ゅぅ@ジョルノさん毎度でございます〜 さて今日も補足のレスをば。
> ノーマルシリンダーも後から測ってみたのですが、シリンダートップとピストントップを合わせて測ってみたら、これも 0.14mm ほどで、シリンダースカートとピストンスカートを合わせて測ってみたら、0.07mm ほどでした。 > 教わったピストンを逆さまに入れて 10mm 下げて計測でも 0.07mm ほどですね。
ふむふむ、ピストントップとシリンダー内径とであれば0.10oを超えていても いたって普通でして、正確に測ればもっと隙間はあってしかるべきなんですね。
メイン、と言いますか本来の意味でのピストンクリアランスはピストンの 逆さま計測で0.07o、という事であれば正常範囲内でしょう。
純正新品できつめの物であれば0.05o以下とかもありますが、普通に走って 磨耗しただけのシリンダーであれば、シリンダー側ではなくピストン側が どんどん磨耗して減っていくので、その分はクリアランスは広がります。
オイルをケチっていたり、パワーバンドを超えたオーバーレブで全開走行 ばかりしている車両だと数千kmの走行でもピストン側は0.05o〜とか平気で 減りますんで…
> この結果を見るに、ボアアップシリンダーと 3VR STD のクリアランスが 0.14mm あるのはとりあえず5000kmくらい走れば良いという、街乗り使用においては、走ることはとりあえず走るという、そこまで悲観しなくて良いものなのでしょうか?一応シクネスゲージはシンワ測定のものなのですが。
こちらはですね、あくまでピストンクリアランスとしては0.14oもあれば 正直、一般的な常用範囲というものは超え切ってはいます。 そこまでガバいとさすがに私でもピストンの首振りによる弊害を考慮して しまうレベルなのですが… あまりにも高回転を常用しなければなんとかいける範囲では、とは思えますが。 が、正直な感想としては新品ピストンを投入する場合であれば推奨は出来ないです。
ただし、排気ポート弦長がそれなりに広い加工での運用や、大き目のボア径では そこまで心配する事はありませんが排気ポートの「面取り」の無さによる リングの折損等の可能性もあるにはありますね。
ピストンクリアランス過大による首振りにおける一番懸念する弊害は このあたりにありまして、こればかりはシクネスゲージではなく 内燃機屋さんのパーツ計測寸法値を正確に把握されてからの方が良いですよ。
シクネスゲージ計測が全くもって不正確、という訳ではありませんが、 ピストンクリアランスの数値を懸念する、といった段階なのであれば 簡易計測ではいけそう、ダメそうといった判断を行う材料としては ちょっと不安が大きい、といった点はご留意下さいな。 それで判断や分析が可能なのであればシリンダゲージなんて要らないです。
ちなみにシンワ製のシクネスゲージは私もひとつ使っていますが、精度は JIS2級であればそんなに悪い物でもありませんし、どちらかと言うと 使う人のウデの問題の方が大きくなるのでそこまで心配する事は 無いでしょう。
> サービスマニュアルでは、0.035-0.05mm で使用限度が 0.10mm と書いてありますが。
これはあくまで、新品状態のピストンクリアランスがそれだけあれば、 0.05o程度「ピストンが減ってクリアランスが広がった」状態だと もう磨耗限界なのでピストンを交換しなさい、という意味合いになります。
シリンダー側は正直、原付一種の純正だとノーマル運用であれば10000km 走って0.01〜0.02o広がるかどうか、といった程度ですし、原付二種系の 純正シリンダーなら場合によってはもっと磨耗度合いは小さいです。
あくまで、致命的な焼き付き等でダメージを負った場合にはシリンダーの 内壁磨耗ではなく歪み等が発生するのがダメなのであり、鋳鉄製の シリンダーの内壁磨耗、というモノは普通に使っていればそこまで大きく 減るものではない、といった点がポイントですね。
純正の限界値の0.10oまでピストンクリアランスが広がった、となれば ピストンが異常に減っている状態である、という事なので。 だからこそ、シリンダー側の寸法が元々広くてピストンクリアランスが 過大な場合、ピストンの経年劣化による磨耗を考慮するとしばらく走った 後にはもっともっとクリアランスは広がってしまう、という事です。
かつ、ピストンリングの磨耗はもっと速く、リングがゆるゆるになって しまっているとそれもピストンクリアランス過大状態の場合には 余計に弊害が起こりやすいといった点も付け加えておきますね。
最後に余談ですが、私の所有マシンのひとつであるアルミフレームの FS-JOGですが、あれってそれなりに使い込んだ現状でのピストン クリアランスで0.12o位なんですよ。 これはピストンがそこまで減っているのではなくシリンダー側が強烈に 磨耗しているといった状態です。 (ピストンは定期交換してます)
シリンダーのみ自然空冷、といった強制空冷に対してはるかに劣る 冷却方式の為、シリンダーを作成する時点でもピストンクリアランスは 0.09oとかに設定していましたが、ここまで広がってくるとさすがに いつかリングが折損するのではないか、といった懸念は出てきている 状態ではある、といった感じでしょうか。 変速回転数12500rpmで44φボア、かつJCC製のリングがイマイチな ピストンといった厳しい条件ではありますが、その位なら運用はまだ 出来るかな、といった感じなので参考までに。
ではでは、いつもながらややこしくて申し訳ありませんが今回は このあたりで失礼をば。 管理人でした〜
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