AKIさん、初めまして。 当HP管理人のねぎのリーダーです。
さてさて、AKIさんはアクシス90にお乗りと言う事ですが、18年も維持されて いるというのは素敵ですね。 愛情が伝わってきますよ〜
では早速トラブルの方ですが…
> 10Km程走った所で、いきなりガス欠のような症状になりました。 > アクセルを開けても「ぼー、ぼー・・」見たいな。 > それまで快調に全開で症状は微塵も感じませんでした。 > 一旦、端っこによって2分ぐらい待っていたら掛かります。 > 何事も無いかのように・・。 > また、走行を始めました。 > それから今度は4KM走ったあたりでまた同症状が・・。 > 今度は10分待ちました。 > その後5KMは問題なく、計20KMを走り終えました。
基本的には久々の走行時に、失速というか失火するといった感じの 不調である、と言う事ですね。
> 仕事が終わり、燃料かと思い一旦タンクを開けると > サビと水が混入していたので、一旦ガソリンを全て抜き > サビも出来る限り取りました。半年前に負圧燃料コック自体を > 新品で交換してあります。
基本的に乗らない車両なのであればまず燃料等を疑いたいですが、 水はともかくサビが出ている程の具合となれば結構厳しいのでは無いかと 思いますよ。
燃料コックは新品交換済みと言う事ですが、タンクが錆びていると 交換したコックが一瞬で詰まるという事もありますし。
> 燃料はタンクの清掃の際、しっかり出ていましたし > 負圧コックがダメなのかと思って、負圧が掛からなくても > 燃料が出るように、Oリングを外してあります。
燃料自体は落下式に近い状態という事でも、実際にエンジンをかけ キャブのフロートから吸い上げられる燃料が多くなった場合は、キャブへの 供給が追い付いていないといった可能性もあります。
とりあえずしばらく走ってエンスト気味になった直後に、フロートのドレンボルトを 緩めてみて、通常停車時と同じ位の量の燃料が排出されればガソリンタンクから 燃料コックを介したフロートへの供給量はほぼ問題ない、という事になりますね。 まずはこれを確認すべきかと思います。 燃料がフロートから少ししか出ないのであれば、燃料ラインに問題があるという事で。
タンクから出ているのと、実走行でフロートにきちんとした量が供給されているか、と いう事は全く別の話になりますので。
> 特に穴が詰まっていたり、キャブのそこにサビがあったりは無かったです。 > ???あれ?、燃料系と思っていたのでなんだか外した感じです。
そして後にキャブを清掃されたという事ですが、乗る頻度が少ない場合であれば フロートのガスを抜かない場合はとてもスローが詰まりやすくなるのでこの辺の メンテも大切ですが、きちんと分解して問題が無いという事であればとりあえずは キャブ本体の問題では無さそう、と切り分けられますね。
次にリードバルブですが、
> インマニに口を当てて、吸ってみると吸えます・・。 > 吐き出すと「ブー、、」と音がして吐けます。 > あれ?吸った時って、吸えなかったような・・。
吸った場合は基本的には「ほとんど吸えない」のが基本なのですが、これは 実際にはクランクからの正圧でフタをされる様なものなので、人間の口で 吸った位では完全密閉は無理ですから、あまり気にしなくても良いです。
よく、吸えてしまうとダメだというのも聞きますが、そもそもリードバルブと いう物は、「負圧」で閉まっているのではありませんからね(笑
リードブロック、バルブ、ストッパー共に新品でなおかつ反りのない状態に 取り付ければ全く吸えない事もありますが、多少は気にしてもしょうがないLVで、 だからといって明らかに走行状態が激変する様なトラブルの元にはなりづらいです。
なので、
> 今度はリードバルブ外してみました。 > 横から見ると真っ直ぐになっておらず山なりになっています。 > 丁度真ん中が開いている感じでしょうか。 > リードバルブって真っ直ぐだったような・・・。【純正です】
割れている等を除けば、そうそうおかしくなりまくると言う事は少ないですし、 金属板の場合は劣化が早い傾向にもなりますしチューン車には向きませんが、 1oとかの異常な隙間が無いのであれば、今回のトラブルにはあまり関係が無いと 思いますよ。 (もちろん異常に湾曲しているのであれば交換必須です)
燃料が無くなった様に異常失速するまでの症状がリードバルブで起こるとなれば、 バルブが割れて吹っ飛んだ位しか通常はありえませんので。
> それと、オートチョークですが完全にON状態で止まっていそうです。 > 既にバッテリーも上っているので、良くわかりませんが > エンジンの掛かりは非常に悪いので・・。 > 朝乗って、帰り乗るときキック20発くらいしました。
オートチョークはですね、基本的な放置車両であればぶっ壊れていて当然だと 考えるのが筋ですね。 バッテリーが上がるのはしょうがないですが、オートチョークユニットを外して 12Vを繋いでの動作確認がまず最優先です。 仮にONで壊れているのであれば、他の箇所が正常であれば始動性が 悪くなると言う事はまずありえませんしね。
ノーマルキャブでチューン車を運用したい場合は、チョークを正常動作させるか 殺すかの二択しか無いと思って良いでしょう。 オートチョークがONで壊れている場合では始動性と暖気していない状態での しばらくの走行に関しては普通に運用出来ますが、それ以外は全てダメに なりますしね。
> それ以外でもなにやら色々と修理の箇所があるので一個づつやって行こうと思います。 > エンジンの不具合の原因はCDIとかですかね??
ええ、18年間の維持には頭が下がりますが、放っておいても劣化する部品と言う物は 多々ありますし、たまにしか乗らないのであればなおの事です。 ただ一つ一つ、と言いますか、ある程度お金を掛けてすぱっとリフレッシュしても良いと 私は思いますよ。
なお、CDIが不調、という事を疑うのであれば、それ以前にまずプラグ、キャップ、コード、 IGコイル等、「エンジンに近い所」から交換していくのが筋で、全く火が飛んでいないとか 目視で弱すぎるとかといった場合でなければ、順番に交換していくのが定番です。
とはいえ、一度も交換されたことが無いのであればIGコイル等を全て新品にしても バチは当たらないですよ。
そして、3VRだと純正CDIでの運用かと思いますが、この手のCDIだとトラブルが出ると いった事は私は聞いた事も経験した事もありません。 まず壊れないであろう、といったパーツとしても良いと思いますから、真っ当に点火して いるとは限りませんがトラブルの可能性は低めである、としておいても良いかとも。
次に、ちょっと気になったのが現在の運用状態ですが。
> ここ5年程、まったく乗る機会が無く > 昨日、今年になって初めて乗りました。でもエンジンは1ヶ月に > 1回はアイドリングさせています。
5年乗らずに月一のアイドリング、というのは、保管状態としてはよろしくありません。 2stエンジンの場合、エンジンをかけるのならばきっちりと熱を入れるまで暖機し、 そこから始動等で溜まってしまった生ガスやオイル分を全て吹っ飛ばす位まで エンジンを回した後にエンジンを止めなければいけませんよ。
アイドリングしかさせてないのであれば、逆に生ガス等を溜める上に不完全燃焼の カタマリの繰り返しになるので、これは正直全くエンジンを掛けない方がマシです。 少なくとも、エンジンをかけて数分でもアイドリングをさせたのであれば、そのまま ちょろっと近所を走ってくるくらいの事はした方が良いです。
4stの様に低回転でもある程度の燃焼効率が保たれるのであれば話は別ですが、 2stの場合は放置中にエンジンをかけるのであればアイドリングや低回転のみと いうのは全くよろしくありません。
それと、月一にしかエンジンをかけないのであれば、一度エンジンを止めた後は キャブのフロート内の燃料は全て抜いておくべきです。
これをやらないとキャブ詰まりの原因になりがちですし、混合給油の場合であれば 1週間でも乗らない場合なら完全にガスを抜いておくのが鉄則ですしね。
そして最後にエンジンについてですが。
> その他も色々と伺いたいのですが、この車両のエンジン > 約17年程前に、オ○ムラエンジニアリングさんで丸投げして > 作ってもらったエンジン&駆動系なのです。 > 全ての部分が改造されていると思います。当初オ○クムラ代表は > 電話で言ってました。
なるほど、かのオ○ムラさんでのチューンエンジンなのですね。 丸投げ、という事であれば詳細が分からないのかもと思いますが、少なくとも ポート加工や圧縮比UP等のチューンは施されていると思われます。
が…
> いじってもらってから、東京で町乗りで3000KMまではフロントがポンポン浮いて最高速も110KM程度 > 現在はそれから10000KM乗っています。 > フロントはりませんし、最高速も伏せて100KMです。
これはいじってからすでに「13000km」も乗られていると言う事ですよね? さすがにこれは乗りすぎ、と言いますか、エンジン内部をノーメンテなのであれば チューン度合いにもよりますがかなりのオーバーワークだと言い切れますよ。
現状でも性能の方は大して落ちていないのかもしれませんが13000kmも 乗っているのであれば何がおかしくなってもおかしくない、という状態です。
これ、オ○ムラさんからは何km位でピストンやリング、はたまたプーリー等を交換しろ、と いったメンテナンスサイクルの指定は無かったのでしょうか? 通常はエンジン丸投げの場合はSHOPさん側がメンテや運用についての注意を 行ってくれると思いますが…
ボアアップを行われているかどうかは分かりませんが、純正でないピストンやリングを 使っている場合だと、調子よく持っても5000km、10000km持てば御の字だと思いますし、 現状でそこまでの距離を「チューニングエンジンで酷使」しているのであれば、さすがに 劣化によるトラブルが出てきてもなんらおかしくないLVになっていると推測しますよ。 リングなんかは「劣化」で折れる場合というのもあるんです。
そして、キャブ等に全く問題が無いとすれば、焼き付き&抱き付きの類を起こして エンストしているといった可能性も0ではありません。
止まってから「しばらく待つとエンジンがかかる」という点でかなり怪しいと睨んでは いるのですが、こればかりは実際に乗ってみるかエンジン内部を目視で確認しないと 私にも判断のしようがありませんね(汗
オ○ムラチューンのエンジンとは言え、性能はともかく通常運用における「耐久性& 耐摩耗性」はどれ程の物なのか、といった点もポイントとなります。
が、少なくともそこまでの距離を走破されているのであれば、間違いなく腰上を開けて チェックする事も必要であると思いますよ。
腰下に関しても、ヤマハ3WF系エンジンの場合はクランク、ベアリング共にかなり強固な 方なのでその程度の距離ではいきなりボンといった事はないLVですが、古い車両だと クランクオイルシールが劣化してきている、といった事も多いです。
ここはゴムなので誤魔化しようがありませんし、あまりに古いものになってくると、 そのシールのリップ部分がクランクシャフトを削ってしまっている、といった場合も あったりしますから、これも基本チェックのポイントになりますね。
> 実は以前より色々直したい部分や、詳しい部分を聞きたくて > 困っていましたが、周りに詳しい方がいなかった事もあり > そのまま乗っていました。
そしてAKIさんご自身もあまりお詳しく無いという事であれば、これは正直、今後の 安定運用はかなり難しいであろうと言わざるを得ないです。
チューニングエンジンでしかも丸投げ作成、そして現在ではSHOPも無いとなれば もはやどうしようもない、というのが正直な所ですね。
チューニング部分のリペアパーツの入手も不可能でしょうし、純正でない部分は 何を使っているかも分からないのであればオーバーホールのしようもありませんし。
ボアアップ等でエンジン部分に社外パーツが多量に使われているとなれば正直もう お手上げですね…
仮に、私がその現状から復帰させようとしオーバーホールを試みるならば、以前の チューニングは捨てるしかなく、内部を分析して同等の特性が得られる仕様を 現在で手に入るパーツ等で形作っていく、といった事しか出来ないと思います。 劣化が酷ければ少なくとも「同じ仕様」での復活は無理という事にしかなりませんね。
距離が距離だけに、現状のエンスト気味をどこかのパーツを交換して誤魔化しつつ 乗り続けても、他の部分の劣化は誤魔化せないのでいつかそう遠くない日に 致命的な破損が起こる事は目に見えていますし(汗
…こだわりや愛着の問題もありますが、正直そこまで距離を乗られているのであれば 新しい車両に買い換えても良い段階である、と私は思いますよ。
どうしてもそのアクシス90を乗る、という事であれば、さっくりと各部を大幅にリフレッシュ していかないと駄目な時期が来ている、というのが現実ですね。
と、長くなってしまいましたが。 細かな変更部分等は分かりませんが、そこそこチューンされている放置気味車というのが 現状であれば、ノーマル車をメンテする様なスタンスではまず上手く行かないという事で。
現状では多少の何かが悪さをしている可能性が一番大きいですが、抱き付き等の 類の可能性も見えてしまっているので…
ではでは。 不明瞭な点があれば遠慮無くツッコミ下さいね。 管理人でした〜
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