Su−27さん初めまして。 管理人ねぎのリーダーでございます〜
さてさて、古いツリーですがこういった所までお読み頂いた上にさらに お話を追加して頂けるとは恐悦至極でございますです。 …もちろん、私はどんなジャンルでもスクーター話は大好きですので どんどんご活用下さいませ。
> 今回ひょんなことからエンジン不動のAF−30タクトを入手、替えのエンジンを探していたところ転がり込んできたのがAF−51のエンジンでした。
ふむふむ、AF30タクトにAF51タクトのエンジンですか〜 同系で縦型ベースとはいえ、おっしゃる通り根本的に点火システムが 異なるのでなかなか組み合わせとしては面白いなあと思いますよ。
> DC点火化はCDIの仕様が違うため却下 > (AC点火式はジェネレータからの147VACをON、OFFするもの、DC点火式は12VDCからイグニッション電圧を発生させるもの、と解釈)
そうですね、AF51だとセミDC点火形式になり、ライブDio系統とかと 同様のシステムになっていますが、AF18型から継承されている伝統の AC発電AC点火はおっしゃる通り、発電コイルの1個、黒い布が巻かれて いる部分のみが独立回路になっており、直接CDI駆動AC電流のみを 発電させている仕組みになってます。 (なのでそこだけ残して他を全部カットしてもエンジンは始動出来ます)
一応、基準としては単体での発生電圧がAC110 〜120V程度になるはずで、 CDI側からIGコイルへの出力もAC70Vとかが正常のはずですね。
DC…私はセミDC点火と読んでいますがそっちの方は12Vではなくて 14.4Vが基準電圧になっていますよ。 CDIへはDC14.4Vの電圧が基本でして、バッテリーの補助を介していても 完全なるDC点火の様には電圧が上がらない、というのもなかなか 難しい物です_| ̄|○
> 結果こうなりました。 > ・30のACジェネレータ、パルスジェネレータ一式を移植 > ・フライホイールは51のものを使用 > これでエンジン始動には成功しました。が、まだ問題が山積しています。
ふむふむ…ちょっと変わった組み合わせだと思いますがこれで動作して いるのも素敵だと思いますよ(汗
まず、AF30のコイルとパルスジェネレータだと、AF51のフライホイールに 対しては、磁力がほぼ届かない位置になりませんか? 私は現物を持っているワケではないので憶測ですが、AF51のフライホイールは GCW品番で相違はありますが、GBLライブDio系のものと同等な気がします。
その場合、インナー側コイルがAF18系統の5+1極だと、鉄芯の長さが 短いのでAF51系フライホイールの内側磁石まで磁力が到達していない 可能性が大きいですね。
個人的な経験だと、その組み合わせでは全く電磁石効果が発生せず、 発電も充電も出来ない気がするのですが…(汗
なお、パルスジェネレーターの方はAC車とDC車で共用ではありませんが、 取り換えてもフライホイール外側ピックアップ部のパルスを読む事は 可能です。
しかし、これも抵抗値とか異なるのであまりにおかしな組み合わせだと、 他が正常でも「CDIへの信号が安定しなくなる」といった点にはご留意 下さいな。
> ・ジェネレータの電力が弱い?(ライトが暗い、プラグのスパークも弱い)
うーん…AF30コイルとAF51フライホイールでは全く発電していない気も するのですが、試しにバッテリーを取り外したらライト等は点くかどうか 実験されると宜しいかとも。
なお、AF51タクトのコイルだと8極のはずですが、これはフライホイール側の 磁石が4個で対応している為にしっかりとS→N→Sの切り替わりが起こって くれるのであり、真っ当に磁力が届いていると仮定しても、AF30タクトの 6個の磁石ではちとおかしくなる気もしますよ。
元々は5+1極の6極に対しての6個の磁石なので、このあたりも全然異なる 仕組みなので注意が必要かなとも。
> 30のフライホイールでは始動できず、と言う事はのウッドラフトキーのミゾを掘りなおして点火位置を合わせないととダメなのか…シビアな加工になりそう。
これはですね、AF30フライホイールだと確かピックアップの位置がエンジンの 右側から見て上死点に対し「右下」にあると思いますが、その上でウッドラフ キーの溝は完全に上死点に合わせると、フライホイール外側ピックアップ マグネット位置は「BTDC17°あたりを通り過ぎた時点」になるかと思います。
実際にはACでもDCでも、ホンダ2st系50ccスクーターはおおむねピックアップの 点火信号を拾う位置というのは実際の点火時期と同じ位の「場所」にて 拾っていまして、多少の進角や遅角のみをCDI側で補正していたりしますね。
なので、AF51フライホイールの場合もウッドラフキー溝は上死点側に 存在しているはずですが、ピックアップ位置は「右上」でしょう。
ここにAF30フライホイールをくっつけて点火信号を取るとすれば、 右下から右上まで回転するくらいの進角をもってやっと点火信号が飛んで いくので、おおよそですが始動時にはBTDC110°くらいになっているのではと 私は思いますよ(笑
なお、ウッドラフキーの位置云々は基本的には「上死点側」と言いますか コンロッド根元側に向いているのが基本でして、そこいらへんを変更して あれこれするのではなく、ピックアップの位置を上死点前いくつにするかと いった変更の方がベターになるかなとも。
ただし、AF51クランクケースのピックアップ位置に上手いこと合うAC点火系の フライホイールってのは存在しないはずなので…おそらく現実的には 実現するのはかなり難しいでしょう。
フライホイールのピックアップ部を全てカットし、新規で鉄板等を貼り付けて 位置を変更しても良いのですが、フライホイール外周部のピックアップ部は 中身は空洞なので意外と難しいです。
こういうのは、ちょっと難しいかもしれませんがまずは上死点でのピックアップ マグネットの位置を基準とし、そこから何度の位置に点火パルス取得ポイントが あるのか、をきちんと調べていくと分かりやすいと思います。
かつ、あくまでCDIという物は、点火信号を拾ってから何秒後にIGコイルへ 点火するか、を時間で見ているものなので、極端な話フライホイールの 外径が同じ位であればそのあたりも把握しやすいんですよね。
で…ピックアップ位置の変更により、CDIへの「点火信号の時間」が同じに 発生させられたとしても、CDIの特性によってはてんで駄目な点火時期に なる事もご留意をば。
仮に、リード100なんかはアイドリングでBTDC21°(だったはず)ですが、 フライホイールそのものが異なるライブDioにCDIのみくっつけた場合、 BTDC12°から始まり6000rpmで7°とかまで遅角するという意味なしさに なったので、このあたりをしっかりと分析するにはタイミングライトも 必須である、という事で。
> ・51のエンジンカバーはでかい > マフラーなど艤装品が干渉して付けられない。30のカバーも点火プラグ、ネジ穴の位置が違う(30は斜め、51は垂直にプラグが付くのでやや前になる)
AF51は基本的にAF18系クランクケースを踏襲してはいますが、腰上に 関してはかなりの新設計で寸法も異なるので、これはAF51の腰上と シュラウド等を用いる方がベターでしょう。
AF30のシュラウドだと右半分が全然合わなくなると思いますし、おっしゃる 通り垂直センタープラグのAF51ではそのあたりも不整合が出る為、 全てを揃えた方が安全ではありますね。
ご存知かとは思いますが、エアシュラウドがしっかり閉まっていないと いう事は冷却エアの漏れがあり、ラジエターに穴が空いているのと 同じですから…
> まだまだすり合わせが必要なようです。「27を修理に出したらDIO−FITのエンジンが付いて帰ってきた」なんて情報もあったので不可能ではないと踏んでいたのですが、正直かかる手間の割には…ですね。
ですね。これは私もそういった中古車を見た事がありますが、AF18系の エンジン構成とマウント位置は変わらないのでそれもあり、という事で。
と、それを見て思い出しましたが、DioFitって確かピックアップ位置は AF51タイプで、かつコイル等は以前のAC点火のままの仕様のはずですよ。 これらを用意すればAC点火ではありますが、そのままAF51ケースを用いた ボルトオン仕様になるのでは、と今更ながらひらめきました(汗
後、これも今更なのですが。 前述された様な、AF51エンジンそのものに合わせたセミDC点火化ってのも 実際にはそんなに難易度は高くないんですよ。
AF51の発電系統をそのまま用いるとしても、CDIをAF51とかDC系の物を 選び、コイル側から来るメインハーネス赤黒線のAC100Vラインをカットし、 おそらくキー周辺にあるノーマルの白黒線、これをカットしてやり メインハーネスからDC12V出力線を繋いでやります。 白黒線は元々AC-CDIのON/OFFスイッチですが、これを撤廃して変わりに 12V出力かつメインキー連動スイッチ線とする、という方向性です。
そしてその白黒線(DC12Vライン)はすでにノーマルでCDIカプラーまで 来ているはずですから、それをDC-CDIの赤入力、すなわちDC12V駆動の 電源線とすれば、キーのON/OFFでCDIをカットオフ出来、普通に走行が 出来る様になりますね。
なお、他の発電(黄色)、充電系(白)はそのままレクチファイアに入れて 問題はありませんし、そもそもレクチの規格が共通なので、ここは車体が ACでもDCでも問題は出ないです。
かつ、パルス線とIGコイルへの出力、アース等も全て共用でいけるので むしろAF51コイル&フライホイールのまま、車体側をDC化した方が 不具合は少なくなると私は思いますよ。 (もちろんDio-Fitコイル&フライホイール等でAC化もありです)
> 一説には51のエンジンはギア比がZX同等とも言われているようですのでポート加工その他手を入れまくればおもしろいエンジンにはなりそうなんですが。
えと、AF51のファイナルギヤはおっしゃる通りで10.912ですね。 が、肝心の駆動系が「小径駆動系」なので、あまり融通が効かず 遊べない仕様なので…(泣
私は、ですが基本的に小径駆動系構成だと何も出来ないに近いと 考えておりまして、元々がそれなりに完成されている上に純正の 互換パーツも無いに等しい為、あまり手を入れていくのはお奨めは しません、とだけ記しておきますね。
元々小径駆動系車乗りの方にこれを言うのは忍びなくはあるのですが、 ファイナルギヤのギヤ比のみをアテにし、エンジンパワーを向上させて いくのが一番ベターな遊び方かな、と思いますです。
ではでは、面白いネタをどうもありがとうございました。 私も久々にあれこれ記してしまったので何かツッコミ等あれば是非 お願い致しますね。 管理人でした〜
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