※続きになります
> 当時はオクムラ自体が専用を作っていたんですか〜 > 一体どんなものなのか拝借してみたいですが > おそらくこの時代に市場に出回ることはG'のオプションスポイラー並みに低そうですね(笑 > しかも純正プーリーの加工品というのが最高に素敵ですね〜
…えーと、私も現物はさすがに手元にありませんが、これは単なるノーマル加工の プーリーなんですけれどね(笑 が、ちょっと無茶をしているきらいもあったりするので、全てが最高だとは私は 分析していませんし、そもそもオクムラ製品は駆動系パーツに関してはそこまで 素晴らしい物では無いです、と今の時代なら言えますね。
スポーツマフラーやリヤサスの出来が良いから他も全て良い、という事は なかなか無いのが世の中なので。
> そうなるとあのBURIALの駆動系KITも一度使ってみたくなります
…もうついでにこっちについても言及しておきますが、ベリアルの駆動系の キットは私ははっきり言って好きではありません。
過去、スーパーDio-ZX用とライブDio-ZXの両用をどちらも新品で購入した 私から言わせて貰えば、ちょっと納得出来かねる点がありますんで。
・プーリー
GR1-88の頂点部を「過度に」落としており、WRガイド外側もそれなりの加工のみ。 あの程度のWRガイドの加工なら頂点部の落としは必要ないどころかデメリット。 なので単なるハイスピードプーリーの上にプーリー単価は10000円したりします。
・ベルト
これは品番失念しましたが、ノーマルと変わらない寸法の物がセットされています。 別に純正で良いのでは?と思ったり。
・WR
チャンバーもしくはスポーツマフラー用途には10.5gが3個付いてきますが、これは 何故6個じゃないのよ、と思う上に現物はどう見ても純正流用品です。
・センタースプリング
純正新品が付いてきます。
・クラッチシュー&スプリング
スーパー用もライブ用も例のキチガイのごとく硬いスプリングが付いており、 スーパーDio-ZXのGAH-306シューにスプリングのみ付けても明らかに クラッチインがオーバー過ぎ、いくら馴染ませても真っ当に走れるものでは ありませんでした。
クラッチシューごとセットになっているモノはこれもシューはGAH-307の 純正品で、それにハナから硬いスプリングがセットされているだけです。 もちろんストリート用チャンバーとの相性は最悪、クラッチイン高すぎです。 そして放置してるとシューの支柱がひん曲がって駄目になるというオマケ付き。
とまあ、こんな感じですよ。 純正新品パーツをベースに使っているので、当時の純正品の値段に照らし合わせても そこまで商品価格的に高いとは言えませんが、「専用」と銘打つにはかなりお粗末で ある物だと私は実感しました。
もちろん、その流用や加工のノウハウを「価格」にしているのは分かりますが、 それでも専用を謳っているのならもうちょっとマッチしていないとおかしいので。 あ、今では違う構成になっているかも、という事は付け加えさせて頂きますね。
…こういうのもあり、きちんと自分で考えて分析しないといつまで経ってもスキルは 上がらないと思ったのが若かりし日の私ですね(笑
上記の台湾系パーツについても同じですが、私は別に社外品全てを毛嫌いして いる訳ではありませんし、日本製で無いと駄目、という訳でもありません。
大切なのは、それを見極める目を持ち、その上でパーツをセレクト&チョイスしていく 能力なんですね。 だからこそ私は、良いものは良いと言いますし悪いものは悪いとはっきり言います。 ただ、そこまで行きつく前に、大抵の方は失敗や挫折でもうスクーターいじりを やらなくなってしまうという事はとっても多いんですが(泣
いくら大手メーカーだろうがSHOPだろうが、名前やイメージだけでモノを判断して いるのでは肝心のユーザー側が楽しめない場合も多々あるので、この辺こそが 理論と経験が必要になる所です。
> なるほどこういう場面でも非ZX系は不利なんですね。。(泣 > 現在キタコプーリー、0.5mmワッシャーでローギアード化にはなっていると思われますが、あの難関である変速比の計算コンテンツを理解しないとちゃんとした駆動系構成は完成しなさそうですね(汗
でもって、さらっと気持ちを切り替えて駆動系ですが。 ボスワッシャーに0.5o追加だと、ドリブン側だと閉じ方向の余裕はあと1oあるか ないか位になっている気もしますし、上の写真を見る感じではベルト幅も細く なってきていて、ドリブンの閉じ具合が限界に近いと見えてしまいますね。
プーリーが純正では無いので一概には言えませんが、ノーマルプーリーを 入れているのであればほぼ限界近いかなという事で、これがキタコの プーリーであればドライブ側ドリブン側共に純正でワッシャーを0.5o追加した 場合とは訳が違いますし。
2.66というのはあくまで純正状態からの変化数値ですし、社外プーリーならば くっつけただけで最大減速比が上がっているなんてよくありますから。
と、この辺を出来る限り数値化してモノを考える事こそが、おかしな不具合を無くす 第一歩だと言っても良いので。
「元々目に見えないモノ」を数値化出来るというのはかなり有効な手段なので 私もあれだけややこしい事を書いている訳です(笑
> 実は最近何度も読み返して過去のスレも参考にし、要するに静的、動的減速比には誤差がありその原因としてはエンジン稼働時にはベルト幅はある程度潰れている事を考えて補正して初めてサービスマニュアルの値に到達する。というのがなんとなく理解できたところであります(汗
えっとこれに関しては多少ツッコミをば。
まず、静的な状態と動的な状態では、確かに最少変速状態の最大減速比には 差が出てきて当然ですね。ドライブ&ドリブンのベルトかかり径は、エンジンパワーが 掛かりベルトが引かれてトルクカムが効くとベルトが潰れ、わずかに変化して しまうのですから。
が、「サービスマニュアル値とマジックでの実測値が異なる」という点に関しては、 これはあくまで静的な状態でも異なっている、という事を言いたい訳でして、 ちょっと捉え方が違っていますね。
ホンダDio径の小径駆動系であれば最大減速比は「2.450」位ですが、実際に マジックでドライブ&ドリブンへのベルトかかり径を測って割ってやっても、 この数値の近似値にもなりません。
これはあくまで、「ベルトの最外周(マジック線の所)がお皿部分に対して グリップしている」と考えた場合の計算であり、実際にはそうではないという 点がミソです。
コンテンツ内にも書いていますが、物事の「減速比」ってのは分解もせず マジックも使わずに判断する方法があるんです。
それをやるとおおむね9割方は把握出来ますし、ドライブ&ドリブンでそれを やってみた上で、「ベルトって本当はどこの部分がグリップしてプーリーとかを 回しているのか」を合わせて考えていけば、おのずと答えが出てきますよ。
…と、ここまで書くともはや答えを書いているのと同義ですが、Vベルトってのは 最外周のはじっこがお皿に対してグリップしているのではありません、という事で。
静的な状態と動的な状態の差を考えるのは、その静的な基準というものを きちんと把握出来るようになってからの次のステップになりますのでまずは こちらを理解する事が大切ですね。
> 一度駆動系を消耗していないノーマル品をそろえて測定してみようと思っています
そうですね。何かがわずかでも減っていても駄目ですし、全てが純正新品だとしても 製造誤差等で数値の把握にはある程度ブレがありますから、まずはこれを やってみて「求め方」を自分のモノにする事が先決ですね。
いつものクチですが、純正品でなおかつサービスマニュアルにまで数値が明記されて いるモノも分析出来ないのでは、改造品やら社外品の正確な分析なんてまず出来る訳が ありませんから。
> しかし変速比のコンテンツしかり改めて感激ですよリーダーさんのスクーターに対する情熱が伝わってきます!
こういって頂けると本当に書いた甲斐があるってモノですよ。 どうもありがとうございます〜
…まだまだ書き記したい事は沢山あるのですが、こんな小難しくてややこしい 事を極力分かりやすく書く、という事自体が一番の難問なので(泣 また気長に更新をお待ち頂けると幸いですよ。
もしくは、質問板で内容についてツッコミ等を入れて頂ければその方が 早いかもしれません(笑
> ネット上探したって駆動系構成を理論的に解説してるサイトなんて絶対ないですからね〜 > これ理解したら更にスクーター改造が楽しくなるのは間違いないですね!
ええ、ネット上にこういうのが無いからこそコンテンツを作製しているのですよ。 一般的におかしな風聞を正したいという事もさることながら、そういうのは発言して いかないとずーっとちょっとおかしいと思ったままでコトが進んでしまいますからね。
世の中、考え方というものは色々ありますが、私はこういう事に関しては特に スクーターだから、とかちっちゃいバイクだから、とかいってナメてかかって 分かった気になっている人間というのが大嫌いなんですよ。
知らないものに対して真摯に取り組む、といった事は当たり前だと思いますが そういった姿勢だと私は自然とこうなっているだけ、とも言えますね。
…元々、スクーター、特に駆動系ってのはややこしいものではありますが、 それを理解しようとする事から逃げずに、なおかつ常に自問自答してさえ いればいつかは理解も進みますので、そういった意味でも多数の方々の お手伝いになれば幸いである、と私は考えています。
一見シンプルな構成に見えても、その動作はとんでもなく考えられている、と いった点を気付く事がまず最初の難関だったりしますしね。
> ワッシャー一枚で2.450→2.66の変化ですか! > ワッシャー追加に関しても一度ボスとベルトのクリアランスを求める例の公式に当てはめてどのぐらいあるか調べてみようと思います。
こういうのは、サービスマニュアルに書かれている「解」を元に、自分で整合性の取れる 分析と把握の方法を見い出さないといけない、というのが駆動系って物なんですよ。
これ、私が全てをお教えするのは簡単ですが、私が計算して何故に2.66になったのかを 逆算していく方向でモノを考えれば見えてくる事もありますね。
なお、ボスとのクリアランスも大切ですが、前述の様にベルトセット時にドリブンユニットが どれだけ「閉じる方向」へ余裕があるのかを確認するのも同様に大切です。 どっちかだけしか見ていないのでは方手落ちなんですよ。
> 肝心のウェイトローラーですが、実は元々オクムラマフラーが装着されてた車両の物を再利用してまして実際は何gの物がが入っていたがわからなかったのです(汗 > ローラー自体も消耗していたのでとりあえずG'レストアコンテンツを参考にオクムラ推奨よりちょっと軽めの5.0gx3と4.5gx3の組み合わせにしたら、変速回転数でもパワーバンドに入った感じでもの凄い加速をしていく様になりましたよ(笑
次にコチラですが、これも前述のクラッチイン回転数と全く同義で、一度は 限界突破しているかも、といった極端な高回転での変速回転数をセットして みないと絶対に上限って分からないんですよ。
よっぽどエンジンがやばくない限り、ちょっとくらいオーバーレブ状態で 変速して加速した所でいきなり壊れたりはしませんからね(笑
WR重量なんてのは基準も決まりごとも無く、人に聞いてどうこうというのは 新車状態で誤差も個体差も少なく、体重も同じくらいといった超限定的な 状況でも無いと比較とかが出来る物ではありませんから、だからこそ タコメーターも早めに買った方が良い、と私は言っている訳です。
…ちょっとした例えになりますが、仮に最高速度を上げたくてハイスピードな プーリーを入れたとして、体感は当然としてもそれって何を基準にして 判断しますかね? 普通はスピードメーターの針の位置を見るでしょう。
で、これをスピードメーターを取っ払ってハイスピードプーリーをくっつけたら 体感のみで「ノーマルとの差」って100%把握出来ますか?私は無理だと思いますよ。 そもそもその「目視での確認」が無いと元々のスピードすら分かりませんし。
タコメーターというのはそれとほぼ同じで、計測機器が無く自分に入ってくる 情報も無いのにまともにセットしろ、なんて出来ると思われますかね? そんな事は神様で無い限り不可能なんですよ。
体感で何でも分かればすげえ、みたいな事も確かにありますが、私は それも必要ですが自分に入ってくる情報を遮断しているのではまずまともに 物事を進める事は無理だ、と断言したいですね。
これまたいつものクチですが、「まぐれ当たり」を探すのはセッティングでは ありませんから。
で、余談ですが私はサーキット専用のレーサー車でもスピードメーターは 除去したりしません。 わざわざ自分に入ってくる情報をあえてカットするなんて無駄すぎる、と考えて いますんで…
> これがリーダーさんが日頃仰ってるおられるクラッチミート、変速域をパワーバンドに入れて走る事なのかと体感した瞬間でした!
そうですね、そういう状態も一回は経験しておけば、車種や仕様が変わっても 応用が効くものですし。 スクーターの無段変速のメリットは「エンジンのピークパワーを常に使って 走っていける」という事に他ならないので、これをやらないとスクーターに 乗っている意味すらない、と私は考えたりしますよ。
> ただ最初の一発目の出だしに関してはフル純正仕様のには勝てないですが(泣
それは無理ですね(笑 純正フルノーマルというのは発進時のスムーズさ、扱いやすさを極限まで 特化させた仕様ですから、それに勝とうとすればエンジンパワーをもっと 上げるしかありませんし、そもそもそれはホンダ技研に勝とうとしているのと 同義なんですから。
何も犠牲にせず、同一エンジン構成のままでメーカー純正構成に勝つなんて 事が出来たら、間違い無くホンダやヤマハからひっぱりだこです(笑
とまあ、無茶苦茶長くなりましたが。 こういった形だとコンテンツは違い文章も書きやすいのですけれどね(泣
ではでは。不明瞭な点があればまたツッコミ下さいませ。 管理人でした〜
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