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記事No 7892
タイトル 駆動系セッティング
投稿日 : 2018/09/23(Sun) 23:08:50
投稿者 ライブディオ大好き
参照先
初めまして。
hn:「ライブディオ大好き」で質問投稿させていただきます。

今現在ライブディオzx98年式前後の中期型といわれるライブディオに乗っております。

af61プーリー加工を行い0発進でもたつかず、最高速80キロほど出るセッティングを検討中です。低速側、高速側のaf61プーリー加工を行い、いずれも1.5mm程度スライド量を拡大している状態です。プーリー加工はプーリー内側のローラーガイドの横の壁を削る形で行っております。ローラーガイド自体は無加工。


基本的にはノーマルで、変更しているor セッティングに影響のありそうなパーツは以下のような感じです。
・ウエイトローラー:6.5〜7.0g程度 ・・・必要に応じて調整7000rpm弱狙い
・AF61プーリ改:高速側、低速側スライド量1.5mm追加
・フェイスセットドリブン:23205-GAH-315 落とし込みが増
・ベルト:MASSIMO ZX用 17.8mm 668mm
※自分の測定方法で23100-GAG-J52は18.2mm 674mm
・クラッチシュー:ライブSTD用 22535-GAH-307 出だしのもたつき抑制
・センタースプリング:TODAY用 23233-GEE-000 
・ボス長:36mm(35.2mm〜36mmで調整)
→自分の取ったデータでは無加工AF61プーリーポン付けでは0.7mm分 ZXプーリーよりハイギア側からスタート。1.5mm分低速側を増やしているので0.8mmまでのボス短縮ではノーマル同等のスタートができる計算。

ここからが質問なのですが

以上のような構成で、高速側にある程度変速(68キロ 6800rpm程度)したあたりからクランクケースから異音がします。
<補足情報>
・スターターピニオンへのベルト干渉を疑い、スターターピニオンを外しても変わらない。
・AF61無加工プーリ、ZX用無加工プーリでボス長を減らした場合も同程度まで変速すると異音が出る。

異音の原因で何か考えられることはないでしょうか?

これと、関係しているかはわからないのですが、ハイギア(KITACO1.2倍等)を組んだ時(77キロまで6800rpmをキープできるようにセッティング)と比較してパワーバンドエンジン回転数を維持していてもかなり速度の伸びが悪く駆動ロスが多いように感じます。

<補足2>
エンジン回転数測定にはデジタルタコメーターを使用していますが、誤差があるのか7500rpmを超えた辺りからリミッターが作動しはじめタコメーターの回転数が1、2割低下します。上で書いている数値がずれている可能性はあります。ただし乗った感触ではこのタコメータで6500〜7000rpmが力の出ている回転数と感じます。

以上ですが、気になる点やはたまたお勧めのセッティングなど何かアドバイスなど頂けたらと思います。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

記事No 7896
タイトル Re: 駆動系セッティング
投稿日 : 2018/09/27(Thu) 06:57:37
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先
ライブディオ大好きさん初めまして。
管理人ねぎのリーダーです。
…最近レス遅れがちですがご容赦下さいませ。


さてさて早速本題ですが、車種はライブDo-ZXの98年式にお乗りなのですね。
規制前の最後の形式になりますが、いじって楽しむベースとしては楽しいので
耐久性に気を付けつつ維持するのがベターでしょうね。


> af61プーリー加工を行い0発進でもたつかず、最高速80キロほど出るセッティングを検討中です。低速側、高速側のaf61プーリー加工を行い、いずれも1.5mm程度スライド量を拡大している状態です。プーリー加工はプーリー内側のローラーガイドの横の壁を削る形で行っております。ローラーガイド自体は無加工。
>
>
> 基本的にはノーマルで、変更しているor セッティングに影響のありそうなパーツは以下のような感じです。
> ・ウエイトローラー:6.5〜7.0g程度 ・・・必要に応じて調整7000rpm弱狙い
> ・AF61プーリ改:高速側、低速側スライド量1.5mm追加
> ・フェイスセットドリブン:23205-GAH-315 落とし込みが増
> ・ベルト:MASSIMO ZX用 17.8mm 668mm
> ※自分の測定方法で23100-GAG-J52は18.2mm 674mm
> ・クラッチシュー:ライブSTD用 22535-GAH-307 出だしのもたつき抑制
> ・センタースプリング:TODAY用 23233-GEE-000 
> ・ボス長:36mm(35.2mm〜36mmで調整)

現在の構成を拝見する限りでは、別におかしなところは無いかな、と私は感じますよ。
Todayプーリーの加工については、ハイ&ロー側共に1.5oスライド分となれば
無茶苦茶なベルトかかり径にはならない寸法ですし、ベルトも18.0o幅基準にて
668o程度であれば無理はかからないでしょうね。

…最大変速時にもっとハイスピードプーリー化したいのであればGR1品番の
短いベルトもありと言えばありなのですが、発進側をなんとかする対策も必要に
なる為、あまりにも最高速特化で無ければJ52が無難かなとも。

なお、プーリーの加工による最大変速比(ロー側)については、実際にプーリーを
何回転回せばドリブンが一回転するか、の手回し数値でもデータを取っておくと
良いでしょう。

ライブDio-ZXのフルノーマル構成だと誤差もありますがおおむね2.6〜2.7回転に
なるので、そこからプーリーをロー側へ1.5oスライドさせた状態を形作って
いるのであれば、下手すると3回転近くのロー発進になっている可能性もあるかとも。

この場合、ベルトの裏側がボスに当たっている、当たりそうな可能性もあるので
そのあたりも一度チェックされるのが宜しいかと思います。


> →自分の取ったデータでは無加工AF61プーリーポン付けでは0.7mm分 ZXプーリーよりハイギア側からスタート。1.5mm分低速側を増やしているので0.8mmまでのボス短縮ではノーマル同等のスタートができる計算。

こちら、私はおおむね0.9o分の差があると認識してまして、他人様にアドバイスを
行う時には純正プーリーに比べて1o分ボスが短い具合になる、と言ってますね。

Todayプーリーは便利ですが発進側をノーマルまで戻すのにはボスへのシム追加、
もしくはロー加工を行った上でハイスピード加工も必須になるのでなかなか面倒では
ありますが、数値を取って行われているのであればデメリットは出ないと思います。

…ベルトが最大変速時にはみ出る事を気にしなければ、ノーマルプーリーを使い
ボスを1o程度短くしたのと同じ効果になるのがそれ系プーリーですしね(汗


後、表記されていないのでトルクカムはノーマルだと思いますが、最高速度まで
むらなく加速させたい時や、5〜60km/h程度でのアクセルのON/OFFに対する
レスポンプは間違いなくノーマルが一番なので、問題無いのであれば私はノーマル
トルクカムの方をお奨めしておきます。

クラッチシューは軽量タイプの様ですが、エンジンパワーや特性を変更していないので
あれば、よほどの2速発進にならない限りはクラッチイン回転数のUPはそこまで
必要ありませんが、多少は上げてやっても良いかもしれませんね。


> ここからが質問なのですが
>
> 以上のような構成で、高速側にある程度変速(68キロ 6800rpm程度)したあたりからクランクケースから異音がします。
> <補足情報>
> ・スターターピニオンへのベルト干渉を疑い、スターターピニオンを外しても変わらない。
> ・AF61無加工プーリ、ZX用無加工プーリでボス長を減らした場合も同程度まで変速すると異音が出る。
>
> 異音の原因で何か考えられることはないでしょうか?

そしてご質問の方ですが、異音というのはかなり特定が難しいものでして、正直
文面のみではどうにも解釈しがたい、というのが正直なところになります。

クランクケースあたりからの異音、となれば一番に駆動系が思い浮かびはしますが、
その場合ならば、新品もしくはそれに近い駆動系一式を全部入れ替えて走行して
みないと断定が出来ないです。

正常な物を入れても異音が出るのであれば、可能性から駆動系は除外出来るかと
思いますし、時点でギヤやクランクベアリング等を疑うべきでしょうね。


なおスターターピニオンに関しては、Todayプーリーの場合だといくらベルトがはみ出る
レベルまで変速させすぎたとしても、物理的に当たる事はまず無いです。
仮にベルトが擦る場合は金属音にはなりませんし、明らかなる金属音なのであればそれは
ベルトの類では無いでしょうね。

後、ロー側へプーリースライドを1.5o分加工している、といった点で一つ考えられますが、
プーリーのスライドピースのはまる支柱部分、これがクランクケースの駆動系部の
奥の方へ接触してはいませんかね?
これもケースの個体差やプーリーの位置にもよりけりですが、当たる事はありますので。
ただしその場合は、軽くとも接触痕が付くので目視でも分かります。

が、スピードが出ていない時には異音が出ない、となればこれは違う気もしますが
一応チェックポイントとしてどうぞ。


> これと、関係しているかはわからないのですが、ハイギア(KITACO1.2倍等)を組んだ時(77キロまで6800rpmをキープできるようにセッティング)と比較してパワーバンドエンジン回転数を維持していてもかなり速度の伸びが悪く駆動ロスが多いように感じます。

ライブDio-ZXの中期用キタコハイギヤだと減速比9.2の物ですよね?
これを組んだほうがロスが少なく加速感が感じられる、となれば実際にはノーマル
ギヤのファイナル比ではローギヤすぎるだけ、という事にもなりえます。

私自身、フルノーマル好調エンジンでも9.8程度ならともかく9.2のファイナルで
ノーマルよりも加速感が優れる、というのは経験が無いのですが、エンジンの
パワーがノーマルにしてはかなり出ている、といったパターンならありえなくは
無いでしょうね。

トラブルとは関係ないと思いますが、上り坂やら体重の問題を除いた場合だと、
10.9や10.6のファイナルでは正直ローギヤにしかすぎないので…


> <補足2>
> エンジン回転数測定にはデジタルタコメーターを使用していますが、誤差があるのか7500rpmを超えた辺りからリミッターが作動しはじめタコメーターの回転数が1、2割低下します。上で書いている数値がずれている可能性はあります。ただし乗った感触ではこのタコメータで6500〜7000rpmが力の出ている回転数と感じます。

タコメーターに関しては、しっかりとした物でも高回転になればなる程誤差は
出てしまうものですが、一般的な追浜製品であれば7000rpm程度の領域ならば
他人様との数値比較でも大きな差は出ないですね。

点火リミッターが作動する、という事であればCDIはノーマルだと思われますが、
中期のライブDio-ZXのCDIだと8000rpm程度までは点火カットは行われない
はずなので…これもぴったり一律では無いはずなので一概には言えないです。

実質、体感にて6500〜7000rpmあたりの力が一番強い、と感じられるのであれば
多少のメーター誤差はあれどノーマルエンジンとしてはおかしくない特性ですし、
明らかにおかしいので無ければ気にする程の事では無いと思われますよ。
(※ただし年式を鑑みると純正とはいえCDI故障の可能性は0では無いです)

100rpm単位を気にするのはノーマルレーサーでもない限りあまり建設的では
ないので、絶対値で何回転、といった点を気にするよりも自身のメーターでの
相対的な数値把握を旨とするのが一番です。
「このメーターで何回転の時には一番力が出ている」といった使い方、という事で。

なお私はパルスはプラグコードから拾うのが一番正確に表示に出る、と考えてます。


> 以上ですが、気になる点やはたまたお勧めのセッティングなど何かアドバイスなど頂けたらと思います。

とまあ、異音については正直、現物を見て乗ったとしてもなかなか把握出来る物では
無いのでなんとも言えず申し訳ありませんが、迷ったならばフルノーマルに戻して
乗ってみるのが一番です。

後、変速後半の領域で異音が出ている、となればそれは後輪を浮かせた状態で
アクセル全開にて変速を進めても同じ事になりますかね?
負荷があるのと無いのとではかなり条件が異なるので、これも一度チェックしてみて
下さいな。


他には…お奨め、と言われますとまず何を求めているのか、が前提に無いと
一番無難でベターなのはフルノーマルです、としか言えないんですよ。

正直、走行性能を向上させるにはまずエンジンパワーを上げるのが一番であり、
駆動系というものはあくまでそのパワーをリヤタイヤに伝える効率を調整して
いるに過ぎませんから…
駆動系をいくらいじくってもエンジンパワーは上がらない、というのがスクーター
いじりの鉄則になりますね。

駆動系構成に関しては、ベルトかかり径等のやりすぎを考慮すれば現状の
構成ならば特におかしな点もありませんし、下手に無茶をしていないだけでも
良好なバランスへ向かっている、と私は分析します。

…社外品盛りだくさん、なんてのはドツボる可能性があまりにも高いので、私は
純正の良い所を伸ばし、足らないところを付与していく、というのが駆動系に
とって一番だと確信しています…というのは今更言うまでも無いでしょうか(笑


ではでは、長くなりましたが何か不明瞭な点があれば遠慮なくツッコミ下さいませ。
管理人でした〜

記事No 7897
タイトル Re^2: 駆動系セッティング
投稿日 : 2018/09/27(Thu) 21:57:55
投稿者 ライブディオ大好き
参照先
> ライブディオ大好きさん初めまして。
> 管理人ねぎのリーダーです。
> …最近レス遅れがちですがご容赦下さいませ。

管理人さん初めまして、どうもお返事ありがとうございます。


>
> さてさて早速本題ですが、車種はライブDo-ZXの98年式にお乗りなのですね。
> 規制前の最後の形式になりますが、いじって楽しむベースとしては楽しいので
> 耐久性に気を付けつつ維持するのがベターでしょうね。

耐久性など考えるとエンジンには手を入れず、駆動系でノーマルの力を上手に使うセッティングを考えております。

80キロというのは以前に規制前ライブディオstdで変速機構とファイナルギアでそれくらいの最高速だったということで大体の目安にしております。

少し、話は脱線しますが規制前でstd7.0ps zx 7.2psということですが、この違いはわかりませんでした。
管理人さんの情報からはマフラー共通ということですので、キャブレターの仕様等で馬力調整をしているのですかね。
規制後モデルではstd5.6 zx6.3馬力で両方乗ったことがあるのですが、かなりの力の差を感じました。
これは、zxのマフラーが高回転で力がでる社外チャンバー的な仕様になっていて規制後シリンダーでも力が出るようになっているのかなと勝手に想像していたりします。ということは規制後stdモデルでは規制後zxマフラーに変えるだけで6.3馬力になるのかな?
少し興味があるところです。

もし情報をお持ちでしたら教えてほしいです。


> 現在の構成を拝見する限りでは、別におかしなところは無いかな、と私は感じますよ。
> Todayプーリーの加工については、ハイ&ロー側共に1.5oスライド分となれば
> 無茶苦茶なベルトかかり径にはならない寸法ですし、ベルトも18.0o幅基準にて
> 668o程度であれば無理はかからないでしょうね。

低速側の1.5mmは駆動系を組み付けてマジック線などつければ確認できるので、そこまでずれていないと思うのですが(ウエイトローラーなしで組んだのと同じ状態になるように加工)、高速側の1.5mmは少しあやしいです。1.5mmを計算したときの記憶があやしいですがシムを1.5mm追加しても同じくらい最高速が出ているとか?どうやってだしたかはっきり思い出せません。最大変速時はプーリー最外周からは確実にせり出しておりましてマジック線での確認などもできません。つい最近デジタルタコメーターを入手したのでこれを使えば確認できそうですね。

投稿後、ボスを35.3mmにして試走したのですが、17.8mmのベルトでも写真のようにスターターピニオンにぶつかってしまうようで、これまで議論していたよりも変速しているかもしれません。
ボス36mmではスターターピニオンへのぶつかりは確認できませんでしたが、ぶつからないまでもプーリーフェイス面角度が変わる付近まで変速してしまうとベルトの挟み方も異常になると思われます。これにより異音が発生していたかもしれないと思い始めました。

ただ、同時にプーリーフェイスの面角度が変わる付近までの変速ではとても80には届かない気もしており、ショートベルトを試す必要があるかとも考えております。

こうなると、ドリブン側の限界を見極める必要がありますので、いくつかベルト長の異なるものを準備してドライブ側、ドリブン側の掛かり径の合計値を確認すればよいのではと検討しているところです。


また、進展ありましたら連絡させていただきます。

スクーターの駆動系を考えるのは大変楽しく(思うようにいかないとイライラしたりもするのですが)このような情報のやり取りができ光栄です。
お忙しい中どうもありがとうございます。


記事No 7898
タイトル Re^3: 遅くなりましたが余談をば
投稿日 : 2018/10/04(Thu) 06:36:17
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先
ライブディオ大好きさん毎度でございます。
さてさて私の方からも補足というかレスをば少々〜


> 耐久性など考えるとエンジンには手を入れず、駆動系でノーマルの力を上手に使うセッティングを考えております。
>
> 80キロというのは以前に規制前ライブディオstdで変速機構とファイナルギアでそれくらいの最高速だったということで大体の目安にしております。

耐久性、となればどこのパーツの寿命と安定性を取るか、といった点も
大切になりますが、リペアとなるとコストのかかるエンジン腰上&腰下には
やはり気をつけたいところでしょうか。

ライブDio系の場合、ノーマルエンジン自体は結構頑張ってパワーを出して
いますが、それに加えノーマルマフラーのチャンバーとしての出来も結構
良いので、下手にいじくってもノーマルよりパワーを上げる事は難しいですしね。

とはいえ、やはりそれでも50ccノーマルであれば限度というものはあるので、
最高速度で80km/hも狙えればかなり上出来な部類だと私は思いますよ。


> 少し、話は脱線しますが規制前でstd7.0ps zx 7.2psということですが、この違いはわかりませんでした。
> 管理人さんの情報からはマフラー共通ということですので、キャブレターの仕様等で馬力調整をしているのですかね。

こちら、カタログスペックでは0.2psの差異は付けられては居ますが、正直
構成部品が同じものが多く、点火時期が違うとかチャンバー特性が異なるとか
そういった点は一切無いので、はっきり言ってハッタリであると私は割り切って
おりますね。

一応クランクシャフト左側の構造は異なりますが、だからといってその辺りで
0.2psの差異を出している形跡は全くありませんし、そもそも出そうと思っても
出せるハズないです(笑

スーパーDio系であればシリンダー等、明確な差がパーツ単位であったので
6.8psと7psの差、というものはメカニズム的に見ても納得の行く物でしたが、
実際にはもっと大きなパワー差があったはずだ、とも言えますしね。

なので、ライブDio系の場合はそのあたりはモデル、グレードによる差異を
付ける為だけのメーカー側のハッタリであろう、という事で…



> 規制後モデルではstd5.6 zx6.3馬力で両方乗ったことがあるのですが、かなりの力の差を感じました。
> これは、zxのマフラーが高回転で力がでる社外チャンバー的な仕様になっていて規制後シリンダーでも力が出るようになっているのかなと勝手に想像していたりします。ということは規制後stdモデルでは規制後zxマフラーに変えるだけで6.3馬力になるのかな?
> 少し興味があるところです。
>
> もし情報をお持ちでしたら教えてほしいです。

こちらは規制後のSTDとZXの違い、という事でしょうか。
うーん、私は個人的に規制後のSTDモデルって煮ても焼いても美味しくないと
分析しているので、規制後のZXグレードとの相違点というのはあまり詳しく
無いのでご了承下さい(汗

パーツ単位で見れば、腰上は例のローポート低圧縮の仕様ですが、それを
差し引いてもさらに0.7psダウンさせるとなればノーマルマフラーのチャンバー
効果を落としているとしか考えられないですね。

規制後はローポートのワリに6800rpmとかでピークを発生しますが、それも
ふまえると規制前よりは高回転側にピークが出るチャンバー特性を付与して
いる傾向はあるかと思いますよ。
(※ただしそこの領域が規制前より力強いかどうか、となれば話は別です)

規制後のZXであれば、腰上&キャブ&マフラーごっそり交換であれば規制前と
同等のパワーを出せますが、STDだとどうなのかな、というのはある意味では
興味の沸くところではありますね〜


> 低速側の1.5mmは駆動系を組み付けてマジック線などつければ確認できるので、そこまでずれていないと思うのですが(ウエイトローラーなしで組んだのと同じ状態になるように加工)、高速側の1.5mmは少しあやしいです。1.5mmを計算したときの記憶があやしいですがシムを1.5mm追加しても同じくらい最高速が出ているとか?どうやってだしたかはっきり思い出せません。

これは当サイト内でも記していますが、ドライブ側実回転計測を行えば、逆算にて
最小変速状態でのベルトかかり径とベルト位置ってかなり正確に出せますよ。
その上で、プーリースライド量を加味してやれば最大変速側もどれ位になって
いるのかを求めるのはさほど難しい事は無いです。

…実際には負荷時のベルトの横幅潰れもあったりしますが、それを差し引いても
簡単な計測と計算で求める事はとっても大切なので、怪しい点があれば是非
はっきりさせておかれると宜しいかと思いますよ。


> 最大変速時はプーリー最外周からは確実にせり出しておりましてマジック線での確認などもできません。つい最近デジタルタコメーターを入手したのでこれを使えば確認できそうですね。

えと、Dio系ノーマルトルクカムの場合だと、後半溝が90°なので最高速時に
アクセルをOFFにしてもベルトのシフトアップは0なので、他社スクーターと違い
プーリー面にマジック線を引いた場合、実働時と同じ状態だけ消えていきます。

その上で、明らかにベルト側面がはみ出しているのはよろしくないでしょう。
Vベルトというモノは、側面の芯線の入っているあたりが一番力強く面圧が
掛かる為、はみ出し具合が1o程度ならギリギリ許容範囲内ですが
それ以上だと、ベルトはすでに真っ当にグリップしていないのと同義になりますね。

ボス長ノーマルの場合でも、最大変速側にプーリースライド量を1.5oも増やして
いるとなれば、大径の4st系プーリーでもベルト側面保持の余裕は無いでしょう。
…こればかりは最大変速状態を多用しなければ良い、という方法もあるのですが
耐久性を鑑みるのであればプーリー、ベルトへの負担も一考されると宜しいかとも。


> 投稿後、ボスを35.3mmにして試走したのですが、17.8mmのベルトでも写真のようにスターターピニオンにぶつかってしまうようで、これまで議論していたよりも変速しているかもしれません。
> ボス36mmではスターターピニオンへのぶつかりは確認できませんでしたが、

写真のベルト背面傷を見る限りでは、ベルトの暴れによりケース側へ
ベルト背面が擦っているだけではない、と思われる線傷が見えますね。
ベルト背面側はいくら高速時のアクセルOFFでシフトアップしないDio系の
トルクカムでも、45°溝時に一気にアクセルをOFFするとベルトがたわんで
ケース側へのベルト背面接触はありますが、この傷は確かに気になります。

しかし、ボス0.7o分、ベルトかかり径に換算するとわずか2.6φ、ベルトの
位置的にはわずか1.3oせり出しただけで接触が発生する、となれば
36oボスの現状でもいくらなんでもハイスピードプーリーすぎでは、と私は
思いますね…


> ぶつからないまでもプーリーフェイス面角度が変わる付近まで変速してしまうとベルトの挟み方も異常になると思われます。これにより異音が発生していたかもしれないと思い始めました。

フェイス側の平坦部までベルト側面が到達してしまうと、これまたおっしゃる
通りあまり良くはありませんが…ノーマルレーサーだとセッティングによっては
そこまで行かせる事も多いです。

もちろんレーサーなので一瞬の最高速の為に無茶なハイスピードプーリー的な
セットを行っているのが前提ですが、少なくとも異音に関しては私はそういった
無茶セットでも一度も出た経験はありませんね。
セルギヤは無いので接触の可能性は分かりませんが、可能性としてはセルギヤ
部分への接触が異音の要因である可能性が高そうかなとも。


> ただ、同時にプーリーフェイスの面角度が変わる付近までの変速ではとても80には届かない気もしており、ショートベルトを試す必要があるかとも考えております。

こちら、参考までにレーサーセットであればGPSデータにはなりますが、その位の
最大変速状態にて75km/h程度は出ている事はあります。
ストリートで長い距離を走り、変速が終わりエンジンのオーバーレブまで使って
惰性で伸びていく領域まで走り続ければ、80に届かないことは無いかな、と
私は分析しますよ。
なおそれだけ長い距離を走って出せる速度、というのは私は最高速度とは
呼びませんが(笑

後、短いベルトですがこれは考えて使わないと無理が掛かるのでご注意下さい。
新品18o〜幅のままだと変速比においてドリブン側での落とし込みに無理が
掛かってしまうので、使うならば最低でも17.6o幅あたりからですね。

ココだけの話、私が今ノーマルレーサーでやっている構成だと、最高速度
特化の場合、GR1ベルトの664x17.4oの物を使った上で、ボス長はノーマル
換算でマイナス2o近いです。
…無茶苦茶ですが一応は構造上のギリギリはこのくらいである、といった
参考までにどうぞ。


> こうなると、ドリブン側の限界を見極める必要がありますので、いくつかベルト長の異なるものを準備してドライブ側、ドリブン側の掛かり径の合計値を確認すればよいのではと検討しているところです。

それが宜しいと思いますが、ベルト長を変更するのであれば幅はきっちりと
統一した状態で比較しないと意味不明になるのでご注意下さい。
両方の寸法を変更してしまうと計算ですら変速比を出していくのが難解に
なってしまいますし、ベルトという難しい物において2箇所以上の寸法を
一気に変更するのは混乱するだけになりますので…(汗


> また、進展ありましたら連絡させていただきます。
>
> スクーターの駆動系を考えるのは大変楽しく(思うようにいかないとイライラしたりもするのですが)このような情報のやり取りができ光栄です。
> お忙しい中どうもありがとうございます。

いえいえ、私もこういったお話は大好物なのでまた何かあればどうぞ。
私自身、駆動系というシンプルながらも超難解なメカニズムについては、
とっかえひっかえのギャンブルや簡易的な分析ではどうにもこうにも
ならなくなった、という経験があるからこそ長年掛けて解析を行ったので(笑

数字で出せる部分は出しておいて損にはならない、と言いますかそれを
やらないと当たりを引くのに20年かかるかもしれない、という事で…

ではでは、長くなりましたが今回はこの辺りで失礼しますね。
管理人でした〜

記事No 7934
タイトル ご無沙汰しております
投稿日 : 2018/11/21(Wed) 06:54:47
投稿者 ライブディオ大好き
参照先
なかなか、実験ができておらず新しいネタもなくご無沙汰しております。

高速側に変速した際の異音の件ですが、原因は解明できておりません。
ただし、ドライブ側をノーマルの構成にしてGR1 のベルト新品をいれた際も少し異音のようなものが聞こえ、またライブSTDのベルトGG2-751を使用して、最高速がメーター下にはり付く程度まで伸びるように加工したAF61プーリー(φ88.2 最外周までいかない)でも異音のようなものが聞こえたため、ドライブ側のベルト位置は関係なさそうです。
ドリブン側が開いた際に音が出ていそうですが、駆動系を開けた状態で空回し確認を実施してドリブン側が可動限界に達していないことは確認しました。

少し話がそれるのですが駆動系のセッティングをしていたら新たな問題が発生しまして、
GAG-J520 673 17.8のベルトでセッティングをしているとトルクカムのへの字付近でのエンジン回転数のドロップが600rpm程度とかなり大きいです。6800rpm程度から6200rpm程度まで落ちるような感じで少々走りずらいです。
ベルトスリップを疑いましてドライブ側ドリブン側のフェイス面をパーツクリーナーで脱脂、ドライブベルトは中性洗剤のキュキュットで洗浄しましたが改善はしませんでした。
MASSIMO 668 17.8のベルトに変更すると回転数のドロップが100rpm程度(殆どわからない)に改善したのでベルトが原因ではと考えております。
J520のベルトが元からこういう仕様であったか、どこかで油脂を付着させたことでこうなったか正直記憶に自信がありません。
ちなみにセンタースプリングはZX STDの赤い強ばねです。

ここで思い出したのがネギさんのページ内で詳細は割愛しますがの下りでクレア弱バネを使用する際は中期型ZXのトルクカムよりも前期型のトルクカムの方が良い。なぜならへの字の折れるポイントが高速側にあるからといった説明があったように思います。ここを私は変速余力が減った高速側でへの字を迎えることで、一気に変速が進もうにも残った変速は幅も少なくセンタースプリングの反発力も強くなっているので回転数のドロップが少ないからかと解釈しました。このような理解で正しいでしょうか。

しかし、この解釈をベルト寸法に置き換えるとロングベルトになるほどへの字を迎える際の減速比はハイギア側にいきそうなのでへの字での回転数ドロップが少なくなりそうです。またベルト摩耗で幅が狭くなった場合もへの字を迎える減速比がハイギア側にいきそうなので回転数のドロップが新品のときよりも少なくなるように思います。
※トルクカム変更と違ってセンタースプリング反発力upの効果はありませんね

以上を踏まえるとGAG-J520ベルトのトルクカムへの字での回転数ドロップはフェイス面との摩擦状態がおかしくなった可能性が高いのかと推測しております。

記事No 7944
タイトル Re: 改めて駆動系のお話をば
投稿日 : 2018/12/01(Sat) 23:59:06
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先
ライブディオ大好きさんお久しぶりでございます〜
すみませんレスを見落としていましたので改めてレスをば。


> 高速側に変速した際の異音の件ですが、原因は解明できておりません。
> ただし、ドライブ側をノーマルの構成にしてGR1 のベルト新品をいれた際も少し異音のようなものが聞こえ、またライブSTDのベルトGG2-751を使用して、最高速がメーター下にはり付く程度まで伸びるように加工したAF61プーリー(φ88.2 最外周までいかない)でも異音のようなものが聞こえたため、ドライブ側のベルト位置は関係なさそうです。

異音ですが、その実験結果だと確かにドライブ側云々の問題ではなさそうですね。
これ、割り切ってみるならば実走行してエンジンを温めた後、プーリー、WR、ベルトと
ドリブンユニットを全て外し、ランププレート、ボス、ドライブフェイスのみを装着した上で
エンジンをかけ、ある程度空転させてみるのはいかがでしょうか?

駆動する部分は全く存在しないので、この場合はエンジンのみにおける異音の有無の
チェックになります。
もしもこの状態でも異音が聞こえるなら、完全に駆動系ではなくエンジン廻りの問題が
発生していると思われますので是非お試し下さいな。

こういうのは意外と固定観念もあるので、そんな馬鹿な、と思われるかもしれませんが
トラブルシュートの基本はやはり要因の切り分けになりますので…


> ドリブン側が開いた際に音が出ていそうですが、駆動系を開けた状態で空回し確認を実施してドリブン側が可動限界に達していないことは確認しました。

こちら、ドリブン側が限界、とはいってもトルクカムが開ききったならばクラッチシューと
言いますかクラッチプレートの裏側にトルクカムの上面が当たるだけなので、異音が
出てくるというのは私には経験が無いですね。

…なんとなくですが個人的には駆動系依存の異音では無い様な気がしていますよ。


> 少し話がそれるのですが駆動系のセッティングをしていたら新たな問題が発生しまして、
> GAG-J520 673 17.8のベルトでセッティングをしているとトルクカムのへの字付近でのエンジン回転数のドロップが600rpm程度とかなり大きいです。6800rpm程度から6200rpm程度まで落ちるような感じで少々走りずらいです。

全開加速中の変速中のエンジン回転数ドロップは、45→90°のトルクカムであれば
大なり小なり発生する物ではありますが、600rpmはいくらなんでも大きいです。
構造上、エンジンパワーが大きければ45°溝にて最大の作用力を発生している
トルクカム力、と言いますか「ベルトを挟んで張る力」が90°溝になる瞬間に一気に
0になるので、センタースプリング反力のみの支えになる為に結構エンジン回転数の
ドロップは大きくなりますが…少なくともノーマルエンジンパワーでそこまでいく、と
いうのはかなりレアケースです。

ただし、これは大前提として「プーリーやトルクカム等が経年劣化していない、新品と
変わらない動作を行っている場合」のみですから、プーリーの賞味期限が切れていたり
すると一切あてはまらなくなるのでご注意下さい。

当サイト内ちょこちょこ記していますが、プーリー自体は段付きがどうこうではなく、
中央部の油脂含有メタル部分が劣化すると何をどうやっても正常動作せず、熱にも
極度に弱くなります。

街乗りではそこまで気になる事はありませんが、駆動系が温間になった状態で大きく
特性が変わりすぎるとかであればもう完全に駄目ですね。
参考までに、私がプーリーの使用距離として我慢出来るレベルというのは街乗りだと
2〜3000km、サーキットだと500kmが良い所です。

それを超えるとどんどん安定感が無くなり、セッティングなど行っても無意味に等しく
なるので、プーリー本来のランニングコストだけはスクーターいじりの上で絶対に
ケチってはいけない点だったりしますんで。

…正直、ここを気にしないといくら悩んでも時間の無駄である、と断言しても良いでしょう。



> ベルトスリップを疑いましてドライブ側ドリブン側のフェイス面をパーツクリーナーで脱脂、ドライブベルトは中性洗剤のキュキュットで洗浄しましたが改善はしませんでした。
> MASSIMO 668 17.8のベルトに変更すると回転数のドロップが100rpm程度(殆どわからない)に改善したのでベルトが原因ではと考えております。
> J520のベルトが元からこういう仕様であったか、どこかで油脂を付着させたことでこうなったか正直記憶に自信がありません。
> ちなみにセンタースプリングはZX STDの赤い強ばねです。

うーん…他のベルトで状況が変化するならばベルトの問題の可能性もありますが、
よほどおかしなベルト状態で無ければ、ノーマルエンジンパワーあたりの特性では
なかなか変速回転数ドロップの要因にはなりづらいですよ。

ただ、おっしゃる通り油脂類を染みこませてしまったり、どこかのグリス飛散により
ベルト側面を思いっきり油まみれにした経歴がある、となればこの限りでは
ありませんが…

なおセンタースプリングの反力は、こういった場合は回転ドロップを防止するという
方向性においてはほとんど無意味です。
むしろ、反力が強すぎてベルト側圧を無駄にかける結果となってしまう事が多く、
経年劣化等で熱に弱くなっているパーツに対して、余計に負荷を与えてしまう事に
なりがちですね。


> ここで思い出したのがネギさんのページ内で詳細は割愛しますがの下りでクレア弱バネを使用する際は中期型ZXのトルクカムよりも前期型のトルクカムの方が良い。なぜならへの字の折れるポイントが高速側にあるからといった説明があったように思います。ここを私は変速余力が減った高速側でへの字を迎えることで、一気に変速が進もうにも残った変速は幅も少なくセンタースプリングの反発力も強くなっているので回転数のドロップが少ないからかと解釈しました。このような理解で正しいでしょうか。

これはですね、おおむねその解釈でも間違ってはおりませんが補足を少々。
駆動系というものは、まずはトルクカムの溝の特性が最初にありきでして、それに
合わせてプーリーのWRガイドの形状が決められている、と言いますか双方の
特性がきっちり合う様なセッティングになっているんですよ。

WRガイドは大まかに2段階の角度変化があるのですが、緩やかに切り替わって
行くとはいえ、WRガイドの傾斜角の変化はトルクカム溝ほど極端では無いので、
そのあたりをあわせるのはかなり至難のワザだったりするんですよ。

仮に、駆動系構成をノーマルから一切換えず、ベルト長のみを短くしたとすると
WRガイド&トルクカム溝の切り替わりポイント自体が変更されてしまい、WRガイドは
まだトルクカム45°溝に合った作用を行っているのに、トルクカム側はすでに
90°溝の作用になってしまっており、この場合だとノーマル状態よりは変速回転数
ドロップが大きくなる傾向にはなりがちです。

これを、ボス長を変更したりした場合はもっと顕著で、元々メーカー純正にて
WRガイドとトルクカム溝の切り替わりポイントがぴったり合っていた状態を
わざわざ崩してしまう事になりますので…

だからこそ、私はボス長変更というのはそこまで大きく行う事は好みませんし、
加工不可のノーマルレースというステージではやむなく行うのみであって、他の
状況であれば最初から加工修正でそのあたりを狂わせない様にしていきます。

クレアセンタースプリング云々の件はあくまでノーマルレースにおける無茶が
前提ともいうべき解釈ではあるので、分かりづらくて申し訳ありませんが
そのあたりは誤解無き様にお願い致しますね。


> しかし、この解釈をベルト寸法に置き換えるとロングベルトになるほどへの字を迎える際の減速比はハイギア側にいきそうなのでへの字での回転数ドロップが少なくなりそうです。またベルト摩耗で幅が狭くなった場合もへの字を迎える減速比がハイギア側にいきそうなので回転数のドロップが新品のときよりも少なくなるように思います。
> ※トルクカム変更と違ってセンタースプリング反発力upの効果はありませんね

理論上はそうなりがちですが、実際はトルクカム溝の変異があまりに極端な為に
意外とそう上手くは行かない事も多いんですよね…

なので、私はですがこのあたりで悩むのであれば中古をあさって、トルクカム溝の
45°と90°の境目が丸く磨耗しているものを探したりもしますし、企業秘密ですが
トルクカム溝のみを小改良してそのあたりに対処する事も多いです。

これ、純正流用そのままだと45→90°の純正系か、45→60°のクレアカムしか
選べないと言うのがそもそも問題なのであって、加工しても構わないのであれば
いくらでも改善の余地はあります、という点も補足させて頂きますね。

クレアカムではいくらセンタースプリングを弱くしても、後半溝の60°では結構
ロスが大きく、かといってノーマルの90°溝では45°からの切り替わりがかなり
極端すぎる、というどちらも一長一短どころか中途半端とも言えるので。

…これに関してはコンテンツ内でもぼかしていますが、一応の理想形というモノは
存在していますよ。
(Dio系では存在しませんが世の中にはそういった純正採用車種も存在してます)

しかし、プーリー側の特性を考えつつきちんと合わせるにはかなり難易度が高い上、
トルクカム溝は3次元局面なので加工も結構シビアな点もあるので難しいですが。

だからこそ、といっては何ですが、60°溝一直線オンリーの様な溝が一時期は
流行った、というのもあったりしますよ。
エンジンパワーがそれなりにあったり、最高速度を求めない様なステージならば
それでも悪くはありませんが、きちんとしたものを求めていくならばそういった
○°一直線溝というのはプーリー特性を無視した手法である場合もあったり。


とまあ、いつもながら長くなりましたが(汗
異音は置いておきましてもまず、変速回転数のドロップに関してはプーリーを
新品で試してみるのと、前回も記しましたが「完全なるノーマル構成」において
同様の症状が出るのかどうか、を一度は確認しておくべきです。
(※こういった時の為に、新品もしくはテスト専用の良好パーツは用意すべきです)

WRやセンタースプリングは除いても、ノーマルプーリー&36oボス、GAG-751か
J52のノーマルベルトを用い、トルクカムとドリブン皿もノーマルで走ってみて
どれ位変速回転数ドロップするのか、という点を記録して下さいな。

もしもこれでも500rpmとかドロップが起こる、となればそれはほぼ間違いなく
プーリーのメタル劣化&トルクカム溝の辺磨耗が要因かな、となるかと思います。

ではでは、何か不明瞭な点があればまたツッコミ下さいませ。
管理人でした〜

記事No 8025
タイトル Re^2: 改めて駆動系のお話をば
投稿日 : 2019/02/24(Sun) 20:22:29
投稿者 ライブディオ大好き
参照先
今日は、久しぶりにライブディオを触りました!
しかし、駆動系は全く進歩がありません。
どんな組み合わせをしても減速比が下がってくると共振音みたいなのがしてきてパワーロスしている感じです。ある程度以上は高速側に変速するように調整しても65キロ以上はパワーロスが大きく、メーターの底にあたる位が限界です。
タコメーターと速度の関係からロングベルトの方が減速比の小さい領域まで共振音がでず伸びも良いのでセカンダリーが落とし込まれた状態と関係がありそうではあるのですが・・・。トルクカム、フェイスセットドリブンの交換、クラッチが刺さっているシャフトの根元についているベアリングの再打ち込みは試したのですが関係はなさそうでした。まさかのクラッチアウターの変形、重心ずれというのはまだ確認していないのですが、エンジン本体側の歪となると自分のスキルでは手を出せません(**)
純正領域プラスαの社外ハイスピードプーリーポン付け位の領域まではそれほど違和感がないので、最小変速比を下げる方向のチューンは一旦保留しようかと考えております。ファイナルをハイギア2次側16×42で3割程度ハイギアに振って、プーリーを低速側、高速側加工して、殆どを低速側に振ってクラッチミート中のもたつきを抑制するセッティングを考えております。
ネギさんのページのクラッチミートに関する考察を参考に考えておりましたが、通常の構成ではやはり、変速がある程度始まってクラッチミートが行われているようですね。試しにウエイトを重くするとクラッチミート回転数は下がりました。
ある程度変速しながらクラッチミートという話でようやくわかったのですが、ZXがSTDより重量クラッチを使っているのは高い減速比を活かすためのようですね。
ZX最大減速比2.85 仮にクラッチミートが減速比2.6まで変速した当たりで行われている
STD最大減速比2.45 仮にクラッチミートが減速比2.2まで変速した当たりで行われている。
以上のように仮定するとZXにSTDのクラッチを入れるとクラッチシュウがSTDと同じ回転数になったときにクラッチミートが行われるので結局減速比が2.2まで変速したところでクラッチミートがされていて減速比2.85の駆動系構成が無駄になるように思います。
つまりパワーバンドでスタートを切れている駆動系構成であれば、さらに強化クラッチスプリングや軽量クラッチを入れても逆効果になるのではないでしょうか。逆に減速比を3.0、3.2と増やした場合はクラッチシュウを重くするなり、クラッチスプリングを弱くするなりして高い減速比を使える構成にしないと意味がないように感じます。
ちょっと調べたところTODAYのクラッチスプリングが弱いようですね。しかし、弱バネや重量クラッチのような改造パーツはあまりないですね。
以上、ハイギアとハイギアでも大丈夫な駆動系構成を妄想しながら楽しんでおります!実際には思ったようにいかず別途考慮しないといけない項目があるのかもしれませんが・・・

嫌にならない範囲で楽しんでいこうと思います^^

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