毎度の豆蔵です。
結論から言いますと・・・・コストがかかりすぎて現実的ではないチューンです。 数百メートルほど走行してブローしてもよいのでしたら、スリーブを切り落としてケース一杯までボーリングして、ボーリングしたシリンダに合う外径のピストンを準備してスカートを大胆にカットすればOKかとw
目的が限界を超えたボア拡張ならば上記の方法でいけます。 もしかしたら暖機するまえに壊れるかもしれませんが・・・・ 問題は各パーツの膨張率比が整合性を保ち、安定した熱量で運用できるかという部分です。 これには各パーツのクリアランス管理が重要になりますが、それぞれの素材の選定(もしかしたら新たな合金の開発も必要?)と特殊な表面処理技術(熱処理による表面強度調整やモリブデンショット等)が必須項目になるので、常識的なチューニング費用では不可能でしょうね。
次にボアそのものは変えずにピストンの軽量化とスリーブの加工ですが・・・・ ピストンの軽量化は効果抜群です! ただし、強度と首振りの問題もあるので過度な加工は災いの元です。 なので、ピストン加工はそこそこに軽いピストンピン等を上手く使用すれば一定の耐久性は保てると思います。 シリンダのスリーブ加工は1次圧縮低下につながるのでお奨めできませんが、クランクケース内のパテ埋め加工を施した上で吸気経路確保等の理由での加工でしたら効果はあります。
蛇足になりますが、スカットシリンダはボアを最大限広げるためにスタッドのセンターからオフセットされた位置にボアのセンターがあります。 それでも市販できる耐久レベルであるというのは特筆すべき点だと思います。
バイクチューンに怪我は付き物ですが、痛いのは嫌ですよね〜 やはりテスト走行するときは革ツナギ+フルフェイスヘルメット+ライディングブーツ・革グローブでw
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