記事No |
: 6273 |
タイトル |
: Re: DIO50RRさんへのレス その2 駆動系 |
投稿日 |
: 2011/10/16(Sun) 07:31:19 |
投稿者 |
: ねぎのリーダー@管理人 |
参照先 |
: http://www.neginoleader.com |
と、次に駆動系コーナーですが。
> おお〜これは確かに言われてみればそうですね > しかしこれまた流石の分析ですね > ホンダの設計者はちゃんとこういった部分を考えてパーツを作っていたのですね
ピン位置の違いはおそらくメーカーの設計思想の違いだ、という点をご理解頂けて 嬉しいですよ〜
そうなんですよ。こうやってアホみたく細かい点を考えていけば、絶対に何かの 理由は見つかるんですね。 元々はメーカーの技術者が長い間を掛けて考えているものですから、同じ 人間であるのならそれを探求する事は決して不可能では無い、と私は 考えています。 …私の様な素人だと膨大な時間はかかりますけれどね(笑
> 確かに中古のプーリーを見ると最小、最大変速状態の部分に跡が確認でしました > ふむふむ、どうやらケブラーがあの位置にあるのは何か意味がありそうですね
ケブラーの位置、意味はありますと言いますかほにゃららの答えそのものに 近かったりしま(以下略
> なるほど、あのコンテンツにはそんな裏付けがあったとは > 確かにそうやって適当な事を発言をしてる人に限って何も根拠もなく語ってたりしますよね(笑 > 私自身以前はそちら側でしたは、熱ダレコンテンツを読んでからはある程度把握しましたよ
中には某巨大掲示板でも根拠のありそうな方も散見されるんですが、見てるだけでは コンタクトの取りようがありませんしね。悲しい所です_| ̄|○
まあ、バイク板ではなく専門板とかでも真っ当な話ってしづらいのがあそこなので こればっかりは承知の上で楽しんだりネタにしたりするのが一番です(笑
> 駆動系がたれる原因は熱の影響を一番受けやすいゴム製のVベルトで、多少熱で伸びることもあるが概ね幅が細くなり減速比に変化生じると事によって加速が悪くなったように感じると思っています。
後、熱が高まりすぎるとゴム自体のグリップ力が低下してきます。 分かりやすい物でタイヤですが、タイヤって温めないと100%のグリップを 発揮しませんし、攻めまくってデロデロになるまで高温になるとそれでも 100%のグリップ力よりは右肩下がりにグリップ力が低下してきます。
…ベルトだってゴムなのでこれと同じなんですが、こういった発想の転換が 出来ないと一生センタースプリングがタレる、とかいった思考からは 抜け出せないと私は考えていますよ(笑
> 様はクラッチイン?(発進負荷時)にはドリブン側のベルトはせり上がりのかかり径というのはベルトセット時大きくなるので、 > ベルトセット時に閉じ側の余裕無い(閉じ側の残りスライド量がOmm)場合は発進負荷時にベルトがせり上がった瞬間、 > ベルトの摺動面との側圧というのは失われてしまいスリップロスしてしまう。 > なのでベルトが皿に乗っかってる状態なんてのいうは論外であり、ベルトセット時には多少更に食い込んでる状態(閉じ側のスライド量に余裕がある)にしておくのが基本。 > こんなところでしょうか?
駆動系の最少変速状態、最大減速比を構成している状態からの動作時、といった 流れですが、それで申し分なく解釈はあっていますよ。
スクーターのVベルトってのは「側圧で保持=横から挟んでグリップさせている」ので、 横から挟む力が0だと真っ当な動作なんてする訳ない、という事ですね。
> 因みに私以前にこのベルトセット時に閉じ側にスライド量に余裕がある=トルクカムが効いてると発言してましたが > スライドしてるからといって、別にトルクカムが効いてる訳ではないのですね(汗
そうですね。トルクカムという物は
「回転させる方向へ"ベルトで引く"事により、初めて閉じようとする作用が起こる」
のであって、単純にセンタースプリングの力だけでベルトを挟んで保持している だけでは、トルクカム皿さんは閉じる方向への力は一切出していません。
なので、これまた以前と重複しますがエンジンも掛けていない状態でベルトの 張りがどうこう、なんて言っても全く無意味なんですよね…
逆を言えば
「トルクカムが動作し、ベルトを挟むという作用を起こさない限り、ベルトは張られない」
んですよ。
ちょっと難しいかもしれませんが、加速(変速)中にはトルクカム皿さん自体は 閉じる方向へ全力で動こうとしているんです。 ドライブ側がベルトを押し上げようとする力がそれに勝っているだけの話であり、 トルクカムが作用していないとドリブン側に掛かっているベルトってのは 空転して真っ当に走る訳ありませんから(笑
ちなみにアイドリングでもトルクカムの作用は起こっていないので、ベルトは ぐわんぐわんとたわんでいて当たり前なんですね。 これはサイト内のアクセルOFFシフトアップ動画を見るとよく分かります。 …どこに設置したか忘れましたが(汗
> トリブンの動作の流れとしては > 無負荷時スライド量1mm→発進負荷時(クラッチイン)スライド量0mm→最小変速時〜最大変速時スライド量0mm〜11mm > スライド量は例ですが、動きに関してはこんな感じの解釈ですがOKでしょうか?
ええ、OKですね。 が、ドリブンの閉じ側の余裕はもうちょっと欲しいかなと思ったり。 発進負荷でトルクカムが閉じきった時にも、ストローク残量が0では不味いです。
そして、エンジンをかけていなくともベルトってのは0.3oとか0.4oとかは幅が 狭くなっていてセンタースプリングの力でも潰されているので、そこからさらに 1o以上程度は余裕が欲しい、という事で。
で、それと余談ですが…
このマイナスストローク量の解釈はあくまでドリブン側であり、発進時に ドリブン側がマイナスストロークしベルトかかり径が大きくなったとしても、 ドライブ側はベルトがめり込んでかかり径が小さくなっているのであり、 ドライブ側のプーリースライド量としてはその状態でもまだ0、ドリブン側のみが マイナスになっているという点もあったりしますよ。
ただ、これは「変速比」計算とかでもしない限りあまり考えても混乱するだけなので そういう動作なんだ、といったイメージと認識だけがあればOKだと思います。
> これってもしやコンテンツではぼかして仰っていましたが、あちらの方向にトルクカム溝延長加工がちゃんとできているに繋がるんですかね
そうですね。 実際にはフルノーマルを見ると、ホンダでもヤマハでも、ドリブンの閉じ側の余裕は 2o以上とかありますし、ベルトが減ってきてもまだ余裕が保てるといった設計です。
が、これを詰めようとすると、少しならば閉じ側への溝延長が有用ではありますが、 最大減速比を高めようとすると限度という物も出てきます。 そもそも閉じ側へは加工しても1o程度ストロークを増やせれば御の字ですしね。
一例としてライブDio-ZXだと、最大減速比2.850ですが、これにボスワッシャーを 1o噛ませばドリブン側のマイナスストロークは1.5o強しか残らず、ほぼ限界です。
この状態からベルト幅が0.5o減ってしまうとそこですでにデンジャラスゾーン、 0.8o減ってしまうともうパワーのあるエンジンだとドリブンのマイナスストロークは 足らないといった状態にもなりかねません。
これは色々実験しましたが、やはりドリブンの閉じ側はある程度パワーが あると1o以上は余裕を残しておかないと不味いですね。 たかだか1oの余裕があるのと無いのとでは、体感でも明らかに分かる位 変化があります。
なので、現実的にはノーマル駆動系構成をもってしても、余裕を極限まで 無くした状態で3.000程度が限界値で、これ以上やるとベルトかわずかでも 減ると即交換しないと駄目、といった死ぬほどシビアな仕様になってしまいます。
これまた余談ですが、私のこしらえる加工プーリーとかだと、ボルトオンでほぼ この状態を維持出来る仕様としており、ドライブ側ベルトかかり径は40φ強、 ライブDio-ZXベルトの場合ドリブンの閉じ側余裕はおおむね1.5o程度残る、 といった仕様になってたりします。
が、これもベルト交換時期は17.5o程度がベターと定めており、それ以上に ベルトが減ると本来の余裕を保てない、といった仕様ですが… これでも一生懸命考えてこれが限界、これ以上だと通常運用はまず無理で マニアにしか使えない、といったブツになってしまうという(笑
仮に、本当にベルト裏がボスに当たったりドリブンの閉じ側余裕なんて無くても それなりに安定するのであれば、ホンダならわざわざスポーツモデル向けに 「大径ドリブン」を開発してベルトまで長くして最大減速比を稼ぐなんて やらないでしょうし、ヤマハだってボスの径の違う二種類の仕様を設定 したりはしませんから。
ボスを長くすれば他の動作余裕を全て無視し、それで最大減速比が大きく なって鋭い発進が得られ、重い車体でも発進出来るしスポーティで全部の 解決になる、なんてコトはまず考えていないという証拠です。 ベルトの動作余裕が無くなってもいいや、なんて事は絶対にありえません。
ホンダだと特に、最大減速比2.450を2.850程度まで稼ぎ出したいが為に わざわざ同一車種でクランクシャフトまで異なる車両をこしらえているのですから… どの位、余裕と通常運用に対する分析と見解がメーカーさんは優れているか、と いった事も忘れてはいけませんね。
私らが好き放題にいじくりまわして楽しめるのは、そういったメーカーさんが 色々な余裕を持たせて開発している完成車両があるからこそであって、 目一杯いけそうだからベルトぱっつぱつなんてのは早計だ、という事が 早く世の中に浸透してくれれば良いのですけれどね…_| ̄|○
さてここからまた戻りますが…駆動系の話だとコンテンツに書いていない コトをばしばし出せているので私も書いてて気持ちが良いですね〜
> 多機能メーターが100rpm刻みが多い印象ですね〜 > なるほどレスポンスですか > これは計測表示速度の事を指すのですか?
そうです。 表示の切り替わり速度とでも言いますか、これの好みもあるでしょうし 出来れば現物で走りながら眺めてみるのが一番なのですけれどね。
> ACEWELLも良いのですが、色々見てきてACTIVEのデジタルメーターVer3を考えています > デザインもなかなか良いですし、機能は回転数、油圧、水温、電圧計が装備されていまして、まぁ油圧は使いませんが水温はどうにかして金ちゃんさんみたいにヘッド周りの温度をモニターしようかなと考えております > 値段もデイトナタコとそんなに変わらないのし、別のバージョンでスピード、トリップ、オド機能がついてる物もあるので何れそちらも買ってメーター周りをちょっと豪華にしてみようかと企んでいます(笑
なるほど、それだけ機能が付いていればなかなか困る事は無いと思います。 ただ、タコメーターだけは一番気になる所なので、デモ動画とかがあるならば そういうのを見てみるのも良いかと思いますよ。
…慣れてくればアクセルOFFの瞬間やコーナーリング中にタコメーターを見て、 どの位回転降下があるかを判断するといった技も身に付きますがあまり お奨めは(以下略
プラグ座面センサーを使っての温度計測も常に表示しておける環境を 作れれば有用でしょうね。 自分に入ってくる情報は、多すぎて困る事はありませんから。 レーサーでもスピードメーターを外さない私はそう思ってますよ(笑
> P.S. YouTube見させていただきました〜こうやって動画で説明していただけると一層理解しやすいですね!今後も小技テクニック等の更新を楽しみにしてます〜(笑
お、早速YoTubeの方を見て頂けましたか〜 どうもありがとうございます。 しかし予想外に再生数が多いので私もちょっと驚いている所なのですが(汗
…今ではこのHPを訪れて下さる方もピーク時に比べて減ったとはいえ、 意外といっては失礼ですがまだまだ需要はあるのかなと思ったりもしました。
技術面の動画に関しては…ピストンやらシリンダーの面取り具合ってのは 動画でないとお伝えしづらい面も大きかったですし、もっと早い時期から こういうのもやっておけば良かったかなと(汗
しかし私、動画加工とか編集の技術ってかなり昔のLVでストップしてるので ちょっとは勉強した方が良いかなと思う今日この頃ですね… 今時aviutlとかって使ってる人いるのかなと(略
ではでは。 相変わらず長くなりましたが、またツッコミ等あれば遠慮無くどうぞ。 管理人でした〜
|