(笑


と、本題ですがあくしす90じじいさんはアクシス90にお乗りなのですね。
こちら、54φのボアアップ仕様という事ですがピストンの重量について、と
いう事で個人的見解を述べさせて頂きます。

まず、参考までに3VR品番のピストンだとノーマルにておおむね120g程度だと
思われますが、これを基準とした場合のボアアップ用途のピストンであれば、
それなりに重量に差があるかと思われます。

で、リングやピストンピンやらの重量も含めた状態だと、その総重量で10g、となれば
そこまで大きな差は出ない、というのが個人的分析になりますね。


何故かと言いますと、原付一種系のヤマハであればピストン本体は75g程度であり、
これが10g重くなれば15%程度の重量増になりますが、元々120gのピストン回りが
10g重くなってもそれは10%にも満たない変化です。

それに加え、原付二種であれば元々のピストンを叩く力、燃焼圧力波についても
一種よりは大きく、同一の重量増であってもロスになる度合いが異なるとも
言えますよね。

こういった重量の面、というモノは元々の燃焼圧力波が小さい程、重量の増減に
対するメリットもデメリットも出やすくなる物でして、正直二種系のボアアップ用途の
ピストンであれば、10g前後ならば変わっても気にするレベルではない、と私は
考えていますよ。

100cc近いエンジンで10g程度のコンロッドより上の部分の重量差、ともなれば正直
全く気にしない重量差という認識です。
むしろ、多少重くなっても良いのでピストントップ部の肉厚が厚いとか、ピン穴周辺の
強度が保たれていそう、といった物を個人的には選びたいですしね。

なお、こういった点はこだわる必要が無い、という意味合いではなく、構造という物を
ある程度分析して考えないと、細かくこだわりすぎても無意味になる、という事に
なるので誤解無き様にお願い致します(汗


そして補足ですが、ピストン自体を選定する、というのはボア径等は当然としても
ピン上ピン下寸法やらピストントップの具合、はたまたリングの良し悪し等を先に
優先しなければいけませんから、ピストンの重量というモノはある意味では
なるようにしかならない、とも言えますので。

軽量なピストンのメリットを享受したいが為に、他の大事な部分がおろそかに
なったり、寸法的に食い違いが大きく発生する様な事はあってはなりませんし、
2stである以上はピストン単体の重量よりはそういった面の方がはるかに重要で
ある、という点も忘れてはいけないと私は思いますよ。

…特例として、さすがに私も原付一種ベースで二種並みの排気量を持たせようと
する様な場合であればある程度は気を遣いますが、それでもエンジン本体の
パワーがそれなりに出せるのが前提であれば、ピストンの重量増はデメリットには
ならないレベルで考えている、という事で。


ではでは、何か不明瞭な点があれば遠慮なく突っ込み下さいませ。
管理人でした〜

記事No 6807
タイトル Re^2: ピストン重量に関して
投稿日 : 2014/05/23(Fri) 09:46:55
投稿者 あくしす90じじい
参照先
ねぎのリーダー様
早速のご返信ありがとうございます。

ピストン重量に関してですが
今回組み換えの時にふと気になって
質問させて頂きました。

スクーター改造のページでも
ピストン重量に関して触れていた欄がありましたので
今回も大変参考にさせて頂きました。
ありがとうございます。

私の見解ですとピストン重量の違いに関しては
実用レベルでは概ね大差は無いのでは?と言う処でしたが
ねぎのリーダーさんが仰る通りで疑問がすっきりしました。

今まで10SET以上シリンダーを組み換えて来て
ふと気になってしまいました。
体感的にはピストン重量の差はほとんど無いのでは?
むしろ購入当初に比べて10Kg以上も増加してしまった
自重の方が大問題では!?

エンジンパーツに関しては私は安物買いの銭失い派で
台湾パーツ愛好者です。
たまに当たりのパーツがありますが
呆れるほど精度の悪いパーツばかりで
それをまた手直しして何とか使えるレベルに
弄るのが好きなジャンキーです。
(赤クランクのハズレの時も酷かった〜)

思えば10年以上前に初めて組んだボアアップキットが
わずか10分で即死してから無知は罪だ!と悟りました。
(手遅れだったんですけどね)

その頃からねぎのリーダーさんのスクーター改造のHPは
私にとってはチューニングバイブルでした。

昨今2stスクーター乗りが少なくなる中
いつも元気を頂いております。

3WF系のパーツはまだまだ供給されているので
あの楽しい乗り物が何時までも消えない様に
私もまだまだ頑張りますので今後ともよろしくお願いします。

記事No 6808
タイトル Re^3: 単なる余談です
投稿日 : 2014/05/24(Sat) 03:24:57
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
あくしす90じじいさんこんばんはでございます。
管理人ねぎのリーダーです。

さてさて、私の意見の方ですが参考にして頂けた様で嬉しいですよ。
もちろん、それが全ての事例にあてはまるという訳ではありませんが
方向性の一つ、として考慮されると宜しいかと思います。


> スクーター改造のページでも
> ピストン重量に関して触れていた欄がありましたので
> 今回も大変参考にさせて頂きました。
> ありがとうございます。

そうですね、確かボアxストローク値の比率によるエンジンの特性、といったところで
参考値として出していたかと思いますが、あれこそがJOG90と50のピストン比較ですね。
…この二車種だと、各部や腰下構成まで似通っている上に排気量だけが異なる、といった
感じの、とっても参考例に挙げやすい車種なのでところどころで出てきたりもしています(笑


> 私の見解ですとピストン重量の違いに関しては
> 実用レベルでは概ね大差は無いのでは?と言う処でしたが
> ねぎのリーダーさんが仰る通りで疑問がすっきりしました。
>
> 今まで10SET以上シリンダーを組み換えて来て
> ふと気になってしまいました。
> 体感的にはピストン重量の差はほとんど無いのでは?
> むしろ購入当初に比べて10Kg以上も増加してしまった
> 自重の方が大問題では!?

ええ、簡潔にまとめると気にする程では無いでしょう、という事なので。
もちろん影響は0ではありませんが、そういったシビアな点を比較するには
おっしゃる通り他の部分が「完璧なまでに同じ状態」でないとしっかりとした
比較は難しい物ですし、ね。


> エンジンパーツに関しては私は安物買いの銭失い派で
> 台湾パーツ愛好者です。
> たまに当たりのパーツがありますが
> 呆れるほど精度の悪いパーツばかりで
> それをまた手直しして何とか使えるレベルに
> 弄るのが好きなジャンキーです。
> (赤クランクのハズレの時も酷かった〜)

あ、私も台湾系パーツ等は別に頭から毛嫌いしている訳ではありませんよ。
加工や修正を行ったりして実用レベルに持っていくのも好きですし、ベースと
しては安価な分メリットが出る事もあると認識していますしね。

…私が好まないのは、そういった純正パーツ等よりは確実に1ランク落ちるで
あろう品がある場合、実情を分かっているか分かっていないかは別としても
ユーザー側を騙す様な商品説明や売り方をしている場合がある、という点なので。

「純正互換品」というのも言葉のマジックでして、互換、となればとりあえずは
寸法的にくっつくけども耐久性や精度は知らんぞ、となっても言い逃れは出来て
しまいますからねえ。

と、余談ですが赤クランクなんかだと、私は元々1次圧縮効率が過剰気味だと
分析しているヤマハ横型系エンジンにはかなり使い方が難しい、と思ってますが
とりあえずぱっつぱつに1次圧縮上げればOK、みたいな方向性もかなりどうかと
思っていた…というのは今更言うまでもありませんが(笑


> 思えば10年以上前に初めて組んだボアアップキットが
> わずか10分で即死してから無知は罪だ!と悟りました。
> (手遅れだったんですけどね)

コチラ、私も同様に若かりし頃に似た様な経験がありまして(泣
人間側がいくら頑張ってもトラブルを解決出来ない、となればこれってひょっとして
何万円もするこのボアアップキットが悪いのではないか?といった所に辿り付くまでは
それなりの無駄なお金をドブに捨てましたよ_| ̄|○


> その頃からねぎのリーダーさんのスクーター改造のHPは
> 私にとってはチューニングバイブルでした。
>
> 昨今2stスクーター乗りが少なくなる中
> いつも元気を頂いております。
>
> 3WF系のパーツはまだまだ供給されているので
> あの楽しい乗り物が何時までも消えない様に
> 私もまだまだ頑張りますので今後ともよろしくお願いします。

こういって頂けると本当に嬉しいですよ。どうもありがとうございます。
私自身、意識して2stスクーターにこだわっている、というつもりは無いのですが
面白さやいじり方、そして探求といった面ではいつまでも魅力が尽きないだけ、と
言うだけの話なんですよね〜

単純に「速い」のが欲しければ4st二種スクーターでも買って来てガンガン排気量を
上げれば解決しますし、別にスクーターである必要すらありませんので(笑


なお、これは未来予告になるので適当に聞き流して頂きたく思いますが(汗
今後、2stスクーターの純正パーツ供給は間違いなく右肩下がりの方向にまって
しまいますし、社外品でも同様になるはずです。

で、そういった場合だと他車流用やら、粗悪品レベルの物でもきちんと見極めて
修正等を行った上で使用する、といったスキルが絶対に必要になって来るでしょう。

そういう時代になった場合、一番必要なのは物事の動作原理やメカニズムをきちんと
分析出来、なおかつ実用に耐えうる為の加工や修正、辻褄合わせ等が可能なスキルに
なる、と私は考えていますので…

悪く言えば、大雑把にやらかしているだけでまぐれ当たりを狙っている、といった
方向性のいじくり方では楽しめない時期が今後は絶対にやってくる、と思いますから
そこで2stスクーターを諦めるのか、はたまた楽しんでいけるのかはそのあたりの
お勉強具合によりけりでしょう、という事は言えると思いますです。


と、余談が長くなりましたがまた何かあれば遠慮なくご質問下さいませ。
では今回はこれにて失礼しますね。
管理人でした〜

- WebForum -