なべさん毎度でございます〜 さて今日もいつものレスをば。
> 以前フィルターつゆだくの話をしましたが、現在あえてオイルレスで組んであります。
エアクリーナーのフィルターですが、これは純正指定ではオイルを付けての 組み方が推奨ですが、私は完全なドライ運用しか行わないですね。 これはウェット運用の場合だと、埃を呼びやすいのでどうしても汚れやすくなると いったデメリットがありますし、そもそもエンジンチューン等を気にされる方ならば 数千kmもノーメンテ、という事はまずありえないでしょうから、私はドライ運用を お奨めしていますよ。
> そして以前からなかなかセッティングが出ないのですが、現在、ニードルクリップ真ん中より一個上(必然的にパイロット濃いめ)でスムーズに変速するようになりました(ボコつきが少なくなりました)。ノッキングだったんでしょうか?
うーん…3YK系純正のTkキャブの場合だと、正直かなりの「馬鹿キャブ」なので ニードル一段でそこまで変化が大きい、という事であれば他の箇所のジェッティングが 大幅にズレている、という証明になるんですよ。 少なくとも、私は完調なノーマルエンジン前提だとニードルクリップ一段でボコつきが あったり無かったりした事って全く経験が無いので。 ノーマルならばあまりニードルクリップそのものをいじる必要は無い、という感じです。
で、ノッキングというのはですね…これはたまにエンジン自体の回転不良的な物を 指し示してノッキング、といった表現が見られますが、実際にはノッキングなんて 2stノーマルエンジンでは起こりえる物では無いです。
燃焼室内の異常により火炎伝播速度が高まり、スキッシュエリアのはじっこあたりで 異常燃焼してしまった混合気が衝撃波を出し音となって現れる症状なので、通常は 「異常燃焼」としては「デトネーション」になる事が多く、混合気が濃くてカブっている 状態もそうなんですが早期着火による「プレイグニッション」のどちらかでしょう。 「ノッキング」なんてやり方を間違えた無茶苦茶なチューンとかでない限り通常は お目にかかる事は無いですよ。
そもそもこれらの異常燃焼状態だと、走行感覚に現れるまでになっているとエンジンの 内部はとんでもない状態になっているので…ほぼ手遅れ状態に近いですしね(汗
> しかし、やはりパワーが無く加速感に乏しく、本来のポテンシャルとは思えません。下りで7500prmくらいはいきますが、平地に戻ると7000rpm以下、70km/hも出ないです。
平地で7000rpm以下、というのは全開加速時でも変速回転数以下に落ち込んで しまう、という事でしょうか。 これ、なべさんはその状態の時に「変速回転数」はいくつくらいに設定して いるのでしょうかね? 「実走行で到達するエンジン回転数」だけを見ていたのでは物事が進みづらいと いった点はご留意下さいな。
> 現状、思い当たる事は、ダクトが3YKではなく3KJである事と、インマニが3XGである事、フィルターが社外である事、マフラーが3YKではなく3WFである事、
このあたりは各部構成が違えども、ノーマルエンジン相手ならばキャブセットで 辻褄を合わせられるレベルだと思いますが… 致命的なまでのパワーダウンを引き起こしそうな部位は無いかな、と私は 考えますよ。
>ベースガスケットが社外品な事、
0.5o厚なのであればそこまで性能的変化は無いでしょう。 とはいえ、仮に0.5oが1oになったとし、ポートタイミングが早くなって圧縮比が 落ちたとしても、そこまでの性能ダウンにはまずならないです。 がつんとパワーダウン「させようとして」ベースガスケットを変更するのであれば そんな単位では不可能です、とも言えますしね。
>ローターベースが4JPな事、CDIが赤箱な事くらいです。
ローターベースはピックアップ位置の違いは他モデルと相違はありませんから 点火時期の変化はありませんね。
なおCDIの赤箱、というのはデイトナパワーアドバンスCDIという事でしょうか? 私はJOG用のこのCDIの点火時期を正確に計測した事はありませんが、 基本的にこの品は進角具合が回転数により異なるので、使い方が難しい上に 点火時期を測らないのであれば全く旨味は生かせません。
単純に、全域を進角させたいのであればヤマハ系はローターベースの取り付け 穴を長穴加工し、ベース回転で行った方がはるかに分かりやすく正確です。 かつ、CDIそのものはノーマルと点火時期の変わらないものを用いていれば、 BTDC14°基準に対してベースで3°進角、とかがはっきり分かるのでやるならば そういった手法の方が絶対に良いでしょう。
…そもそも、点火時期マップの点火角度すら公開せずに進角してます、とかの 謳い文句の商品ってのは私からすればお笑いですから(笑
> 中古購入した3YK9エンジンは、ホーニングのクロスハッチも残っていましたし、ピストンリングの隙間もまだ広がっていませんでした。
純正パーツに関してはそれなりに正常である、といった判断なのですね。 シリンダー内壁にはクロスハッチが残っていれば0.01oも減っていないでしょうが リング合口隙間は新品で0.2o程度、パワーダウンを明らかに感じるのは0.5o〜 程度なので、これはシクネスゲージで正確に見ないと駄目で、目視の感覚では 判断すべきでは無いです。
> いよいよ全て純正新品に交換ぐらいしか思いつかなくなってきましたが、予算面もありなかなか・・・ > どうも濃いめ濃いめで来ているようなんですが、デフォルトではないインマニ、ダクトを変える意味があるでしょうか?
インマニ等は正常なのであれば交換してもさほど変化は無いでしょうね。 ダクト等は、基本的にMJ80番基準の3YK7型〜構成であれば悪くは無いです。 3KJダクトに関してはそうならないので3YKダクトの方がベターではあるでしょう。
基本、3KJダクトだとMJは小さめでないと走らないのでそのあたりを一考しても 何かあるかもしれませんね。
> ノーマル3YKCDIもありますので交換してみましたが、赤箱の方が調子がいいです。進角してるのがいいのでしょうか?
ノーマルCDIならば点火力はそこそこあるのですが、デイトナCDIだと 進角自体がどれ位行われているか分からないので、進角しているから パワーが出ている、とは言い切れ無いでしょう。
ただ、他のモデル用であればあからさまに進角はしているのですが、点火が 弱いので「エンジン音的には」歯切れが良くなりますがエンジンパワー自体は どっこいどっこいレベルですからねえ…
これは色気を出さずにノーマル準拠点火時期のデイトナプログレスとか、 POSHアナログとかキタコ等の安い物の方が混乱しなくて済みますよ。
> とりあえず3YKヘッドの予備もありますし、ガスケット2枚重ね作戦も兼ねてヘッド研磨しながら、ついでに腰上腰下の状態でも念入りにチェックしてみます。
…ノーマルエンジンの100%を出せていないのに特性を変化させるのは私は お奨めしないですよ。 圧縮比を上げるのであればちゃんとやらないと絶対にトラブルの種になりますし、 3YK1〜6型までの変形ヘッドだとあまり無理な圧縮比アップは良く無いですし。
単なる面研加工にて容積調整を行えるのは、あくまで平凡な燃焼室形状を持つ ノーマルヘッドで、かつスキッシュクリアランスを安全範囲で保てる場合にのみに 限定されるチューニングなので…
ヘッドというのは圧縮比さえ許容範囲内であればOKという物でもありませんし、 何となくお手軽みたいな風潮はありますがそれは物による、という事は絶対に お忘れなき様にお願いしますね。
ではでは、今回はこの辺りで失礼しますね。 管理人でした〜
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