ヤンマさん毎度でございまっす〜
さてさて、今回もいつものパターンで行ってみましょう。
> ドンドン書いて…との許しを得ましたので、解りやすくねぎのリーダー風に引用返信方式で書きます…私も長いですけど(汗)
ええ、一文のみでも引用して頂いた方が話が通りやすくなるかと思いますし 長くなったり量が多くなったりするのは全くかまいませんので遠慮無くどーぞ。
> 基本暖気後、アクセル開けてキックかセルで計るのは頭にあったのですが、あるサイトでその方法が紹介されて比較だけならマフラー外したりが省略出来て楽でお薦めだとありましたのでそちらを参考にしました…
なるほど、どこかでそういった情報を見られたのですね。 もちろん、それを書いた方はそれを良かれと考えて提唱しているのでしょうし、 「色々な意見」というのはあって当たり前ですし。
>インターネットは様々な情報が有って便利ですが、時には間違った情報もあるので惑わされないよう、見極めが必要ですね。
が、大切なのはその情報を自分で噛み砕いて理解し、納得が出来たり 辻褄が合っていそうな物を採用する事を選ぶのはどこまで行っても 「自分の意思」という点です。
嘘八百を前提で情報を垂れ流している事もあってしかるべきですし、発信者 自身では良き事として考えていても実はちょっとおかしい、と言う事もありますしね。
情報を選択する権利は自分にあるというのが大前提なので、仮に180°正反対の 意見があるとしても、それを両方知識として得てみて、それからでないと 取捨選択の判断というものは出来ませんから、どんな情報でもハナから 毛嫌いせず噛み砕いてみる、というのが情報の取捨選択の一歩です。
これは個人的意見ですが、私はどんな眉唾で荒唐無稽な意見があったとしても ハナから蹴ったりはせずとりあえずはその内容、言いたい事を理解する事には 努めていきますね。
>省略出来て楽でお薦めだと
冷間時計測のメリットとも取れるこの意見にしても、手順をすっ飛ばしても 求めている計測結果に変化が無い、という事であればそれでも良いと私は 思いますよ。
が、チャンバー外して排気ポート以降の空間の容積や抵抗が変わったとしても 計測値に変化が無い、となればそれなら元々の「実用状態に即した圧力値」を 求めたい、という圧力計測の主観から外れてしまっていますね。
チャンバー効果があってもなくても変わらないという証明にしか過ぎないと 私は分析しますし、それだと実用状態から外れてるとかいう騒ぎじゃないかなと。 火も打ってないキック程度ではチャンバー効果は出ない、というのは前述した 通りなので。
> 私はガキっぽい文章書きますが1973年生まれなので多分、世代的にねぎのリーダーさん(年齢は非公開でしたよね?)に近いので、そういった考え方は何に対しても非常に大事だと同じく思います。
おっと、これは世代的にはかなり近いです、という事だけばらしておきますね。 私のはっきりした年齢は非公開ですが、HPの内容等でおおむね判断出来るかと 思ってますんで(笑
…「考え方」としては、若いうちはがむしゃらにあれもこれも突っ走って手を汚す事も 大切ですが、そういった経験が蓄積されてくると手を動かさずともある程度の 目安は掴めないとダメだと思ってますし、ソレが出来ないのであれば何の為の 経験であったのか、と疑問になってしまいますからねえ。
ちなみにこれは年齢関係なく「初心者」の方にも言える事で、何でもやってみろと いう訳ではありませんが、逆に他に経験があるからスクーターもいけるだろ、的な 捉え方は一番ダメだと私は考えますよ。
悪く言えばこれは舐めてかかっているのであり、他のジャンルにて経験がいくら あろうとも、スクーターいじりという事に真摯に取り組めないのでは進歩なんて 出来る訳ない、という事で。 その位応用が効きづらく独自性のある物、ってのが面白い所でもあるんですが。
> > なのでBTDC14°で「点火」していても、実際に爆発がピストンを叩いているのはATDC15°かもしれない、という事になりますね。 > > そこまでタイムラグがあるもんなんですね。てことは点火〜火炎伝播爆発まで25°位動く事もあるわけですね?
そうですね。これを目で見る事は不可能に近いですが、場合によっては着火から 火炎伝播がピストントップに届くには数十度のクランク角度を必要とする、と いう事で間違いないと私は分析しています。
> 極端ですがATDC1°に近ければ近いほど効率が良い訳ではないんですね? > 安全マージン考えたらATDC9°位で叩くのがベストなんでしょうか?
ピストンを叩けるのが理想点がATDC°1、というのはちょっと早すぎな気もしますね。 これ、ピストンスピードってのは上死点と下死点では完全なる「0」になっているので、 スピードが0の状態から1°しかクランク回っていない状態だと、いくらなんでも まだ「上からよいしょ」って押す感じが強く残るかと思います。
なので、ちょろっとはピストンが加速し始めて、そこからピストンを押すと無理なく 加速させられる段階、というのがATDC10°辺りなのでは?と分析しますね。
仮に自転車を漕ぎ出し0発進してすぐ、背中を人に押して貰ってもそこまで楽には 押せませんよね?そういう感じだと解釈しています。 最高速度ではなく、ある程度まで加速してからの方が小さい力で押しても無理なく 「手伝い」が出来るはずです。
で、「安全マージン」はですね、実際に点火時期がはっきり分かっているエンジンで 仮に7000rpm/BTDC14°で着火しているとすれば、これを5°とか6°とか進角 させると結構パワーUP、さらに5〜6°だとちょっとおかしくなってくる、としまして。
基準として考えてみれば、先述のATDC10°がほぼ理想点だと仮定していれば
・ノーマル時=BTDC14°で着火でATDC15°でピストンを叩く→ノーマル ・6°進角でBTDC20°で着火でATDC9°でピストンを叩く→パワーUP ・12°進角でBTDC26°で着火→ATDC3°でピストンを叩く→パワー低下でやばそう
といった感じになります。 エンジン構成が同一ならば火炎伝播速度は変わらないので、こういった推測が 出来るのですが、どんな車種でも実際にこういった感じになりがちなので、私は ノーマル状態で7000rpm/BTDC14°点火ならATDC15°程度で「火炎がピストンを 叩いている」と考えていますよ。 なお普通の市販エンジンであれば10000rpmでも大して差は無いとも分析してます。
だからこそ、無茶苦茶に点火時期が早いエンジンだと何かの拍子にピストンを 上死点前に叩いてもおかしくない、といった状態に常になっているのと同義なので 点火時期が早すぎてまともに走っているエンジン、というものがいかに危険か、とも 言えますね。
> >話を元に戻しますが、それだと全域でBTDC16°程度になっていますよね。 > 仮に7000rpmがピークのノーマルエンジンだともう1〜2°位進角しても良さそうですし、 > 10000rpmがピークだと20°〜21°程度でOKでしょう、と私は考えます。 > > コンテンツ内のデータのポッシュアナログは7000rpmでBTDC17°となっておりますよね?てことはこれで更にベースで2°進角したら、 > 17+2=19° > じゃないかな?と思ったんですが、この計算方法は間違っていたのでしょうか?
えと、あのコンテンツのCDIの点火時期は、フルノーマルの基準が「BTDC17°」である 縦型Dio系での計測なんですよ。 なので点火時期変更のないPOSHアナログだとノーマルと変わらない数値だ、と いうだけなんですね。 (※元々はBTDC14°基準のライブDio用CDIも混じってますが)
ヤンマさんはJOGにお乗りなので例ではノーマルでBTDC14°というのを基準として お話を進めているので、それとは誤差があって当然です。
もちろんJOG系でも、確かアプリオタイプ2とかだとBTDC17°とかあったりしますし、 この辺は車種によっても異なるので一律ではなく、サービスマニュアルの回転数指定の 点火時期を把握した上で、ノーマルを実計測し本当にそうなっているのか、そして 点火時期の進角、遅角は無いのか、あるならば何回転時には何度なのか、を 把握しないと基準も作れないんですよ。
なので、ヤンマさんの計算自体が間違っている訳ではありませんよ。 ただ、元々BTDC17°を2°進角させて19°になるのはAF18系の縦型エンジンです、 と言う事ですね(笑
>またよく解らなくなってきました。それとコンテンツではライブのCDIのデータですが、そもそもジョグや他種のCDIはカプラーが違うだけで中身は同じ数値になっているのでしょうか?メーカーに訊いてもちゃんと答えてくれませんでした。
えっと、これも私何度か言ってきたんですが改めて。 これ、基本的にはアナログと呼ばれる普通の社外CDIだと、ノーマル点火時期に比べ そこまで進角しているものは皆無です。 よくいっても1°や2°で、クレームが出ないLVの味付けにしかなっていません。 少なくとも、私が測ってきたアナログCDIだと、2°以上変化している物は無かったです。
もちろん、これはノーマルに準じていてもそれをバカ正直に参考にしてこしらえてるか、と いえばそうでもなく、さっきのアプリオではありませんがあるCDIはBTDC17°程度に 設定してるのに、あるCDIは同形式のJOG等と同じでBTDC14°にしてる、ってのも あったりしますね。 …「うちのプーリーはDio-SRとDio-ZXの両方に使えます」って売ってるところと同じです(笑
当然、こういうのは企業秘密のはずなのでパーツメーカーさんに聞いても教えてくれる 訳はありませんし、開発部署の方でもないとそこまで把握してる方はいないでしょう、と いうのが現実ですね。
フライホイールの外周にピックアップマグネットがあるタイプの車種だと、その マグネットがピックアップコイルを通り過ぎた時点でCDIに信号が送られる、と いうのが定番ですが、それもフライホイール径が異なると角度自体が同等でも 「点火させるまでの時間」としては同じとは行きませんし、市販車であればそうそう インナーローターみたいに極端な差がある訳では無いので…
私ならいけそうならば車種違っても中身おんなじ構成でCDI作ります、と思う位なので、 実際にはDioとJOGっても配線が異なるだけで中身は結構同じでは?と思ってたり(爆
で、余談ですがデジタルプログラムのCDIだと点火時期が激変させられているのは コンテンツにもグラフで記していますが、これもメーカーさん側が打ち出している 「パッケージの謳い文句」と全然違うじゃねえか、というのも世の中にはありますんで。
はっきり言いますとそのPOSHのデジタルって9000〜10000rpm以上は全ての設定で ノーマル点火時期にがくっと戻ってますからね。 謳い文句と比較するとかなりおかしいですよ。 CDIを売りにしてるメーカーさんでもこういう事するんです、と(以下略
なので、結局は自分で測って納得するしか解決策はありません、と断言しても良いです。 デイトナの赤いデジタルなんてどの車種でも進角させすぎじゃないか、なんてのは 発売当初から言われてますが、これも自分で確認してみないと分からないですよ。 中には死ぬほどやばいのもありますしね(汗
…点火力の差とかもありますが、この辺のCDIってのもボアアップキット並みに子供騙しが 酷い商品群だな、と私は認識しています。
> 私の日本語理解力不足なのかもですが、10000rpmがピークなら充填効率が良いから火炎伝播速度が速いから20〜21°に進角で、7000rpmがピークの「ピークを過ぎた」10000rpmなら「充填効率の悪い高回転域」だから遅角しないといけないということですか?
これはまず、10000rpmにピークを設定しているエンジンなら、実際はそれなりの 高回転ですからある程度は点火時期は速めないといけないのがセオリーです。
が、「火炎伝播速度は10000rpmで最速になる」ので、それをふまえた遅角分を 加味してBTDC20°位、という結論になりますね。 仮に、これが4stエンジンだとすれば10000rpm/BTDC30°とかでもOKのはずです。
次に、
>7000rpmがピークの「ピークを過ぎた」10000rpmなら「充填効率の悪い高回転域」だから遅角しないといけないということですか?
こちらですが、これはそんな必要はありませんよ。 7000rpmがピークなのであればそこの点火時期を決めてしまえば、ピークを過ぎれば 2stエンジンってがくっとパワーが落ち込むので、その後は別に遅角しなくとも良い位です。
そして事実上、「ピークが7000rpmでその後10000rpmまで実走行で使える」エンジンなんて まずありえないですからね。
オーバーレブ域の点火時期は考えてもあまりメリットはなく、元々力が全然無い所の 点火時期を考慮しても、的外れでなければ良い、というだけで、ピーク時と同じか 少し遅角気味であればそれで良いと私は考えています。
一般的に、「オーバーレブ域を遅角したら伸びやすい」という事がありますが、これは 「元々がピークパワー辺りできちんとした点火時期設定がなされている事」が 大前提でして、仮にノーマルエンジンノーマル点火時期の車両のオーバーレブ域を 遅角させても実走行で回転や速度が伸びるなんてまず無いですし、ね。
これも、「現状がどうなっているのか」により言葉の解釈がかなり異なってくると いうのは前回ご説明した通りですが、「遅角すれば伸びる」ってのもあくまで傾向で あり、それが絶対前提では無い、と言う事もお忘れなき様にお願いしますね。
> 私のエンジンは最高8500rpmしか回らないので関係ないかもしれませんが一応知りたく…
最高で8500rpmという事は、実走行時に全開加速での変速回転数は8000rpm 前後かと推測しますが、それであればおまけの500rpmってほっぽっても別に 良いと思いますよ。
スクーターの場合、オーバーレブ域は「最大変速固定」の状態でどこまで速度に変換 出来るかなので、MT車の様に最初から最後まで「回転上昇=速度上昇」ではない スクーターだと、最大変速固定時の減速比(変速比)とパワーのバランスによっても オーバーレブ域が使えるかどうかはかなり異なってきますから。
無茶苦茶なハイスピードプーリー仕様とかだと、自然とオーバーレブ域なんて無いのと 同じになる、というのはお分かりかと思います。
> それとボアアップしたんだから容積が広がった分、火炎伝播距離も長くなるから、50ccよりも更に進角にしないと矛盾している気もします。
これは確かにありますね。 全てではありませんが、ピストン径の大きいニ種とかだとちょろっと点火時期が 一種に比べて速い物もあったりしますが、だからといって理想点かといえばそうでは ありません。
で、これも私色々試したり考えたりしたのですが、一番最初に書いた様に、国産の 2st単気筒であればボア径はあっても40〜60φ弱程度なので、この位の範囲内で あれば、ピストンスピード等もそこまで極度の差がある訳では無く、点火時期の設定に 関しては、そこまで一種とニ種で差異を付ける事は無いです。
仮にJOGの70ccだと47φだと思いますが、40から47φだと仮にBTDC20°のままで 7000rpmピークだったとしても、47φだと点火時期遅くてダメって事は無かったです。 むしろ、47φあるからといってBTDC25°とかに進角させた方がやばそうでしたしね。
>なんだかまともな日本語になってませんね(汗)質問の仕方が本当に難しいです…
いえいえ、それでも遠慮無く疑問をぶつけて頂けると嬉しいですよ。 長くなってしまうのはいくらなっても構いませんし、まとめようとして説明不足になる方が こういった質疑応答形式だとデメリットが大きいですしね。
> >それならば、進角も遅角もしないCDIを全域で何°、という風に点火時期を固定させ、ピークパワー発生回転数ではBTDC何°で理想的、といった手法を取ったほうが無難ではあるんですね。 > > そのようですね、そうします。
これはあくまで、点火時期をいじくるという事を始めるならばここから始めた方が 無難、というだけで、やはり理想はもっと異なりますね。
社外のインナーローターとかだと、まさに激変しているのでそれを自身のエンジンに あてがおうとしても1から10まで全て合致する事は無く、妥協しなければならない部分も ありますが、それでも基準が無いと合わせようがないので固定点火時期の全域の 進角遅角から学んでいくのは一番分かりやすいです。
後、これはあったほうが良い、と思いますが、タイミングライトです。 近年はストレートやアストロとかの激安工具屋でも売っているみたいですし、それなりには 使えるみたいなのでひとつあっても良いでしょうね。
私はパナソニックの定番の物を使っていますが、これも最初の頃は借り物で済ませて いたのですが、その内買わないとダメだ、となってしまったので結局は必要になって しまいましたね(笑
あ、点火時期の測り方に関してはまた疑問等あればご一報下さいな。
> ボケなんて思う訳ないですよ!尊敬してるんですからね。
これはどうもありがとうございます〜 …文章から全てを判断するのは難しいのでたまにおかしな言葉も飛び出しますが そこはご容赦下さいませ。
こういった事って本当に難しく、自分の聞いた事、質問した事があまりに長ったらしい 文章や説明で帰ってきた時には不快だと感じる方も世の中にはおられたりしますし、 私が語彙を知っていても質問者の方は知らない、というのも多々ありえますので…
> 一応解らない語句などについては、ウィキペディア等で調べている > つもりでしたが、失礼な事言っていたなら申し訳ありませんでした。BTDCはコンテンツ内で詳しく説明が有ったのでわかっていました。
いえいえ、こちらこそおかしな言い方で申し訳無いです。 もちろん色々調べられているのは文面から分かりますし、最終的に意思疎通が 出来ればそれに越した事は無いので、調べても不明瞭や曖昧である、という 事であればツッコミ頂けると嬉しいですよ。
それこそ、今回の進角遅角ではありませんがWEBで調べても曖昧である、なんて ザラにあるので(汗
> そうですか!少しは役に立つ質問だったみたいで、光栄です(笑) > お忙しいでしょうし、お時間のある時でよろしいので、また教えて下さい。
ええ、人様が何を疑問に考えているのか、という事はリサーチではありませんが そういった事を質問して頂いて初めて分かる、と言う事もありますので。
ココを見て頂いている皆さんや質問を頂ける方々、全ての方の意見やご質問が 無ければ、私もコンテンツを書いたり情報を発信したりする事はやりづらいんですね。 なのでどんどこご質問下さいな。
ではでは。 相変わらず長くなりましたが今回はこれにて失礼しますね。 管理人でした〜
P・S 私たまにレス間隔が一週間とか開く事もあるのでその時にはご容赦をば(汗
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