さてさて、続きで次は駆動系の件になりますが、もうちょっとお付き合い下さいな。
> そうですねペンで書いた部分の径を測る=ベルトの最外周がグリップしているという事になってしまう > なのでベルト側面のどの部分がグリップしているかというのは、駆動系を組んだ状態でドライブ側が何回転でドリブン側が一回転するかというこですよね
まずはコチラですが、大正解ですよ。 これ、「減速比をばらさずに計測する」とは正にそのまんまでして、回せば良いんですよ(爆
それだと「実際」に、最少変速状態ではドライブ側が何回転でドリブンが一回転するか、と いった事が視覚的にも判断出来たりしますね。
> 例えばドライブ2回転半でドリブン1回転だと減速比は2.5。こういった結果とマジックで引いたかかり径のから計算した減速比の差から > ベルト最外周からドライブ、ドリブンどのぐらい内側にいったところがのグリッピングポイントが割り出せるということでよね
そして、実際の回転数とマジックでの最外周計測とでは数値にズレが出ますから、 「本当はどこがグリップしているのか」を見極めるには、ベルトの上面から何oの点が 「フェイス面にグリップして回転させているのか」を逆算する事が可能です。
おっしゃる通り、そこの点こそが「グリッピングポイント」なんですね。 …この言葉気に入ったので今後使わせて頂きたく思いますです(笑
> そしてそのグリッピングポイントは以後、減速比を計算する際の定数になるのでしょうか?←実はこれが一番気になるところです
ええ、それは定数と言いますか、その数値こそが「新車状態にてメーカーの 発表している最大減速比」とほぼ合致していなければおかしいんですね。
もちろん、メーカー側はどんな状態での減速比設定を記しているのかは絶対に 知る事は出来ませんが、こういった手法だとホンダ、ヤマハ、スズキのスクーターで サービスマニュアル表記の最大減速比を元に上記の手法の実測値と比べると、 思いっきり異なっている車両というのはまず無いんですよ。
私の経験上、パーツ誤差等はあるとはいえ、減速比的には0.1以上も狂う車両は ほとんど無かったです。 そういった経験上からも、私はこの手法でほぼ間違いないであろう、といった 裏付けの一環としていますね。
なおここからの計算で導き出す「最少減速比(ホントは増速比)」も、Dioであれば 0.860とかですがそちらも近似値が出る、という事はだいぶ昔に確認済みですし。
…最大減速比がサービスマニュアル値と明らかに合致しないのはAF28Dio-ZXと Gダッシュのみなんですが(笑
後、もう一つの裏付けとして、ベルトの「芯線」ってありますよね? あれって…「どこ」に入っているでしょうか? それも鑑みれば、「ベルトの最外周」が最大グリップしていてそこが減速比計算の 基準となる、というのはおかしい、というさらなる立証にもなります。
こういうのは、一方向からではなく多面的にツッコミを入れてみて全て矛盾が無いと いった所まで詰めないと、推論としては確証が持てないので自分の理論や仮説の 挙げ足をいちいちとっていくのがミソでもあります(笑
と、これもコンテンツ内ではぼかしている点ではありますが、ご自身の脳味噌にて 考えた上で解に至って欲しい、といった狙いなので、なぞなぞみたいになってるのは ご容赦下さいな。
が、正解としている答えに辿り着かれた方にはきちんとそれが正解です、と お伝えするのが私のスタンスなので、ずばずばと答えを言って頂いても 全く問題はありませんよ〜
> ネット上には様々な情報がありましからね > それが本当に正しいとは限りませんし、最終的に判断の下すのは自分自身ですからね・・・ > 以前はそういったとで失敗とかもしたので > 現在は素直にリーダーさんが長年積み上げてきたスクーターノウハウの参考にしてますよ(笑) > そのお陰でスクーター関するは知識はもの凄く身に着いたと思いますし大変役立っております
重ねてどうもありがとうございます〜 …あんまり言われると私調子に乗りますんでその位でご容赦をば(笑
> まぁ何れは自らの挑戦と失敗してを経験しないといけない部分もあると思いますが(汗) > 一訪問者としてスクーターに関しては最高のHPだと断言できます
経験はもちろん大切なのですが、経験だけでも身に付くものは少ないですし、 理論の伴わない経験というのは誤解をするだけの事も多いので、前述の 最少減速比ではありませんが、何かを考える場合、全然違った方向からも ツッコミを入れてみる、というのが頭が固くなるのを防ぐコツですね。
…もはや今更ですが、センタースプリングが熱でタレる、というわけわかめ理論と同じで、 高熱が加われば確かにスプリングの熱の変化も微細にはありますが、じゃあ センタースプリングよりはるかに熱に弱いベルトはおかしくならないのか?と いう事と同じです(笑
「センタースプリングが熱で変化する」といった一点のみにしか目が行っていないからこそ 同じ場所にあるゴムベルトへの熱の影響、という視点がすっぽり抜け落ちているんですね。
> なるほど > ではそのリーダーさんが出した2.66という数値を今度は自分で計算できるようになった時に同じ結果様なになれば完璧ですね
えっとこれはノーマルの2.450に対し、ボスワッシャーを追加すればそうなる、と いった計算を行っただけなので、近似値を出すのは難しくないと思いますよ。
ヒントとして…1.0oのシムワッシャーのみをボスに追加すれば、ベルトのかかり径は 「3.73φ」小さくなります。 ホンダ車はプーリーとフェイスの「面」の角度が15°なので、単純にそうなると考えて 頂ければOKですね。 0.5oのワッシャー追加であればその半分です。
> 「この閉じる方向」へ余裕というのはベルトセット時にはある程度ドリブンに食い込む=トルクカムが少し効いてる状態の事を指すのでしょうか?
えっと、「ベルトセット時」にはトルクカムは「効いて」はいませんよ。 ベルトが「引かれないと」トルクカムは作用力を発揮しないので。
これは、単純にベルトセット時にいくらかは中央側に向かってめりこんでる、と いった状態を指していまして、そのセット状態からパワーがかかり、ベルトを 引いてやるとトルクカムが作用して、ドリブン皿へ向かって閉じる方向へ 動いていきます。
この時に、閉じ側へのストロークの余裕が無い場合、ベルト自体が全くお皿に 挟まれなくなり、だだ滑りになってしまうんですよ。
その為にいくらかの「閉じる方向」への「ストロークの余裕」が必要という意味であり、 散見される「ドリブンユニットからベルトがはみ出ていて、お皿が閉じるストロークの 余裕も全くない」構成だともはやスクーターとは呼べないLVですね。
…最大変速時のドリブンの開き具合とかを気にされる方は多いですが、こっちも かなりのLVで大切なんですけれどねえ(泣
> そうですね改めて計器の重要性を再確認しました > だからこそスピードメーターもより正確なタイヤ径でセットできるサイクルメーターの導入とかも考えてたりします!
数値入力式ならば、近年流行のACEWELLとかはいかがでしょうか? あれならタコメーターも一緒になってますし、多機能なので面白いと思いますよ。
サイクルメーターはあくまで簡易的な物なので、マグネットの磁力を拾う性能や 精度によっては、高速回転する10インチタイヤに対してはあまり正確ではない 場合もありますんで。 (私は自転車には詳しくないので、近年なら精度良いのとかあるのかもしれませんが)
正確、とするならば最低限度、タイヤつぶれを加味した数値をきっちり入力出来る LVのコンピューターは必要かと思いますよ。 これまたついでに言っておきますが、モトチャンプで紹介されているような 単体でタイヤを転がした数値なんてのは実走行状態とは大きく異なりますんで(笑
> 駆動系に関してなるべくコンディションが良い部品を揃えて測定してみますね
最後にくだらない補足になりますが、純正状態の正確な数値を求めようと するのであれば、駆動系パーツは基本的に新品状態で無いと駄目ですね。 ベルト幅はもちろんの事、色々な部分が多少でも変わると誤差ではすまなくなって 来る事も多いので。
とはいえ、よっぽど減っているとかで無ければOKですが、基準としたいのなら 新品に越した事は無く、中古が基準になるよりは良いので…
ではでは。 また死ぬほど長くなりましたが、ツッコミがあれば遠慮なくどーぞ。 管理人でした〜
P・S 1回の投稿容量を今までの倍にしたのでさらなる長文もOKになりました(笑
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