ライブディオ大好きさん毎度でございます。 さてさて私の方からも補足というかレスをば少々〜
> 耐久性など考えるとエンジンには手を入れず、駆動系でノーマルの力を上手に使うセッティングを考えております。 > > 80キロというのは以前に規制前ライブディオstdで変速機構とファイナルギアでそれくらいの最高速だったということで大体の目安にしております。
耐久性、となればどこのパーツの寿命と安定性を取るか、といった点も 大切になりますが、リペアとなるとコストのかかるエンジン腰上&腰下には やはり気をつけたいところでしょうか。
ライブDio系の場合、ノーマルエンジン自体は結構頑張ってパワーを出して いますが、それに加えノーマルマフラーのチャンバーとしての出来も結構 良いので、下手にいじくってもノーマルよりパワーを上げる事は難しいですしね。
とはいえ、やはりそれでも50ccノーマルであれば限度というものはあるので、 最高速度で80km/hも狙えればかなり上出来な部類だと私は思いますよ。
> 少し、話は脱線しますが規制前でstd7.0ps zx 7.2psということですが、この違いはわかりませんでした。 > 管理人さんの情報からはマフラー共通ということですので、キャブレターの仕様等で馬力調整をしているのですかね。
こちら、カタログスペックでは0.2psの差異は付けられては居ますが、正直 構成部品が同じものが多く、点火時期が違うとかチャンバー特性が異なるとか そういった点は一切無いので、はっきり言ってハッタリであると私は割り切って おりますね。
一応クランクシャフト左側の構造は異なりますが、だからといってその辺りで 0.2psの差異を出している形跡は全くありませんし、そもそも出そうと思っても 出せるハズないです(笑
スーパーDio系であればシリンダー等、明確な差がパーツ単位であったので 6.8psと7psの差、というものはメカニズム的に見ても納得の行く物でしたが、 実際にはもっと大きなパワー差があったはずだ、とも言えますしね。
なので、ライブDio系の場合はそのあたりはモデル、グレードによる差異を 付ける為だけのメーカー側のハッタリであろう、という事で…
> 規制後モデルではstd5.6 zx6.3馬力で両方乗ったことがあるのですが、かなりの力の差を感じました。 > これは、zxのマフラーが高回転で力がでる社外チャンバー的な仕様になっていて規制後シリンダーでも力が出るようになっているのかなと勝手に想像していたりします。ということは規制後stdモデルでは規制後zxマフラーに変えるだけで6.3馬力になるのかな? > 少し興味があるところです。 > > もし情報をお持ちでしたら教えてほしいです。
こちらは規制後のSTDとZXの違い、という事でしょうか。 うーん、私は個人的に規制後のSTDモデルって煮ても焼いても美味しくないと 分析しているので、規制後のZXグレードとの相違点というのはあまり詳しく 無いのでご了承下さい(汗
パーツ単位で見れば、腰上は例のローポート低圧縮の仕様ですが、それを 差し引いてもさらに0.7psダウンさせるとなればノーマルマフラーのチャンバー 効果を落としているとしか考えられないですね。
規制後はローポートのワリに6800rpmとかでピークを発生しますが、それも ふまえると規制前よりは高回転側にピークが出るチャンバー特性を付与して いる傾向はあるかと思いますよ。 (※ただしそこの領域が規制前より力強いかどうか、となれば話は別です)
規制後のZXであれば、腰上&キャブ&マフラーごっそり交換であれば規制前と 同等のパワーを出せますが、STDだとどうなのかな、というのはある意味では 興味の沸くところではありますね〜
> 低速側の1.5mmは駆動系を組み付けてマジック線などつければ確認できるので、そこまでずれていないと思うのですが(ウエイトローラーなしで組んだのと同じ状態になるように加工)、高速側の1.5mmは少しあやしいです。1.5mmを計算したときの記憶があやしいですがシムを1.5mm追加しても同じくらい最高速が出ているとか?どうやってだしたかはっきり思い出せません。
これは当サイト内でも記していますが、ドライブ側実回転計測を行えば、逆算にて 最小変速状態でのベルトかかり径とベルト位置ってかなり正確に出せますよ。 その上で、プーリースライド量を加味してやれば最大変速側もどれ位になって いるのかを求めるのはさほど難しい事は無いです。
…実際には負荷時のベルトの横幅潰れもあったりしますが、それを差し引いても 簡単な計測と計算で求める事はとっても大切なので、怪しい点があれば是非 はっきりさせておかれると宜しいかと思いますよ。
> 最大変速時はプーリー最外周からは確実にせり出しておりましてマジック線での確認などもできません。つい最近デジタルタコメーターを入手したのでこれを使えば確認できそうですね。
えと、Dio系ノーマルトルクカムの場合だと、後半溝が90°なので最高速時に アクセルをOFFにしてもベルトのシフトアップは0なので、他社スクーターと違い プーリー面にマジック線を引いた場合、実働時と同じ状態だけ消えていきます。
その上で、明らかにベルト側面がはみ出しているのはよろしくないでしょう。 Vベルトというモノは、側面の芯線の入っているあたりが一番力強く面圧が 掛かる為、はみ出し具合が1o程度ならギリギリ許容範囲内ですが それ以上だと、ベルトはすでに真っ当にグリップしていないのと同義になりますね。
ボス長ノーマルの場合でも、最大変速側にプーリースライド量を1.5oも増やして いるとなれば、大径の4st系プーリーでもベルト側面保持の余裕は無いでしょう。 …こればかりは最大変速状態を多用しなければ良い、という方法もあるのですが 耐久性を鑑みるのであればプーリー、ベルトへの負担も一考されると宜しいかとも。
> 投稿後、ボスを35.3mmにして試走したのですが、17.8mmのベルトでも写真のようにスターターピニオンにぶつかってしまうようで、これまで議論していたよりも変速しているかもしれません。 > ボス36mmではスターターピニオンへのぶつかりは確認できませんでしたが、
写真のベルト背面傷を見る限りでは、ベルトの暴れによりケース側へ ベルト背面が擦っているだけではない、と思われる線傷が見えますね。 ベルト背面側はいくら高速時のアクセルOFFでシフトアップしないDio系の トルクカムでも、45°溝時に一気にアクセルをOFFするとベルトがたわんで ケース側へのベルト背面接触はありますが、この傷は確かに気になります。
しかし、ボス0.7o分、ベルトかかり径に換算するとわずか2.6φ、ベルトの 位置的にはわずか1.3oせり出しただけで接触が発生する、となれば 36oボスの現状でもいくらなんでもハイスピードプーリーすぎでは、と私は 思いますね…
> ぶつからないまでもプーリーフェイス面角度が変わる付近まで変速してしまうとベルトの挟み方も異常になると思われます。これにより異音が発生していたかもしれないと思い始めました。
フェイス側の平坦部までベルト側面が到達してしまうと、これまたおっしゃる 通りあまり良くはありませんが…ノーマルレーサーだとセッティングによっては そこまで行かせる事も多いです。
もちろんレーサーなので一瞬の最高速の為に無茶なハイスピードプーリー的な セットを行っているのが前提ですが、少なくとも異音に関しては私はそういった 無茶セットでも一度も出た経験はありませんね。 セルギヤは無いので接触の可能性は分かりませんが、可能性としてはセルギヤ 部分への接触が異音の要因である可能性が高そうかなとも。
> ただ、同時にプーリーフェイスの面角度が変わる付近までの変速ではとても80には届かない気もしており、ショートベルトを試す必要があるかとも考えております。
こちら、参考までにレーサーセットであればGPSデータにはなりますが、その位の 最大変速状態にて75km/h程度は出ている事はあります。 ストリートで長い距離を走り、変速が終わりエンジンのオーバーレブまで使って 惰性で伸びていく領域まで走り続ければ、80に届かないことは無いかな、と 私は分析しますよ。 なおそれだけ長い距離を走って出せる速度、というのは私は最高速度とは 呼びませんが(笑
後、短いベルトですがこれは考えて使わないと無理が掛かるのでご注意下さい。 新品18o〜幅のままだと変速比においてドリブン側での落とし込みに無理が 掛かってしまうので、使うならば最低でも17.6o幅あたりからですね。
ココだけの話、私が今ノーマルレーサーでやっている構成だと、最高速度 特化の場合、GR1ベルトの664x17.4oの物を使った上で、ボス長はノーマル 換算でマイナス2o近いです。 …無茶苦茶ですが一応は構造上のギリギリはこのくらいである、といった 参考までにどうぞ。
> こうなると、ドリブン側の限界を見極める必要がありますので、いくつかベルト長の異なるものを準備してドライブ側、ドリブン側の掛かり径の合計値を確認すればよいのではと検討しているところです。
それが宜しいと思いますが、ベルト長を変更するのであれば幅はきっちりと 統一した状態で比較しないと意味不明になるのでご注意下さい。 両方の寸法を変更してしまうと計算ですら変速比を出していくのが難解に なってしまいますし、ベルトという難しい物において2箇所以上の寸法を 一気に変更するのは混乱するだけになりますので…(汗
> また、進展ありましたら連絡させていただきます。 > > スクーターの駆動系を考えるのは大変楽しく(思うようにいかないとイライラしたりもするのですが)このような情報のやり取りができ光栄です。 > お忙しい中どうもありがとうございます。
いえいえ、私もこういったお話は大好物なのでまた何かあればどうぞ。 私自身、駆動系というシンプルながらも超難解なメカニズムについては、 とっかえひっかえのギャンブルや簡易的な分析ではどうにもこうにも ならなくなった、という経験があるからこそ長年掛けて解析を行ったので(笑
数字で出せる部分は出しておいて損にはならない、と言いますかそれを やらないと当たりを引くのに20年かかるかもしれない、という事で…
ではでは、長くなりましたが今回はこの辺りで失礼しますね。 管理人でした〜
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