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記事No 5923
タイトル Re: 出足のカイゼン
投稿日 : 2010/12/10(Fri) 02:51:18
投稿者 ねぎのリーダー@管理人
参照先 http://www.neginoleader.com
nyanta28さんお久しぶりでございます〜


さてさて、前回の3WFはなんか壊れてしまったみたいですが(汗
社外チャンバーを入れて一撃でボン、というのもちょっと
激しいですが、何かしらの原因はあったかと思いますんで
なんとか解決して修理される事を祈っておりますです。


で、今回は50ccでスタートダッシュの出足をとがらせたい、と
いう事ですが。

フロントをポンポン上げるには後ろの方に座って…ってな感じの
レスを考えていたんですが豆蔵さんに先に言われてしまって密かに
悔しかったりするのは内緒で(以下略


さてそれはおいときまして(笑
真面目に、ウイリーをさせたいのであればウイリーをするべき
重心移動やフロントの引き上げを行わないと駄目なんですが、
そうではなくてアクセルオンで浮いてくるというパワーリフトの
問題なのですね。

うーん…これは正直私も豆蔵さんと寸分違わぬ意見でして、
基本的に50ccエンジンだと車体をパワーリフトで維持させる事は
かなり難しいです。

ローギヤ系統に全体を振ってやれば、一瞬のフロントアップは
可能ですが、それを持続してやろうとなるとかなりのエンジンの
パワーが要りますんで、ぐわーっとリフト感を持続させる事は
まず不可能に近いんですよ。


で、そういった50ccでも、発進自体をスムーズに鋭くしようと
するのであれば、行われた手法としては特に間違っている点は
無いかと思います。


> クラッチの小スプリングを硬くしたり、
> シューを軽くしたり重くしたり、

まずこの2つですが、これはエンジン的に丁度良い所にまで
クラッチイン、ミートを移動させるという手法ですが、実際に
美味しい所にセットしたとしても、現実的に出力している
エンジンパワー以上の発進能力というものはなかなか得られる
モノではありません。

一瞬の発進加速となれば、これは完調のフルノーマル車に
勝ろうと思う事自体がかなり難しかったりします。

エンジンパワーを上げれば話は別ですが、逆に言えばそうしないと
明確な改善は難しい、とも言えるんですね。


> アウターとシューの距離を広げたり縮めたり、

これもセッティングの一環ですが、クラッチとシューというのは
ある程度アタリが出て無いと駄目なので、あまり頻繁に
ここいらへんを変更するのはあまりよろしくないですよ。


> ベルトを落とし込むためにプーリーボスにシムを入れたり

これはコンテンツでも書いているんですが、ボスにベルト裏が
当たったり、ベルトセット時にドリブンユニットが全く
閉じられない程の無茶苦茶をしない程度にローギヤードに設定して
やる程度しか出来ませんね。

車種によりけりですが、これには限度がありますしそれでも
満足行かないのならやはりエンジンパワーが必要となります。


> 点火時期を進めてみたり、圧縮を上げてみたり、

と、この辺はエンジンパワーを上げる方向性になるかと思いますが、
アクセルオンで出足をすぱっと出すには、エンジン自体のパワー
バンドを下に残し、ある程度低中回転にてのクラッチインを目指す、
といった方向性もありっちゃありですね。

よほど無負荷時の回転上昇が激しく無いと、高回転クラッチインでは
そこまで行くわずかなラグを「体感して」しまう事もあり、実際には
性能には大差ないのに感覚ではこれって遅いんじゃ、と感じてしまい、
自分での「満足感」が得られない方もおられますから。

とはいえ、これをやろうとすれば4000rpm程度のクラッチインは
あまり変更せず、低回転域にパワーを出さねばならないので
こういったチューンで排気量に頼らない、というのはとんでもなく
難しいんですよ(汗

現状のノーマルよりポートタイミングの遅いシリンダーをこしらえ、
その上で排気ポート弦長は稼ぎ、少しでも「下側」へパワーバンドが
ずれる、もしくは広げる方向性を模索しなければいけませんね。

とはいえ、それでもノーマル風の発進を極度に上回る事というのは
難しく、高回転型エンジンにした上で高回転クラッチイン&ミートな
物の方が、1mの競争では負けても5mの競争では勝てるといった
方向性にどうしてもなってしまうんですよ…


あと一つ、手法としてはインナーローター…というのは冗談ですが
フライホイールの軽量化という手段もあります。

これは私個人としては、発進にはかなり効くといった手法として
認識していますので、危なくない程度にフライホイールを軽くして
クラッチインの瞬間の「勢い」を上げてやるのも効果はあります。

ですが、これは結構な軽量化をやらないと体感しづらいと思いますが、
上記のクラッチインまでの回転上昇が鈍く感じる感覚自体も
「実際に」かなり軽減されるので、体感もあわせて一番効果が
あるのでは、と推測しますよ。


>50ccでもフロントがポンポン上がるようなセッティングは
>できないものなのでしょうか?

なので、これはセッティングの問題ではなく、そういった方向性を
目指したエンジン作りから行っていかねばまずどうにもならないと
断言しても良いでしょう。

もしくは、フロント回りを軽量化したりすればお望みのフィーリングは
出せるかと思いますが、普通に乗ってると怖いかもしれません(汗

「50ccでノーマルより下を出す」というのは正直私でもかなり
敬遠したい方向性でもありますんで…


>(もっといえば、ボアアップ車両でもなかなか上がりません)

むむむ…
これはですね、排気量で稼げるのならば単純にフロントをUPさせるのは
さほど難しく無いと思うのですが。

私個人としてはフロントが浮くのはあまり好きでは無いので
そういった特性の車両ってほとんど作りませんが、それでも
何気なしにアクセルをワイドオープンするとちょっと怖いかな、と
いった位でないとボアアップの旨味が少ないかな、と想像します。

仮に、上記の話の様にノーマルに対して遅めのポートタイミングを
設定してやった上でエンジン構成を考えれば、結構「下」って
出しやすいですよ。
と言いますか、そうしないと下を出すのは非常に難しいと言えます。

もちろん、50ccでも圧縮比UPやら排気ポート弦長拡大である程度は
エンジンパワーを出せば少しは良くなりますが、ポンポン浮くのは
よほどの軽量車両でなおかつ駆動系もファイナルギヤもローギヤードな
構成を持っていないと難しい、と私は考えていますよ。


ではでは。
あまり希望が無くて申し訳ありませんが、「発進を出そうとすれば
低中回転に」パワーバンドを凝縮した特性のエンジンパワーを出す事が
必要不可欠であり、セッティングでどうこう出来る物ではない、と
いった感じでよろしくです(汗

管理人でした〜

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