teketekeさん毎度でございまっす〜 さってさて今日もいつも通りのレスなんかをば。
> その「オイル燃費」で多少引っかかってたところがあるんです。 > AF28SRに乗り始めてから2基目の終了まで5,300km程走りましたが、 > 内、オイル補給が3回で、1400〜1700km程のオイル燃費でした。
なるほど、分離給油でのオイルの減りは遅めだったのですね。 一概には言えませんがオイル燃費計算でその数字だと、ノーマル風味の エンジンとしてはかなり減りが遅いです(汗 常にかっ飛ばす運用では無いとしてもそこまで減らないのは明らかに不味いかとも…
> 感覚的には合ってたんですね(笑) > 1000kmも走れば…とは思っていたのですが「おかしい!」 > とまでは感じなかったのが運のツキですね(汗)
そうなんですよ。分離給油時のオイル燃費って明確に計算出来ないので、 私も新車のオイルの減り具合とかポンプの吐出量みたいなものを元におおむね 原付一種なら40:1、ニ種なら30:1程度を消費していると分析しています。
が、Dio系ならば1000km走れば満タンにしたオイルが1L程度は減ってそろそろ 警告灯が点くかな、といった感じになるのが正常なので、その運用から来る感覚と いう物はこの場合は大正解なんですよ。 可能であれば新車状態もしくはそれに近い状態での運用にて、オイルの燃費を 測っておけば一番分かりやすいんですが現在ではそれは不可能ですしね_| ̄|○
> イメージ的にはあります。70kmからの加速も減速も > 出来ないと巡行速度にはなりませんものね。
この辺は私の口癖みたいなものなので(笑 仮に100km/hでほぼ一杯一杯な車を運転するとして、高速道路でもその速度を 維持しっぱなしで何百kmも巡航する気になりますか?というのと同じだったり…
> そういった意味では最近ブレーキが気になります。
ブレーキは好みが大きいですが、絶対的な安全性といった意味での制動力を 上げるなら良いタイヤを履かせるのが一番手っ取り早いですね(笑 いくらブレーキをいじくっても、路面との摩擦力が高まらないと「制動力」ってのは 上がりませんから… 下手すると簡単にフルロックする仕様になるだけです(汗
> 純正ULTRA2SUPERでいいのだろうと、使っておりましたが、 > 2cycleエンジンのオイル選定については、些か軽視気味の > 「燃えて煙になって無くなるもの」位の意識があります。
ノーマル風エンジンでかっ飛ばさないのが前提ならばウルトラ2スーパーでも そこまで役不足とは言えませんが…オイルポンプ等が正常な事が前提で そういった運用でも出来ればもう1ランク上を使いたい所でしょうか。
おっしゃる通り、2stオイルというものはどんどん減ってしまいますからイマイチ 汚れ等も目視出来ないのでイメージが湧きづらいと思いますが、だからこそ 軽視してはいけないんですよ。
マメにエンジンの腰上を開けて色々チェックするならともかく、そういった点に対し 不明瞭なイメージがあるのであれば、私は出来る限り良いモノを使っておくに 越した事は無い、とアドバイスさせて頂きます。
これは今回更新のコンテンツにも書きましたが、2stエンジンというものはオイルが 噴霧化…とまでは行かないくらいにびちょびちょとエンジン内部に供給され、 各部にくっついて潤滑と冷却を行っていますから、混合給油で無い限りはエンジンの 各部へまんべんなくオイルが行き渡っている、とは言えないんですね。
だからこそ、分離給油用のオイルでは噴霧化しづらい事を前提とし、オイル自体の 性能に頼らなければいけない、といった面はとてつもなく大きいんです。 こればかりは高負荷エンジンでオイルの差がどの位影響するのか、パーツ自体の 減り具合はどれだけ違うのか、等を実感でもしてみないと分かりづらいのですが…
少なくとも、オイルポンプのトラブルの可能性はありますがそれでもノーマル風味の エンジンにて腰上を焼きつかせてしまった、といった経験をされたのであれば 今後は少なからず予防策を、といった方向性にも意識を向けられるかと思いますです。
…言葉を濁さずに言えば、「オイルの質が良ければ今回のトラブルが致命的な物に ならなかった可能性」は決して低くはありません、という事で。
> なので、煽動部以外にクランク内他、オイルがどのように > 作用しているのか、いまひとつピンときていないのが正直 > なところなのです。
えっと揚げ足取りで申し訳ありませんが「摺動部」ですよね(汗 これは擦(こす)れあう部分、といった意味合いなんですが…
まず、簡単な所でピストンリングとシリンダーの内壁面、これらはお互いに 鉄同士が擦れあっていますから、気化したガソリン、つまり混合気が当たっていれば いくらかは冷やされて摩擦熱も低減されますが、当然のごとく長時間運用を前提と するのであれば限度って物があります(笑
だからこそ、潤滑油としての油分をそういった金属パーツ同士が擦れあう部分に くっつけて「油膜」を形作り、直接的に金属パーツ同士がダメージを与えあう事を 防ぐのが「オイル潤滑」の基本となります。
二次的な作用として、高熱になればなる程にその油膜保持は難しくなり、限界を 突破すると油膜が無くなってしまって金属同士が当たり始め、温度は加速度的に 上昇して熱膨張も酷くなり、最後にはロックして動かなくなってしまいます。
なおピストンはアルミ製ですが、これは鉄よりも熱膨張率は高いので余計にちゃんと 油膜保持と冷却を鑑みる必要があり、潤滑油無しでの運用というものは絶対に 行えない訳ですね。
クランクシャフトに関しても、シャフト部分であればベアリングの「内輪」に対して ぎっちりハマっているものなのでここは動きませんが、コンロッド大端&小端部の べアリングにしてもクランクベアリングにしても、外輪と内輪の間には玉が入っており その外周にて外輪&内輪を保持しつつ高速回転させていますから、ここも油分が無いと 簡単に焼きついてしまいます。
2stエンジンだと4stの様なオイル溜まりであるオイルパンが存在せず、吸入混合気と 一緒に供給される半分位噴霧化したオイル分を「各部に巡らせて」潤滑を行って いますから、こういったクランクシャフト周辺部にも混合気中のオイル分というものは きちんと巡らされないと潤滑そのものが行えないんですね。
こういった各部のベアリングも、「玉」が露出している開放型と呼ばれるタイプでして、 こういうのはオイル潤滑を行う場所に使用されるのが大前提です。
フロントホイールのベアリングなんかを見てみればよく分かるかと思いますが、あれだと 片方だけ玉が見えない様にシールされていたりしますし、それは外部からのゴミ等の 侵入を防ぐ為にそうなっているだけで、内部はグリスでの潤滑を行っていますね。
こういった所にはオイルを吹き付ける訳にも行きませんからグリス潤滑なんですが、 オイル潤滑を「させなければならない」部分であれば他に潤滑させる方法は無いので オイルに依存するしかなく、だからこそオイルの質という物は大切だ、といった感じです。
これは原付ニ種のノーマルの様に、「オイル量」でカバーするのも悪くは無いんですが スクーター程度の分離給油システムだといくら「量」だけを供給しても思ったよりは 噴霧化の効率は良くならないので、クランクケース内部はべっちゃべちゃな状態を 維持するだけであり、高効率とは言えなかったりしますよ。
擦れあう、といった意味ではピストン&リングとシリンダー内壁といったイメージもあるかと 思いますが、ベアリング等を使った「回転部分」に関しても摺動抵抗というものは大きく 存在しており、潤滑の必要性は大きくあったりするんです。
後、一つの例えでプーリーのボスの入る部分ってありますよね? あそこってただのメタルに見えますが、実は油分を含有した特殊金属になっており、 擦れあう事によって油分を染み出させ、ある程度はプーリーボス等との焼き付きを 防いでいるといった意味合いがあり、何万kmも使うとそこの油分が枯渇してしまい 不具合を起こしてきたり目に見えて減ってきたりもします。
回転部分ではなくとも、大きな負荷が掛かってしまう所は機械である以上は何らかの 対策はなされているんですよね。 ちなみに原付ニ種のプーリーとかだと純正で中心部にオイルシールが付いており、 油分含有メタルと同時にグリス潤滑を前提としている物もあったりしますよ。 これは耐久性に対してのメーカー側の気遣い、と言っても良いでしょう。
とまあ、長くなりましたが金属同士が擦れあう場合にはそういった対策が無いと 耐久性が極端に低下してしまう物なので、エンジン内部の場合はそれらを一手に 担っているのがオイルである、という事で。 もっと簡単に言うなれば、コンテンツ内容とカブりますが「金属を減らしたくないので あればオイルをケチらない方が良い」んですよね。
特に、AF18系のホンダ縦型系エンジンの場合、混合気がシリンダーの側方から 吸入されるので余計にクランクベアリング等への混合気+オイル供給が行われづらいと いった面もありますし、クランクベアリングへオイルを導く穴なんかも混合気の 流れに沿って開いている訳ではありませんから、構造的には決して潤滑方法が 優れているとは言えなかったりしますよ。
ライブDioなんかはコンロッド周辺には吸入混合気は当たりますが、肝心のクランク ベアリング部分には大して行ってない、といった仕組みなのも…JOGとかと比べれば よく分かったりしますね(笑
> うっすらと記憶にあるのは、月刊オートバイのカタログ月(4月か10月)で > ZXの比較解説みたいなのを見たことあるような無い様な… > あれやこれやと違うんだよみたいな記事…
…そういった新車に対しての比較はあっても、中身まで分析するとなると余程の スキモノ&マニアでないとやりませんからねえ(笑 私、過去に4st50ccのスクーター群が出た時には知人の新車を駆動系バラさせて 貰って無理矢理研究したり、車両持っても無いのにパーツリスト買ったりしましたが、 こういうのはごく一部の人間だけかな、と思いますよ。
> 当時、それをやってみたのが素晴らしいです。 > その頃は結構マニアックな世界だったかと…
これはDio系では特に、ですが…普及率が高かったので友人知人と比較してみると いった環境に恵まれていた、という事も大きいですね。 純正比較ではありませんが、同一車種の新車同士に新品のメーカーの違うCDIを とっかえひっかえして比べてみた、とか今となっては凄く贅沢な事だったかとも(笑
もちろん、私がマニアック気味だったのは否定しませんしむしろ肯定しますが、 そういった方向性だからこそ、ややこしい上に上手く行きづらいAF18系を楽しんで これたというのは大きいかと思います。
> 少年が物を選ぶにさしたる根拠はないですものね(笑) > 私もYSRにホンダが何かぶつけてくるのは知ってましたが > 少年は、ちっとも待てませんでしたし(笑)
そういうものでしょう〜(笑 NSRが存在して乗った事があれば他をちょっと妥協してもYSRは選ばないと思いますし、 私自身、ZXを選ばなかったのもデザインの面が一番大きかったですしね。 が、その選択こそが後になって身になった点かな…と「今」思えば+になっているという(汗 いつものクチですが、最初にJOGとか選んでたら今の私は無い、と断言しても良いので。
> なるほど…判断基準ですね… > JOGとかでOKですか?
サービスマニュアルですが、とりあえずはJOG系で良いかと思いますよ。 メジャーな車種ですし、やろうと思えばジャンクエンジンを都合してあれこれ触って みるのも面白いと思いますしね。
物のチェック方法とか、ホンダのサービスマニュアルだけでは得られない「基本的」な 事が勉強になるのは間違いありません。 ただし、実際にやるとなればそれなりの道具とかも要りますが、知識として吸収して おくのは絶対にマイナスにはならないでしょう。
後は余談ですが、「NSR500・ハイパー2stエンジンの探求」といった本もお奨めです。 これは基本的な事が多いですが、2stエンジンを学ぶにはかなり良いモノかと思いますんで 古本とかであれば是非ゲットしてみると面白いかとも。
> 近頃、仕事以外では、何かに向き合うといったことも > ないので、とっぷり浸かってみようとは思います。
そうですね、実際にエンジンのパワーを上げたいとかスピードを出したいとかのみでは 無く、そういった「スクーター学」的なモノを学んでみるのも私は面白いと考えていますよ。 …学ぶ、といっても学校みたく学べる場所なんてまず無いのがある意味楽しいという(笑
性能を一番で物事を進めるのももちろん面白いですし否定はしませんが、それだけでは ない楽しみ方もたくさんあるという点は確実にあるので… 少なくともここに一人、その魅力に取り付かれて何十年もやってる人間が居るのも 事実ですんで、ね(笑
ではでは。 本日はこの辺りで失礼をば。 管理人でした〜
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